中古車購入ガイド [2026.07.28 UP]
ミニバンを超越した走りとスタイル、ホンダ オデッセイ(RC1,2)中古車購入ガイド
3列シートを備えるミニバンでありながら、スタイリッシュなデザインとクルマ好きの心を奪う運転の楽しさを実現させたオデッセイ。1994年に登場した初代モデルはまさにセンセーショナルで、ミニバンブームを牽引した。現行モデル(RC1,2系)は、ホンダを代表する上級ミニバンとして2013年から2026年まで販売されるロングセラーとなった。今回は、オデッセイ(RC1,2系)の魅力を紹介しつつ、2026年7月現在の中古車動向をお伝えする。
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ホンダ オデッセイ(RC1,2系)ってどんなクルマ?
1994年に登場した初代モデルが「便利ワゴン」として一世を風靡したオデッセイは、2003年デビューの3代目で大きな変化を遂げた。FFモデルで1550mmとミニバンとしては異例の低さの全高としたパッケージングで、ロールーフ車(セダンなど)用の機械式立体駐車場への入庫を可能としたのだ。これが世の中に与えたインパクトはとてつもなく大きかった。
その路線は2008年デビューの4代目にも継承されたが、今回注目する5代目(2013年11月デビュー)では全く違う方向へ舵を切った。再び背を高くしたのだ。そしてオデッセイとしては歴代初のスライドドアを組み合わせたのも大きなトピック。それまでとは全く異なるパッケージングとしたのである。
狙いは利便性の向上。背を高くして室内空間を広げるとともに、スライドドアの採用で乗降性を高めたのが、5代目オデッセイなのだ。背景にあるのはミニバンニーズの変化。2000年代初めに大きなトレンドとなった、従来型オデッセイのように“後席にもスイングドアを組み合わせた背の低いミニバン”は徐々に人気が低下し、室内の広さを重視して背を高くしたうえでスライドドアを採用するミニバンがミニバンの中心となっていったのだ。5代目オデッセイは、そのトレンドに則ったというわけである。
ちなみにかつては「ラグレイト」や「エリシオン」があったのでオデッセイはホンダ最上級ミニバンではなかったが、5代目販売時にはそれらが不在で、オデッセイがホンダ最上級ミニバンのポジションを担っている。従来モデルに比べると快適装備の水準が上がり、特に7人乗りはさらに座り心地にこだわったシートを備えるのもそういった背景があると考えればキャラクターを理解しやすいだろう。
トピックはもうひとつある。ハイブリッドの追加だ。当初はガソリンエンジン(排気量2.4Lの4気筒自然吸気)のみでスタートした5代目オデッセイだが、ハイブリッドニーズの高まりを受けてハイブリッドを設定。排気量2.4Lのエンジンに力強いモーターを組み合わせ、滑らかかつ力強い走りと燃費を両立している。
このハイブリッドシステムの特徴はまず発進から中速域までの領域ではエンジンを発電機として使い、そこで起した電気を使ってモーターで駆動すること。状況により駆動力としてエンジンとモーターを併用しつつ、高速域ではエンジンの動力を直接タイヤへ伝える直結モードに入る。状況に応じて駆動力の作り方を変えることで効率を高めて燃費を向上させている。
2020年11月にはマイナーチェンジを実施してフロントデザインを刷新。ボンネットに厚みを持たせて重厚感が大きく高まった。
その後、2021年末をもって国内生産を終了し翌年夏には販売を終えたが、2年後の2023年12月からハイブリッドの7人乗りのみではあるが中国生産の輸入車として再び新車購入が可能だ。
ところで、ハイブリッドといえば初代モデルから「走りのいいミニバン」という定評がある。そのハイレベルな走りは、5代目となるRC系になっても継承されているのはいうまでもない。そのうえで、広い室内空間やスライドドアによる乗降性の良さ、そしてさらなる快適性を手に入れているのだ。
ホンダ オデッセイ(RC1,2系)概要 ・発売年月:2020年11月
・全長:4855mm(アブソルートEX・2020年11月)
・全幅:1820mm(アブソルートEX・2020年11月)
・全幅:1695mm(アブソルートEX・2020年11月)
・WLTCモード 12.4km/L(アブソルートEX・2020年11月)
データで読み解くホンダ オデッセイ(RC1,2系)
2026年7月現在、オデッセイ(RC1,2系)の中古車価格帯と中古車平均価格は次のとおりとなっている。
新車価格帯:349万5000円~392万9400円(2020年11月発売時)
中古車価格帯:80万円~400万円
中古車平均価格:150万2000円
グーネット掲載台数:約923台(ガソリン)
順調に下がり続けてきた中古車平均価格が2025年1月で底をつき、以来上昇と下降を繰り返している状況。モデル末期ゆえに新車の販売台数も減少しており、中古車としての流通も徐々に収縮していくことが予想される。おそらくこれ以上大幅な平均価格の下落は見込みづらい。
中古車平均価格と物件台数の推移(過去2年間)は次のようになっている。
