アーティスト・藤倉麻子──「GQ Creativity Awards 2025」 受賞者発表！

唯一無二の創造力でイノベイティブなものづくりを行う人々をGQが讃える「クリエイティビティ・アワード」。日本では3回目を迎える今年、5組のクリエイターを選出した。デジタルを駆使して新たな発見をもたらすアーティスト、藤倉麻子が受賞。

架空の風景をデジタルで創造し、日常の断片を凝視

私たちの日常にある風景が、藤倉麻子の手にかかると、たちまちまるで異なる表情に昇華される。高速道路やフェンス、工業地帯など──幼い頃からいつも見ていたという均一化された光景に興味を持ち、それらの要素を3DCGを使って仮想と現実を浮遊するかのような映像作品に仕上げる。CGテクノロジーの技術とともに、フィジカルな立体作品が添えられているのも唯一無二だ。

森美術館で6月8日まで開催中の展覧会『マシン・ラブ：ビデオゲーム、AIと現代アート』では青森県下北半島の運河計画を手がかりに制作された《インパクト・トラッカー》を出展。そして5月よりスタートするヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館にも出展予定で、目下準備中だ。

藤倉麻子1992年埼玉県生まれ。2018年、東京藝術大学大学院メディア映像専攻修了。主に3DCGアニメーションの手法を用いて生み出した都市や郊外の風景を扱った作品で知られる。5月に開幕する第19回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館に建築家・大村高広とのユニットで出展する。

写真・永禮 賢 　文・橋田真木（GQ）

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