■日産・三菱は発売、ホンダとダイハツは発売予定。スズキはどうする?
先行車に速度を合わせ、車間距離を保つACC(アダプティブクルーズコントロール)が、高速道路走行での疲労を軽減してくれるということは随分と知られてきています。さらに、通常走行でのACC活用が有効なのに加え、高機能なACCが実現している渋滞対応機能(低速域、停止までカバーする)ACCは、渋滞でのストレスを軽減してくれるものとして、いまやクルマ選びにおいて欠かせないチェック項目となっているのではないでしょうか。
手放し運転はいつ可能? 世界初、日産 進化版プロパイロットの凄さと限界
とはいえ、停止までカバーするということは、停止保持をするためのEPB(電動パーキングブレーキ)などの装備が必要となるため、なかなかコンパクトカーや軽自動車には普及していませんでした。しかし、2019年は「軽自動車に渋滞対応ACC搭載元年」となりそうです。
3月に登場した日産デイズ、三菱eK(ワゴン、クロス)の上位グレードにオプションとして渋滞対応ACCと車線維持ステアリング機能を選ぶことができます。これは軽自動車として初めての機能で、いわゆる日産でいうところの『プロパイロット』が軽自動車にも搭載されたのです。現時点においてデイズとeKのアドバンテージとなっています。
ただし、他社が黙って見ているわけはありません。6月になってダイハツとホンダが、相次いで新型軽自動車についての情報を発表しています。具体的にはダイハツ・タント、ホンダN-WGNの事前情報が発表されたのですが、そのいずれも渋滞対応ACCの搭載を宣言しているのです。ダイハツはステレオカメラを使って、ホンダはミリ波レーダーと単眼カメラを併用する「ホンダセンシング」システムで、それぞれ渋滞対応ACCを実現するということです。また、どちらも車線維持ステアリング機構は備えるということ。すなわち自動運転の分類でいえばレベル2のテクノロジーが搭載されるというわけです。
もっとも日本一売れているクルマ、ホンダN-BOXは渋滞対応こそしていませんが、ACCと車線維持ステアリングがとっくに採用されていますから、驚くほどではないのかもしれませんが、渋滞対応ACCを搭載した軽自動車が、ほぼ同時期に4社から出てくるというのは新しい時代の幕が上がったことを実感させます。それは軽自動車に利便性を求めるというだけでなく、将来的に普及するであろう高レベルの自動運転へ対する期待を高めると同時に、自動運転への馴染みを生んでくれるものなのかもしれません。
なお、渋滞対応ACCと車線維持ステアリングの組み合わせについては自動運転でいえばレベル2ですが、まだまだフルタイムでドライバーが関与すべき技術ですので、自動車業界では運転支援システムと呼んでいるので、期待しすぎるのは禁物です。
さて、こうなると気になるのはスズキの動向です。すでに登録車では渋滞対応ACCも採用しているので車種ごとのマッチングが必要とはいえ、技術的には対応可能なのでしょうが、同社の軽自動車に渋滞対応ACCが付くという情報は漏れ聞こえてきません。過去に、軽自動車におけるACCについて取材した際も「軽自動車のコスト感覚からすると渋滞対応ACCは難しい」という回答でしたが、ライバル各社が搭載を進めるいま、スズキがどのような判断をするのか注目です。その動き次第では、「軽自動車に渋滞対応ACC」は当然の装備となっていくかもしれません。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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