■驚異のリッター111km! 実際に250台が販売された「XL1」
2025年6月1日、イギリスのオークションサイト「COLLECTING CARS」で、2015年式フォルクスワーゲン「XL1」のオークションが開催されました。
【画像】超カッコイイ! これが「リッター111kmの“究極のエコカー”」です! 画像で見る(30枚以上)
発売当時”究極のエコカー”だったこのクルマについて解説します。
フォルクスワーゲンXL1は、2013年にフォルクスワーゲンが発表した2人乗りのプラグインハイブリッドカーです。
最大の特徴はその高い燃費性能で、数値は欧州値で0.9リッター/100km、つまり日本式の燃費表記に直すと1リッター当たり111kmという驚異的なものです。
XL1の源流は、2002年に発表されたコンセプトカーのフォルクスワーゲン「L1」というモデル。
当時はアメリカ政府が提唱した、3リッターの燃料で100kmを走破できる「3リッターカー」構想をはじめ、各国のメーカーがエコカー開発にしのぎを削っていた時期でした。
1999年に世界初の3リッターカー「ルポ3L TDI」を市販化したフォルクスワーゲンにとって、“1リッターカー”となるL1の計画は、3リッターカーを超える究極のエコカーを目指すプロジェクトでした。
L1は2009年、2代目となるコンセプトモデルに進化。さらに2011年にはリッター111kmを達成した「XL1」へと発展し、2013年には待望の量産型モデルの発売へとこぎつけたのです。
XL1のパワートレインは、0.8リッター2気筒ディーゼルターボエンジン(48ps)と、モーター(27ps)によるハイブリッドシステムに、7速DSG トランスミッションの組み合わせ。モーターだけでも35kmを走行することができます。
ボディサイズは全長3888mm×全幅1665mm×全高1153mmとコンパクト。空気抵抗低減のため全高は低く、ルーフが低くても乗り降りが容易になるよう、ドアには斜め前方に開閉する「ウイングドア」が採用されています。
また、全幅も狭く抑えるため、運転席と助手席は前後にオフセットして配置されています。
エクステリアも後輪をスパッツで覆い、バックミラーの代わりにバックカメラを採用するなど、空気抵抗を徹底的に低減。空気抵抗の大小を示すCd値は「0.186」と、非常に小さな数値をたたき出しています。
ボディ自体も、各部の材料にカーボン素材を積極的に採用し、車両重量を795kgと軽量に仕上げていました。
さまざまな“燃費スペシャル”ともいえる工夫により、リッター111kmの超低燃費を実現したXL1は、ドイツ国内で実際に250台が限定販売されました。
新車価格は11万1000ユーロ(約1824万円)と非常に高価だったものの、意外なことにエアコンやカーナビなどの快適装備は標準装備されており、普段使いにも十分耐えうる仕様となっていました。
※ ※ ※
今回オークションに出品された2015年式XL1は、走行距離はわずか1888マイル(約3020km)。ホワイトのボディは非常にきれいで、インテリアも多少の使用感はありますが、距離の少なさを感じさせる「極上車」といえます。
定期点検もしっかり実施されていたようで、フォルクスワーゲンディーラーによる7枚のサービスレコードが残され、2024年1月の整備ではエンジンオイル、ブレーキフルード、エアフィルターなどの消耗品のほか、バッテリーも交換されています。
出品者の情報では、英国国内では28台のみが販売され、そのうちの1台だったということで、「コレクターズアイテムとして人気の高い現代的なハイブリッドカー」だといい、「きっと多くの人々の注目を集めることでしょう」とアピールしています。
この個体は、49件の激しい入札合戦の末に、5万2345英ポンド(当日レートで約1014万円)で落札となりました。
技術ショーケースとしての色合いが強かったXL1ですが、わずかな燃料でどこまでも走れるという性能は、スピードやパワーとはまた違ったロマンがあるものだといえるでしょう。(山藤雄一)
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みんなのコメント
PHEVの場合 動力源は初めに貯めていたバッテリーの電気とタンクのガソリン。
そのタンクのガソリンだけを考えて、リッター111km走ったって?貯めてた電気で走った分はどうなるの?
そんなこと言ったら普通のEVなど燃費 無限大だよ。だってガソリン全く使わないで電気だけでいくらでも走るのだから。
内容が子供だましだね。
そのまま走り続けても
1.8リットルで200km
2.7リットルで300km
3.6リットルで400kmはしれるのかな?
最初のプラグインで充電したぶん合わさってるならずるい