現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ついたあだ名は「宇宙船」! キワモノ扱いされ気味だけどじつは気楽に乗れるクルマだった「シトロエン DS」

ここから本文です

ついたあだ名は「宇宙船」! キワモノ扱いされ気味だけどじつは気楽に乗れるクルマだった「シトロエン DS」

掲載 31
ついたあだ名は「宇宙船」! キワモノ扱いされ気味だけどじつは気楽に乗れるクルマだった「シトロエン DS」

 この記事をまとめると

■シトロエンの傑作「DS」は1955年から20年間作られた名車だ

世界のド肝を抜いた「シトロエンDS」はコイツがいたから生まれた! いまじゃ当たり前のFFをいち早く取り入れた「トラクシオン・アヴァン」

■デビュー当時は宇宙船とも呼ばれた独特なスタイルであった

■見た目のわりには乗りやすいクルマで140万台以上が販売された

 宇宙船と呼ばれた歴史的名車

 シトロエンを代表する車種というと、いまでも名前が挙がるのが、1955年に発表され、20年間作られたDS。現在はその精神を受け継ぐDSオートモビルというブランドがあるので、クラシックDSと呼ぶこともあるけれど、「DSといえば宇宙船のようなスタイリングに、油圧を用いたサスペンションを備えたコレでしょ!」という人は多いだろう。

 ただしDS、突然変異的に生まれたクルマではなく、シトロエンのヒストリーを見ると納得のストーリーがあることがわかる。

 DSは、1934年に生まれた通称トラクシオン・アヴァン(正式車名はシトロエン7/11/15Six)の後継車にあたる。直列4気筒エンジンがキャビン側にある縦置き前輪駆動のパワートレイン、低重心で空力にも配慮したボディなどは共通しているのだ。

 ただしトラクシオン・アヴァンが送り出されたその年に、シトロエンは経営危機からミシュラン傘下になる。このとき副社長としてミシュランからやって来て、のちに社長を務めたのがピエール・ブーランジェ。チーフエンジニアとして加入したのが、航空機メーカーとしてスタートしたヴォワザンの技術者だったアンドレ・ルフェーブルだった。

 飛行機では一般的だった空力ボディや油圧システムが投入され、この油圧とエアスプリングを組み合わせたハイドロニューマチック・サスペンションが生み出された背景には、このふたりの陣頭指揮が大きいと思っている。

 シトロエンがこれらの技術を導入したのはもちろん話題作りではなく、その時代におけるもっとも快適で安全なセダンを作ろうとしたため。そのためのアプローチが、フランスらしく先進的かつ独創的で、航空機やタイヤのノウハウももっていたことが、ほかのクルマとまったく違う結果を導き出した。

 なので数多く作られた。もともとシトロエンはヨーロッパで最初に自動車の大量生産を実現したので当然といえるけれど、サスペンション以外をメカニカルに変え、仕立てを簡素にした廉価版のIDを含めれば、20年間に約140万台が作られた。年間7万台ペースだ。

 たしかに当時のフランスの写真を見ると、大統領専用車からタクシーまで、このクルマが使われていた。今風にいえばクラスレスカーだった。

 僕が取材でDSに乗るようになったのはそのあとの話で、たしかに存在感は強烈だけれど、1950年代生まれのクルマとしては驚くほど楽に走れた。パワーステアリングや2ペダルドライブなどのイージードライブをいち早く取り入れているし、乗り心地は快適だし、エンジンは気難しくないのだから。

 そもそも空力ボディや油圧サスペンションは、今じゃ当たり前の技術。現在のクルマに求められる要素を70年前に先取りしていたというのが、シトロエンDSのいちばんの凄さだと思っている。

文:WEB CARTOP 森口将之
【キャンペーン】8月の毎週金・土・日はガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

