「東京モーターショー2019」の二輪部門における“The king of the show”は、文句なくカワサキNinja ZX-25Rだったろう。“250ccクラスに4気筒エンジンが復活!”と聞いて、興奮しないバイク好きはいない。25Rとは対照的に、単気筒エンジンを搭載したシンプルなスズキ・ジグサー250SFも“スズキ伝統の油冷エンジン、再び”と話題を呼んだ。
ことほどさようにフルカウルの250ccモデルは、二輪市場でいま最もアツいジャンルだが、では実際に売れているバイクは何かというと、2018年、19年上半期とも、1位はホンダ・レブル250だった。シンプル&ミニマムな、スタイリッシュクルーザーである。
2桁ナンバー物語 Vol.2 品川35のアルピナB8 4.6 リムジン(前編)
ちょっと意外な気がするが、反面、「そういえば、最近、スマートなクルーザーを目にする機会が増えたかも」と、思い当たる人も多いはず。”ちょっと古い”バイク好きなら、「80年代のレーサーレプリカ全盛時にも、アメリカン(クルーザーは当時“アメリカンバイク”と呼ばれていた)の250cc、流行っていたよね」と懐かしく思い出すかもしれない。時代は繰り返すのだ。
1980年代のアメリカン・ブームの牽引役となった(初代)レブルの名を継ぐのが、レブル250とレブル500。今回試乗したレブル500は、249ccの単気筒に代えて471cc並列2気筒エンジンを積んだ上級版。というか、本来はレブル500の弟分が250というべきかもしれない。
前後16インチタイヤを装着し、シート高は690mmに抑えられているため足つきはよい。ライダーの身長は173cm。Dan AOKIハンドル位置は高すぎず低すぎず、ライダーがごく自然に手を伸ばした位置にある。Dan AOKI水冷471cc並列2気筒エンジンは46psの最高出力と43Nmの最大トルクを発揮する。Dan AOKIカスタム欲をあおるシンプルさクルーザーの「心の故郷」というべき北米では、レブル500と、同300(286cc)がラインナップされる。300は、「Light, nimble and awesome」と謳われ、まあ、エントリーモデルの扱い。webページでは、女性ライダーがさっそうとクルージングしている。
レブルの成り立ちをよく示しているのが、500のwebページで、2018年度版のキャッチコピーは「Custom soul」、2019年では、「It’s a blank canvas」となっている。つまり、カスタムのベース車両として、購入後は「自分の色に染めてください」というわけだ。
ホンダ・レブルを概観すると、コンベンショナルなダイヤモンドフレームに特徴的なタンクを組み合わせ、むっちりと太いリアタイヤでスタイルをキメる。パッと見のフォルムだけで「レブルだ!」と認識できるが、 ヘッドランプやターンシグナルライト類はなんだかショボ……質素だし、リアシートはどこか取って付けた感がある。マフラーも簡素だ。それらを見て、「ちょっと換えてみようか」などと考えたら、ホンダの思うツボ。幸か不幸かアフターパーツも豊富だから“レブル沼”にハマること必至である。
ちなみに、先日のEICMA2019(ミラノショー)では、レブルのマイナーチェンジが発表された。排ガスのさらなるクリーン化に加え、ランプ類がLED化され、メーターや足まわりにも手が入れられた。メーカー自らカスタマイズ……というか、ベストセラーモデルだけに、リフレッシュして「まだまだ稼いでもらわないと」といったところだろう。
デジタル標示部とインジケーターのみのシンプルなメーターまわり。黒地の液晶となる。Dan AOKIマフラーはシングルタイプ。排気音は抑えられているが、ビッグツイン特有の鼓動は感じられる。Dan AOKI軽量なキャストホイールを採用し、走りは軽快だ。ブレーキはシングルディスクだが制動力に不足はなかった。Dan AOKI“足つき性能”は大事だ!ホンダ・レブル500に跨ると、初めてレブル250に乗ったときの感動が鮮やかに蘇る。うーん、衝撃的に“足つき”がいい!
