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【なぜこのタイミング?】ハマー、1000psのEVとして復活する背景 考えられる2つのワケ

ハマーがいきなりの復活 しかもEVで

text:Kenji Momota(桃田健史)

【画像】ハマーだけじゃない! カクカクした「四駆」3選【比べる】 全65枚

「クワイエット・エボルーション・イズ・カミング」。直訳すれば、「静かなる革命、来る」

1月末、GMCのホームページに意味深なタイトル表示が出た。

GMCは、米ゼネラルモーターズ(GM)のブランドの1つ。フルサイズSUVのユーコンは日本でも根強い人気がある。

驚きなのは、GMCのホームベージなのに、「ハマー」という表記であり、さらに最高出力1000psのEV(電気自動車)だというのだ。

ハマーといえば、軍用車HMMWV(ハンヴィー)を製造していたAMゼネラルが1990年代、民生車としてH1の生産を始めた。

2000年代にはGMがハマーを自社ブランド化し、フルサイズSUVのシボレータホ/サバーバンをベースとしたH2を手がけると、日本を含めて爆発的な大ヒット作となった。2匹目のどじょうを狙い、ミドルサイズ・ピックアップトラックのシボレーコロラドをベースとしてH3を市場導入した。

だが、2008年にアメリカで、不動産を中心とした大規模な債務不履行による、いわゆるリーマンショックが起こり、アメリカでの自動車販売全体が大きく落ち込んだ。

影響を受けたGMは事業再生法を申請し、事実上の倒産。事業再生に伴い、GMはブランドの絞り込みを行い、シボレー/キャデラック/ビュイック/GMCの4ブランド体制とし、ポンティアック/オールズモービル/サターン/ハマーを廃止した。

そのハマーを、GMがEVで復活させるというのだが、なぜこのタイミングなのか?

アメリカはEVブームなのか?

ハマーがEV(電気自動車)で復活。

その理由は、アメリカでEVがブームだから、なのだろうか?

答えは、ノーであり、イエスでもある。

トヨタなどがまとめた直近データによると、2018年の世界EV販売総数は1210万台。そのうち6割近くの約71万台が中国、ついでアメリカが約23万台で、ノルウェー、ドイツ、フランス、日本と続く。

アメリカの23万台という数字、アメリカ自動車マーケット全体でみれば、1%ちょっとに過ぎない小さな市場だ。

中国とアメリカでEV販売量が多い理由は、中国では国策として、アメリカではカリフォルニア州などの州政府の政策として、自動車メーカーにEVなどの電動車の販売台数を義務化しているからだ。

中国では、2019年からEV販売義務化が本格化したため、中国地場メーカーはもとより、日系/欧州系/アメリカ系/韓国系の各メーカーがEV量産を強化したため、EVブームとなっている。

一方のアメリカでは最近、EV販売台数義務化が強化されるような動きはない。そのため、市場から見てEVブームにはなっていない。

ところが……。

なぜこのタイミングでの市場導入なのか

ところが、2019年後半には、テスラがEVのサイバートラックを発表し予約販売を開始。

年が明けてフォードがEVトラック量産化を公表したと思ったら、今度はGMで、しかもハマーでEVだという。

こうした、ここ1~2か月の各社発表を見る限り、アメリカでEVブーム到来、とも見えなくもない。

だが、どうも妙なのは、テスラも、フォードも、GMも、なぜこのタイミングでの市場導入なのか、なぜ小型車ではなくフルサイズピックアップトラックや、フルサイズSUVでのEVなのか、明確な理由を明らかにしていない。

テスラのイーロン・マスクCEOも、フォードとGMの幹部も「地球環境のため」「ゼロエミッションなのに、大迫力の加速感が凄い」といった抽象的な表現に終始している。

こうした不自然な形で、アメリカでEVブームが演出されている裏には、大きく2つの理由があると、筆者(桃田健史)はみる。

ブランド戦略とトランプ対策

1つめは、ブランド戦略だ。

2010年代後半からの世界的なEV普及のトレンドは、前述した中国/アメリカの政策に加えて、ドイツのフォルクスワーゲングループが中期経営計画の中でブチ上げた、EVシフトの影響が大きい。

2020年代前半に、フォルクスワーゲン、アウディ、ポルシェなど傘下の全ブランドで電動化を強化。ポルシェ初のEV、タイカンが登場した。

その他、ジャガー・ランドローバーも積極的にEVシフトを進めるなど、欧州プレミアムブランドで、ブランド価値を上げるための、1つの手段としてEVを利用し始めた。

こうした流れに、フォードやGMも乗ろうというのだ。フォードは、マスタングで往年のマッハ1になぞらえた、マッハE。GMはハマー復活と、ネーミングによるブランド戦略に打って出た。

もう1つが、トランプ政権への対応だ。オバマではEVや太陽光発電の開発に対して、グリーンニューディール政策を掲げて、EVベンチャー支援に積極的だったが、多くの事案で融資が焦げ付いた。

そんな失策を嘲笑うように、トランプ政権になるとEV支援策は一気に縮小した。

それが、今年(2020年)11月の大統領選挙を控えて、トランプ陣営の支持率が高い自動車労組などに向けて、新たなる雇用創出の機会としてEVを、しかもアメ車らしさが際立つピックアップやSUVでのEVを提唱しているのだと考えさせられる。

結局、ハマーEVには、政治の匂いが強い。

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