傑作だらけの「いすゞ」乗用車のなかでもとくに人気! あまりにも美し過ぎる「117クーペ」の魅力
傑作だらけの「いすゞ」乗用車のなかでもとくに人気! あまりにも美し過ぎる「117クーペ」の魅力
WEB CARTOP
なんでいすゞって名車ばっかりなんだ! 振り返れば激熱な「ビッグホーン」の歴史
なんでいすゞって名車ばっかりなんだ! 振り返れば激熱な「ビッグホーン」の歴史
WEB CARTOP
今度の毒蛇は830馬力! 蘇ったシェルビー「スーパースネーク」は狂暴なスペック!!
今度の毒蛇は830馬力! 蘇ったシェルビー「スーパースネーク」は狂暴なスペック!!
WEB CARTOP
日本車……だけどどう見てもアメ車じゃん! 1970年代に売られていたいまじゃ考えられないクルマ3台!!
日本車……だけどどう見てもアメ車じゃん! 1970年代に売られていたいまじゃ考えられないクルマ3台!!
WEB CARTOP
歴代カローラで一番デザインがいいのはどれ? デザインのプロは「ハチロク」の影に隠れた「5代目セダン」を選出!!
歴代カローラで一番デザインがいいのはどれ? デザインのプロは「ハチロク」の影に隠れた「5代目セダン」を選出!!
WEB CARTOP
やっぱり初代コルベットのオマージュか! 光岡の新モデルのティザーにアメ車ファンも光岡ファンも歓喜!!
やっぱり初代コルベットのオマージュか! 光岡の新モデルのティザーにアメ車ファンも光岡ファンも歓喜!!
WEB CARTOP
アウトバーンに潜む“初見殺し”の罠! そこを抜けるとF1にバイクにコンコルドまでが居並ぶ最強博物館が待っていた
アウトバーンに潜む“初見殺し”の罠! そこを抜けるとF1にバイクにコンコルドまでが居並ぶ最強博物館が待っていた
WEB CARTOP
トヨタがフルモデルチェンジを9年周期へ! 長寿命化はユーザーメリットも大きいが開発側の難易度も高い!!
トヨタがフルモデルチェンジを9年周期へ! 長寿命化はユーザーメリットも大きいが開発側の難易度も高い!!
WEB CARTOP
もはや電気自動車に「らしさ」は不要? 中国ブランドは「特別感のないデザイン」ばかりになっている
もはや電気自動車に「らしさ」は不要? 中国ブランドは「特別感のないデザイン」ばかりになっている
WEB CARTOP
魔改造にもほどがある! ミッドシップにV6をぶち込んだ狂気のワンダーシビックはその名も「Hondura」!!
魔改造にもほどがある! ミッドシップにV6をぶち込んだ狂気のワンダーシビックはその名も「Hondura」!!
WEB CARTOP
今度のレクサスはヘリコプター! クルマでヘリポートへ行ってヘリでマリーナへ向かいクルーザーで出航……なんて陸海空レクサス三昧が現実に!!
今度のレクサスはヘリコプター! クルマでヘリポートへ行ってヘリでマリーナへ向かいクルーザーで出航……なんて陸海空レクサス三昧が現実に!!
WEB CARTOP
シビックなのにカンガルーバー! 2年を待たずに消滅した「シビックシャトル」という異色のSUV
シビックなのにカンガルーバー! 2年を待たずに消滅した「シビックシャトル」という異色のSUV
WEB CARTOP
【試乗】BEVが目立つ輸入車で貴重なディーゼルハイブリッドのセダン! 完成度も圧倒的な「新型アウディA6」は日本において現実的な選択肢として要注目!!
【試乗】BEVが目立つ輸入車で貴重なディーゼルハイブリッドのセダン! 完成度も圧倒的な「新型アウディA6」は日本において現実的な選択肢として要注目!!
WEB CARTOP
テスラが世界にその名を知らしめた「モデルS」! 今じゃEVなんて当たり前のようだがその功績を振り返ると偉大すぎる!!
テスラが世界にその名を知らしめた「モデルS」! 今じゃEVなんて当たり前のようだがその功績を振り返ると偉大すぎる!!
WEB CARTOP
ニスモでもオーテックでもない「日産公認」コンプリートカー「ウォリアー」が凄い! オフロードを極めた圧巻チューニングマシンは日本にも導入希望!!
ニスモでもオーテックでもない「日産公認」コンプリートカー「ウォリアー」が凄い! オフロードを極めた圧巻チューニングマシンは日本にも導入希望!!
WEB CARTOP
ダイハツとトヨタGRが生んだ奇跡の1台! 「コペン GR SPORT」を手に入れられる時間はあとわずか!!
ダイハツとトヨタGRが生んだ奇跡の1台! 「コペン GR SPORT」を手に入れられる時間はあとわずか!!
WEB CARTOP
これがEV時代に対するロータスの回答! 3人乗りスポーツカー「セオリー1」はロータスファンを納得させられるか?
これがEV時代に対するロータスの回答! 3人乗りスポーツカー「セオリー1」はロータスファンを納得させられるか?
WEB CARTOP
価格は約20億超えへ ブガッティ新型『デストリエ』初公開 車高わずか1mのW16ハイパーカー 「史上最も美しいクルマ」へのオマージュ
価格は約20億超えへ ブガッティ新型『デストリエ』初公開 車高わずか1mのW16ハイパーカー 「史上最も美しいクルマ」へのオマージュ
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

31件
  • Gossa
    変態度でこれに勝る車はそうないと思っている
  • cbq********
    数年前
    渋谷にペールグリーンのDSサファリが停車していた
    私が一番好きなクルマだったので
    目の保養とまじまじと観察していたら
    オーナーの方が背後から
    どうしましたか?と話しかけられ
    私はサファリとは珍しいですね!と振り向いたら
    有名な俳優さんだった
    よくご存知で!と笑顔でサファリ談義に
    わずかな時間ですがサファリについて話ができ
    嬉しかった
    わたしもいつの日かサファリを飼いたいです!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

677 . 3万円 698 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

580 . 0万円 580 . 0万円

中古車を検索
ロータス ヨーロッパの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

677 . 3万円 698 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

580 . 0万円 580 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村