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【予想された衝撃】メルセデス・ベンツEQG登場 プレミアムオフローダーEV受け入れられる?

掲載 更新 8
【予想された衝撃】メルセデス・ベンツEQG登場 プレミアムオフローダーEV受け入れられる?

プレミアムオフローダーにも

執筆:Kenji Momota(桃田健史)

【画像】Gクラスファンにどううつる?【EQGとGクラスを比較】 全110枚

編集:Taro Ueno(上野太朗)

欧州で急加速するEVシフトが、プレミアムなオフローダーの領域にも大きな影響を及ぼし始めた。

とくに今回、本命が登場したことで、こうしたトレンドがグローバルで一気に広まりそうだ。

メルセデス・ベンツEQGが、このタイミングで登場するのは十分に予想できたことだ。

それでも、その姿がドイツから世界に向けて発信されると、セレブたちの間では大きな話題となっている。

メルセデス・ベンツは2021年9月6日、ドイツ南部のミュンヘンで開催されたIAA(国際自動車ショー)でEQGコンセプトをワールドプレミアした。

IAAといえば長年、フランクフルトモーターショーとして親しまれ地元ジャーマン3(ダイムラー、BMW、VWグループ)が新型モデル発表に加えて、中長期の事業計画を発表する場として活用されてきた。

だが、自動車産業界がいわゆる「100年に1度の大変革期」に突入し、ダイムラー傘下のメルセデス・ベンツがマーケティング用語としてCASEを2010年内中ごろから唱え、通信によるコネクテッド、自動運転、シェアリングなどの新サービス、そして電動化が複合した技術開発が急速に進み始めた。

そうした中、モーターショーのあり方自体も変わる必要が出てきたため、IAAを主催するドイツ自動車工業会は、今年から新生「IAAモビリティ」をミュンヘンで開催することを決めた。

メルセデスEQのトリ「EQG」

IAAモビリティでは、やはりEVへの注目度が高かった。

欧州連合(EU)の執務機関である欧州委員会(EC)は今年7月、環境政策として推進する欧州グリーンディールの具体的な中身を公開したからだ。

その中で、自動車については「2035年までに欧州域内で発売する新車でICE(内燃機関車)を禁止する」とした。

一般的に、ICE(インターナル・コンバッション・エンジン)とは、ガソリン車とディーゼル車を指す。

一方、電動車とは、HEV(ハイブリッド車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)、EV(電気自動車)、FCV(燃料電池車)を指す。

また、見方によってはICEとモーターが連動するHEVやPHEVもICEに組み込むという考え方があり、欧州委員会の義務化規定はこれに該当する。

こうした欧州委員会の決定を受けるかたちで、メルセデス・ベンツは「市場環境が整えば、2030年までに全モデルをEV(またはFCV)」という完全EVシフトを打ち出した。

ダイムラー史上、最大級ともいえる事業の大転換であり、世界自動車産業界に激震は走った。

それから2か月が経ち、IAAモビリティではEQGを含めたEQフルラインナップのお披露目がおこなわれることは確実だった。

メルセデスのプレゼンでは、EQE、EQSマイバッハ、そしてEQGが「トリ」をとったことからも、EQGの重要度の高さ分かる。

Gクラスオーナーは受け入れる?

メルセデス・ベンツは2030年完全EVシフトに向けて、現行AクラスからGクラスまで、基盤クラスのすべてEQ化し、2025年には3つのEV専用プラットフォームを投入する。

長年のメルセデス・ベンツユーザーにとっては、EVへの移行をあるていど予測していたとはいえ、完全EV化に向けてはプラグインハイブリッド車の普及拡大がしばらく続いてから、段階的にEVシフトするという流れを予想していたはずだ。

ところが、欧州での事実上のEV規制によって、事態は急変した。

そうした中、筆者の見立てでは、EVシフトを自然な形で受け入れるのがGクラスオーナーだと思う。

1979年を出発点とするGクラス人気の裏には、商品の普遍性と唯一無二の存在感がある。

そのうえで、Gクラスオーナーの多くは、普遍性についてはメルセデス・ベンツ新時代という新たなる普遍性への理解を示し、プレミアムオフローダーEVのトップモデルとしての存在感をEQGに求めるのではないだろうか。

技術的には、大容量の駆動用バッテリーによる重量増でも、低重心かつモーターによる的確な四輪駆動力の制御がGクラス本来の良さをさらに引き出すことになる。

EVがオフローダー向きであることは、日系メーカーの幹部も認めている……。

オフローダーEV 世界的に加速

トヨタが2021年9月9日に実施した、駆動用バッテリーに関するオンライン説明会で、商品戦略を取りまとめる役員が、スバルと共同開発中で2022年央に発売予定の四駆EV「bZ4X」の走行性について触れた。

「オフローダーではディーゼルや大排気量ガソリンのトルク感が重要視されてきたが、モーターではさらにトルク制御が的確でコーナーリング性能も上がる」と開発の一端を披露した。

こうした指摘は、ジープが2021年3月にお披露目した「ラングラー・マグニート」や、アメリカではすでに初期モデルがネット予約で完売したGMのGMC「ハマーEV」などでも共通している。

別の視点での走行性性能では、泥地や浅い水辺での走行などでも、プレミアムオフローダーEVの安全性は担保されており、ユーザーは気兼ねなくEV化のよるさらなるパフォーマンスを満喫できることになる。

また、駆動用バッテリー、モーター、制御システムなどEV関連パーツの量産効果により、EV価格が将来的に下がることになるが、HEV並みの価格帯になるのは20年代後半から30年代に入ってからと予測される。

そうした中、価格が少しはってもパフォーマンス性と上級感が魅力のプレミアムオフローダーEVがEV市場をけん引する可能性が高い。

今後数年の間に、多彩なプレミアムオフローダーEVが続々登場しそうだ。

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みんなのコメント

8件
  • 全てにBEV設定するのはいいんだけど、これで環境に優しいって違和感。
  • 電気自動車は、どれもこんな感じの間抜けズラ。
    もっとシャープなデザインにして欲しい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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