足つきごときで何を大げさに、と笑わないでいただきたい。長身にして十分な足の長さを確保している方にはわからないと思いますが、165cmの短足ライダー(←ワタシのことです)でも、サドルシートに座ると両足がべったりと地面につき、なおかつ膝周りに余裕があることに気づいたときの嬉しさ、その安心感ときたら!
それだけでレブルがすっかり気に入ってしまう人も多いはずだ。女性ライダーが、足の長さというより、取り回しの不安を払拭するためにクルーザータイプを選択することも少なくない。レブル500のシート高は250版と同じ690mm。みごとなアンダー700mmである。ただし、車重は250版より20kg重い190kgとなる。
さて、シートに座ったアナタが無意識のうちにキーを右手から左手に持ち替えていたならば、すっかりレブルに馴染んだ証拠……とカッコつけるほどのことではありませんが、同バイクのキーホールはボディ左側面にある。その分バーハンドル中央はスッキリしていて、トップブリッジまわりには液晶を組み込んだ丸いメーターがひとつあるだけ。
ライディングポジションは、軽く腕を伸ばしたところにハンドルがあり、素直に足を落とした位置にステップがある。とても自然だ。ただし並列2気筒の500エンジンは、単気筒の250より「エンジン+ギアボックス」の幅がかさむので、スリムなタンクをホールドするような姿勢はとりにくい。股を少し開いて、ゆるく構える必要がある。スポーツバイクから乗り換えた人には、最初は違和感があるかもしれないが、それもクルーザーらしさといえる。
Dan AOKIDan AOKI街乗り向きの250、旅にいざなう500471ccツインカム4バルブは46psの最高出力と43Nmの最大トルクを発揮する。低回転域から豊かなトルクが湧き出し、軽いビートを利かせながらスムーズにレブル500を運んでいく。
ホイールベースを1490mmと長めにとった恩恵で、直進安定性に優れるレブルだが、アライメントを工夫してトレール量を抑えていることもあり、意外なほどハンドリングに癖がなく、走らせた感じはクルーザーというよりネイキッドバイクに近い。タイヤは前後とも16インチ。ホンダらしい乗りやすいバイクだ。
単気筒を「タタタッ!」と響かせて、軽快に街を駆ける250の場合、たとえばシングルシーターにして、デイパックを背負うようなカジュアルな付き合い方が似合いそう。いっぽうその倍の排気量の2気筒を擁する500は、疑う余地なくラクに速くて、いわばツーリングにいざなうクルーザーだ。
試乗車は、ホンダ純正アクセサリーのリアキャリアを付けていて、これが便利だった。ちょっとしたショートトリップなら、手早くネットで荷物を固定して、すぐに出発できる。もっと本格的な旅に出るなら、大容量のサドル/サイドバッグを装着してもいい。どんな“旅バイク”に変身させるかも、オーナーの大きな楽しみになる。
レブル500の価格は、250より20万円ほど高い79万9700円。各地に足を伸ばして自分のキャンバスにグイグイと絵を描ける、気のおけない、頼りになるクルーザーである。
Dan AOKIDan AOKIDan AOKI文/写真・アオキヨシユキ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
「すごい多重事故…」 関越道で「トラックなど3台が衝突」発生! 2車線が一時通行規制で「通過時間70分」の大渋滞 圏央道も混雑
“45年ぶり”マツダ「サバンナGT」復活!? まさかの「オープン仕様」&斬新“レトロ顔”がサイコー!ワイドボディも魅力の「RXカブリオレ」とは?
「運転席の横に“クルマが踊っている”スイッチがありますが、押したら滑りますか?」 謎のスイッチの意味は? 知らない「使い方」とは
「すごい衝突事故…」 東富士五湖道路が一時「上下線通行止め!」 ミニバンが「横向き」で“全車線”ふさぐ… 富士吉田で国道も渋滞発生中
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
「ノーマルタイヤで立ち往生」に国交省ブチギレ!?「行政処分の対象です」2年連続で大量発生…「スタックの7割が夏用タイヤ」今年も緊急警告
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?