2024年夏から市場に中古車が供給されたのに比例するように中古車平均価格が下落。2025年1月頃に底を迎えると、そこからは一転して中古車平均価格は上昇、その後は上がったり下がったりを繰り返している。
グレード別中古車物件比率
5代目オデッセイには2つの大きな選択肢がある。「ガソリン(純エンジン車)orハイブリッド」というパワートレインの選択と「標準タイプorアブソルート」というグレードだ。パワートレインに関しては、ガソリン車のほうがリーズナブルだが、燃費や静粛性に関してはハイブリッドのほうがハイレベルだ。2023年12月以降のモデルはハイブリッドだけの設定となっている。
いっぽうグレードは、「アブソルート」はスポーツグレードで、内外装の仕立てがスポーティになっているほか、専用サスペンションを組み込むなど走りの味付けも異なるし、エンジンも違う。運転の楽しさをとことん味わいたいならアブソルートが魅力だが、そうでなければ(「アブソルート」とグレード名に入らない)標準タイプでも十分に走行性能は高い。ただし2020年11月以降はアブソルートだけの設定となる。同時に2列目シートのリクライニングやオットマンの調整が電動化されるなど、より上級感が高まっている。
グレード構成は標準モデルだとベーシックグレードの「B」、快適装備をプラスした充実グレードの「G」、電動スライドドアなどを標準装備する上級グレードの「G・EX」「ハイブリッド」の3タイプが基本。「アブソルート」は「G」の仕様内容に相当する「アブソルート」と、最上位モデルの「アブソルートEX」の2タイプだ。
グレード概要B2.4Lエンジンを搭載。価格を抑えたエントリーモデルG快適装備を充実させた上級グレードアブソルート上質で迫力あるスタイリングとパワフルな2.4L直噴エンジンを搭載アブソルートX2016年の改良で追加。ナビゲーションが標準装備アブソルートEX先進装備を搭載した最上級モデル
中古車市場におけるグレード比率を分析する。まず全体を通じて台数が多いのが、2.4L直噴エンジンを搭載するアブソルート系。そのなかで上級モデルのアブソルートEXが4割近くも占めているのがユニークで、ユーザーの多くがフラッグシップミニバンとしてこだわりを持っていたことが想像できる。
なお、今回のデータにオデッセイハイブリッド(2016年~)は含まれていないが、グーネットでは600台ほどの登録が確認されている。こちらは年式が新しいこと、ハイブリッドの市場価値が高いことから平均価格も300万円ほどと高値安定。
走行距離別中古車物件比率
現行型ながらも登場が2013年登場と初期モデルの車齢が古いこともあり、6割以上が7万km以上走行となっている。5万km以下の車両は全体の2割程度と少なく、当然そうした個体は支払総額で300万円半ばと価格も高い。ただし、走行距離はコンディションの指標のひとつであり、すべてではない。実際に車両を確認して納得できるかどうかが大切だ。
年式別中古車物件比率
オデッセイ(RC1,2系)の改良遍歴を振り返る。5代目となる現行型がフルモデルチェンジして登場したのは2013年のこと。長らくホンダの上級ミニバンとしての地位を守ってきたが、2026年度末をもって新車の販売が終了するとみられている。
2013年11月:フルモデルチェンジ
2015年1月:一部改良
2016年2月:一部改良
2017年11月:マイナーチェンジ
2020年7月:マイナーチェンジ
2023年12月:一部改良
2025年11月:一部改良
マイナーチェンジは2回、2017年と2020年に行われている。2017年のマイナーチェンジでは安全運転支援システムのHondaSENSINGを全車に標準装備。デザインもブラッシュアップした。2020年の改良ではフロントフェイスを迫力あるスタイルに刷新。装備もさらに充実させた。
まとめ:ねらい目のグレードや年式は?
おすすめ年式👉2018年式
おすすめグレード👉アブソルート
ロングセラーだけあり、価格は年式により大きく異なる。デビューした2014年式であれば、相場は100万円以下が中心。リーズナブルに購入できる。いっぽうで2021年式となれば200万円以上がほとんど。2021年以降のハイブリッドだと基本的に290万円以上で新しいモデルは500万円を超える。
ボリュームゾーンはガソリン車だとデビュー翌年の2014年式で、ハイブリッドは国内生産の最後となる2021年式。リーズナブルに購入となると2013年から2014年式にかけてのガソリン車がいいだろう。
価格はアブソルートよりも標準モデルのほうが安いが、そのあたりの年式だと新車に比べるとグレード間の価格差が少ないので「少しでも安いほうがいいなら標準車」、「見た目が気に入ったり走りにこだわるならアブソルート」という選択もアリだ。ただし、2017年11月以前のモデルは衝突被害軽減ブレーキが装着されていない仕様もあるので、安全を考えると装着車を選びたい。
文●工藤貴宏、ユニット・コンパス 写真●ホンダ
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