次世代のプレミアム・コンパクトカー
メルセデス・ベンツは、第3世代となる次期型CLAで、自社開発のEVとガソリンベースのマイルドハイブリッド車を導入する計画だ。
【画像】流麗なコンパクトサルーン【メルセデス・ベンツCLAクーペ/シューティングブレークを写真でじっくり見る】 全43枚
次期型CLAは2025年初頭に発売予定で、今年9月のミュンヘン・モーターショーでコンセプトカーが披露される見込みである。
最近、メルセデス・ベンツの車名を簡略化する動きがあるが、次期型CLAは、EVモデルに与えられる「EQ」というサブブランドではなく、従来の車名を維持すると予想される。
メルセデス・ベンツは、「エレクトリック・ファースト」戦略の下で電動化を進めており、その一環としてラインナップの再編に動いている。次期型CLAは、今後3年間で発売を予定している4車種の「エントリー・ラグジュアリー」モデルの1つである。
メルセデス・ベンツは、より高価格帯のモデルに重点を置き、2026年末までにコンパクトカーの車種数を現在の7車種から4車種に減らす。これにより、Aクラスのハッチバックおよびセダン、中国向けのロングホイールベースのAクラス・セダン、そしてBクラスが廃止となる。
コンパクトカーのラインナップとしては、次期型CLAのクーペおよびシューティングブレーク、GLA/EQA、GLB/EQBが導入される。いずれもドイツとハンガリーの工場で、EVとエンジン車の両方が生産される予定である。
メルセデス・ベンツのコンパクトカー計画について、CEOのオラ・ケレニウス氏は次のように述べている
「メルセデスは、世界的に最も成功していると思われるモデルに焦点を当てます。次期モデルの基盤となるのは、風を切るようなコンセプトカー『ビジョンEQXX』で予告したように、新しいメルセデス・モジュラー・アーキテクチャ(MMA)プラットフォームです」
MMAプラットフォームは、バッテリーEVとエンジン車の両方に対応するものだ。一方、2025年に導入予定のMB-EAプラットフォームはEV専用で、CクラスとGLCの次期型から使用されることになると、メルセデス・ベンツは明らかにしている。
ケレニウスCEOはMMAプラットフォームについて、「エレクトリック・ファーストです。しかし、EVだけという意味ではありません」と説明している。
350kWで充電可能 航続距離は800km以上?
MMAプラットフォームは800Vシステムに対応し、最大350kWの充電が可能とされる。これにより、EVでは高出力のDC充電器で30分以内に10~80%のバッテリー充電が可能になるという。
スケートボードスタイルの構造は、新しいリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーを中心に設計された。このLFPバッテリーは、セル・トゥ・パック方式(モジュールを介さずセルを直接パック化させる)を採用しており、現在のリチウムイオンよりも大幅に効率が向上するとのことだ。
また、メルセデス・ベンツは、米国のシラ・ナノテクノロジーズ社と共同開発したシリコンアノードバッテリーを、次期型CLAのEVのロングレンジ仕様に導入する計画である。初期のテストでは、100kmあたりの平均エネルギー消費量が12kWh以下になったと言われている。
コンセプトカー「ビジョンEQXX」と同様の100kWhのバッテリーを搭載した場合、その航続距離は850km近くになる。
電気モーターは、第2世代の永久磁石式同期ユニットで、内部名称は「eATS 2.0」となっている。新開発のシリコンカーバイドインバーターと組み合わされ、2速トランスミッションを介して車輪を駆動する。
次期型CLAのマイルドハイブリッド車に搭載される4気筒エンジンは、メルセデス・ベンツがドイツで開発したものだが、周辺部品は中国自動車大手のジーリーから調達し、中国の新工場で生産される予定だ。
メルセデス・ベンツの研究開発責任者であるマルクス・シェーファー氏は、「ユーロ7の排ガス規制に対応するために開発された、まったく新しいエンジンです」と述べている。既存のM254型を引き継ぐユニットと考えられる。
AUTOCARが確認したところでは、48Vのマイルドハイブリッドとなり、トランスミッション内蔵のスターターモーターにより、加速時や惰性走行時にパワーとトルクを発揮する。
メルセデス・ベンツの関係者は、次期型CLAにPHEVの導入予定はないとして、「将来的には、市場に応じてピュアエレクトリックかマイルドハイブリッドガソリンかを選択できるようになるだろう」と語った。
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みんなのコメント
これは売れる
CLAがこうなったら引くわ〜