この記事をまとめると
■日産では毎年雪上試乗会を開催している
【試乗】雪道だったらロードスターより速い! 2トン超えの大型SUV「CX-80」を雪上で限界走行した!!
■北海道の雪上コースと氷上コースで人気モデルを試乗
■日産セレナe-POWERに追加されたe-4ORCEモデルも雪上で試した
日産の人気モデルを北の大地で試す
日産では毎年この時期に冬季試乗会を開催していて、今回はひさしぶりに北海道での開催となった。主なテーマは、日産が得意とする100%電動駆動モデル(EVおよびe-POWER)の性能と、「e-4ORCE」と「e-POWER 4WD」いう電動パワートレイン4WDの制御のよさを体感することだ。
日産には2種類の電動パワートレイン4WDがある。e-POWER 4WDは、ノートおよびオーラとキックスら主に小柄な車種に向けたもので、対するe-4ORCEは、アリアとエクストレイルといった電動パワートレインをもつSUVに次いで、e-POWERはFWDのみだったミニバンのセレナにも、ようやくラインアップされたところだ(内燃エンジン車には4WDも存在)。
どちらもリヤに比較的強力なモーターを搭載しているのが特徴で、より後輪駆動っぽい走りを楽しめることが期待できる。
今回試乗したのは全部で6台だ。氷上コースで、まずエクストレイルとオーラNISMOを、さらに電動パワートレインではないが、GT-RとMTのフェアレディZを、公道の雪上コースでセレナに追加されたe-POWERの4WDと、ノートAUTECHクロスオーバーを、移動時にアリアNISMOとエクストレイルをドライブした形だ。
氷上コースは、いまやドリフトの聖地となった福島県のエビスサーキットがこの時期だけ管理している、エビスアイスサーキットだ。順に印象をお伝えしていこう。
まずは、e-4ORCEを搭載するエクストレイルから。こちらは過去に氷上で乗った経験があり、十分すぎる走破性と扱いやすさに感心したものだが、あらためて抜群に走りやすいことを確認した。よく曲がり、安定していて、意のままに操れる。e-4ORCEについては、のちほどセレナのところでまとめて説明する。
次いで、とても気になっていたオーラNISMOをドライブ。当初FWDのみだったところ、ファンの要望に応えて昨年夏に追加された4WDは、売れ行きも想定の倍ほどと上々な様子という。
走ってみると期待どおりの楽しさだ。車体が比較的軽いおかげで手の内で操れる感覚もあり、たとえ挙動が乱れても立て直しやすい。
NISMOモードでは前後駆動力配分が最大30:70になる、テールスライドしても前から引っ張ってくれるので発散しにくく、車体の軽さも効いて振りまわして楽しむことができた。
ご参考まで、どのクルマもVSCは確認のため少しだけONにして、基本OFFで走ったのだが、OFFのままでもブレーキを踏むと一時的にONになるようになっている。
かなり横を向いても、カウンターを当ててブレーキを踏まなくても駆動力配分をクルマが最適に制御してくれて、スピンせずにすんだことが何度もあったのにも驚いた。
日産の冬季試乗会には毎回GT-Rも用意されていて、乗るたびに感心するのは、GT-Rはどこを走っても無敵だなということだ。横を向いても、アクセルを踏んで立て直しつつガンガン進んでいける。重さの影響はあっても、最新版のT-specはなおのこと挙動変化がおだやかで先が読みやすい。
ところが、氷上で最後に乗ったFRでMTのZだけは、やはり別世界だった。テールハッピーで手を焼いたのだが、それはそれで楽しい。乗っているうちにだんだんコツが掴めてきて、もう少し時間をもらえたら、もっとカッコよく乗れたはず……と強がっておく(笑)。
それと、この路面コンディションでZに乗ったことで、こんなに滑りやすい路面なのにもかかわらず、電動パワートレインならではの瞬発力と、巧みな電動4WDの制御により、“意のまま”の走りを実現していたことが、身にしみてよくわかった次第だ。
人気ミニバンの四駆モデルを雪道で試す
雪上コースと氷上コースの移動にはe-4ORCEの2台、行きはアリアNISMO、帰りはエクストレイルに乗った。路面は一部が雪で除雪された舗装路が大半だったが、雪道でも舗装路の延長上の感覚で不安なく走れる。VCターボでe-POWERでe-4ORCEというエクストレイルはどこでも走りやすいことがよくわかったが、せっかくなのでアリアNISMOも氷上で乗ってみたかった気もする。
雪上コースでは、まず昨年秋に人気のe-POWERに、待望のe-4ORCEが追加されたセレナをドライブした。このタイミングでの発売となったのは、ミニバンであるセレナにe-4ORCEを搭載するにあたり、モーターやバッテリーなど諸々を上手く収める必要があったからだ。
そのため、リヤのフロアやサスペンションが新設されており、もち前の広い車内空間や荷室開口高など使い勝手にほとんど影響を与えていない。それどころかe-4ORCEの使われ方を想定し、雪道に備えて最低地上高を既存モデルの135mmから150mmに拡大したという力の入れようだ。
e-4ORCEは、4輪のグリップ力を最大限に発揮できるよう、ドライバーの操作と車両の前後左右Gなどの情報から理想的な目標車両挙動を決め、それに向けて状況によってはフィードフォワードで制御し、前後ふたつのモーターと左右のブレーキを個別ではなく統合制御して、各車輪の駆動力を最適にコントロールしているのが特徴だ。そこがe-POWER 4WDとの最大の違いとなる。
人間の能力をはるかに超える速さで緻密に車体をコントロールできるのがe-4ORCEの強みであり、セレナではよりアンダーステアが出にくいようにチューニングしたとのことで、その効果らしきものはたしかに感じられた。切り始めからあまり遅れなくよく曲がり、思ったとおりにラインをトレースしていける。
また、e-4ORCEの緻密なトルクコントロールによりフラットな姿勢を保つ機能に加えて、未舗装路をセンシングする技術の活用により安定して走れることも、凹凸のある雪道で体感できた。
さらに、e-4ORCEをミニバンのセレナに搭載するにあたって、加減速についても工夫している。これまでも減速時に頭部が前のめりになりにくいようにされていたが、セレナでは加速時にも揺れにくい特性とされている。おかげで同乗者はより快適にドライブできてクルマ酔いしにくくなる点も光る。
こうした雪道を走るときには、e-4ORCEに設定されているSNOWモードがやはり重宝する。ちょっとした登坂や深く雪が積もった場所でも、前輪が滑ってからではなく、最初から4輪で駆動するので、力強くなめらかに発進できて、そこからの出力特性も、滑らないよう抑えながらもコントロールしやすいように味付けされているので、いたって乗りやすいのだ。
しめくくりにノートAUTECHクロスオーバーをドライブした。オーラではなく5ナンバーのノートがベースであり、リフトアップした専用の足まわりが与えられているのが特徴で、地上高が十分に確保されているおかげで、雪道も臆することなく走れる。
e-4ORCEと違って、ブレーキとトルクを個別に制御しているが、軽量ゆえ電動4WDの価値や性能を十分に発揮できていると開発サイドでは考えているというとおり、こちらも何の不安も不満もなく、安全に思ったとおり走ることができた。
電動パワートレイン4WDの恩恵は路面を問わず、こうした氷上や雪上のような状況ではなおのことありがたみを増すことがよくわかった、貴重な機会であった。
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