■コンセプトカーから市販化された“持ち運べる部屋”という発想
クルマの役割が移動手段だけにとどまらなくなった今、その使われ方はますます多様化しています。
【画像】超いいじゃーん! これがトヨタ新たな「“2人乗り”シエンタ」の姿です! 画像を見る!
通勤や買い物だけでなく、趣味の拠点になり、時には仕事場やくつろぎの空間にもなる存在へと変わりつつあります。そうした流れを象徴するような新たな提案が、トヨタから登場しました。
トヨタは2025年8月5日、コンパクトミニバン「シエンタ」を一部改良するとともに、MODELLISTAと共同で手がけたコンプリートカー「JUNO(ジュノ)」を同日に発売すると発表しました。
JUNOは、2023年10月に開催された「ジャパンモビリティショー2023」で披露されたコンセプトカーを市販化したモデルで、車内空間を自由に使いこなすという新しい価値観を具体的な形にしています。
このシエンタの改良では、日常使いの快適さと安全性が着実に引き上げられました。全グレードに電動パーキングブレーキとブレーキホールド機能が標準装備され、ブレーキホールドについてはトヨタとして初めて設定を保持できる機能が採用されています。
これにより、停車のたびに操作を繰り返す必要がなくなりました。さらに、レーダークルーズコントロールには停止保持機能が追加され、ドライバー異常時対応システムやプロアクティブドライビングアシストには常時操舵支援が新たに組み込まれています。
上位グレードではETC2.0や前後方ドライブレコーダー、オートエアコンも標準化され、ファミリー層を中心に使い勝手が一段と高まりました。
こうした進化を遂げたシエンタの「HYBRID Z」グレードをベースに仕立てられたのがJUNOです。
2人乗り仕様とすることで、後席スペースを大胆に活用できる点が大きな特徴で、名称には「順応」という意味が込められています。
ライフスタイルの変化に合わせて姿を変える存在でありたいという思いが反映されています。
ジャパンモビリティショー2023で公開されたコンセプトカーでは、レゴやマインクラフトのように組み替えられるキャンピングカーという発想が示され、車中泊やアウトドアだけでなく、街中での使用も意識した提案が注目を集めました。
女性スタッフの意見を積極的に取り入れ、運転のしやすさとカスタマイズの自由度を両立させた点も印象的でした。市販モデルとなったJUNOでも、その思想はしっかりと受け継がれています。
ボディサイズは全長4260mm×全幅1695-1715mm×全高1695mmとベース車と同等ですが、後席部分を架装しているため、ナンバー区分は4ナンバーとなっています。
外観には専用エンブレムが与えられ、室内には専用フロアやロック機構付きサイドトリム、6灯のインテリアライト、専用フロアマットが備えられています。
JUNO最大の魅力は、着脱可能な家具モジュールによる高い自由度です。後席とラゲージのカーペットを取り払い、専用フロアを装着したうえで、複数のモジュールを組み合わせることで空間を構成します。
ソファのようにくつろげる配置や、作業に集中できるワークスペース、さらには就寝用のベッドスペースまで、使い方は利用者次第です。
これらは複数のパッケージとして選ぶこともでき、必要に応じて単品で追加することも可能です。
価格(消費税込み)は2WDが365万4200円、E-Fourが385万2200円で、標準のHYBRID Zと比べると約57万円高く設定されていますが、その分、クルマを「持ち運べる部屋」として使いこなしたい人にとっては、他にはない魅力を備えた一台といえるでしょう。(くるまのニュース編集部)
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