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グリッケンハウスの初陣に「大きな学習」を期待していたウエストブルック/WEC第2戦

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グリッケンハウスの初陣に「大きな学習」を期待していたウエストブルック/WEC第2戦

 WEC世界耐久選手権に参戦しているグリッケンハウス・レーシング(スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス)は6月13日、ポルトガルで行われた今季第2戦ポルティマオ8時間レースで新型マシン『グリッケンハウス007 LMH』をデビューさせ、初出場の公式戦で完走を果たした。同チームのドライバーのひとりであるリチャード・ウエストブルックは、その決勝レースの前段階においてアメリカのコンストラクターが「大きな学習経験」を積む準備ができていると述べていた。

 ジム・グリッケンハウス率いるチームのドライバーとして、今季デビューした新型ル・マン・ハイパーカー(LMH)のドライバーを務めるウエストブルックは、チームメイトのライアン・ブリスコー、ロマン・デュマとともにポルティマオでの初レースに臨んだ。

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 ポディウム・アドバンスド・テクノロジーズが開発を担当したこのクルマは、決勝前日の12日(土)に行われた予選でペースに苦しめられた。同じハイパーカークラスを戦うアルピーヌのLMP1マシンがポールポジションを奪い、それに僅差で続いた2台のトヨタGR010ハイブリッドが上位3つのグリッドを確保するなか、ウエストブルックの駆るグリッケンハウス007 LMHはトップから1.8秒おくれ、7台のLMP2カーに先行を許し総合11番手/クラス4番手に甘んじた。

 しかし元フォードワークスドライバーはSportscar365に対し、グリッケンハウスは土曜午後に行われた3回目のフリープラクティスで見つけた「スイートスポットに戻る」ことを目指していると語った。このセッションでグリッケンハウス007 LMHは2台のトヨタを上回る総合4番手タイムをマークしている。

 彼はポルティマオ8時間レースでは、シーズン前のテストと今週末にグリッケンハウスが直面した集中的な学習プロセスが継続されると予想していた。

「予選は明らかに問題があり、1周でスピードを出すことができなかった。しかし我々はそこにたどり着く。それを学ぶことができるんだ」とウエストブルック。

「唯一の問題は僕がLMP2のパックの真ん中にいることだ。もしも(前にいる)ハイパーカーに逃げられてしまうと我々は苦しくなり、1日が長くなってしまうだろう」

「LMP2の集団の中からすぐに飛び出すことができればいいが、それは簡単ではないだろう。スパ・フランコルシャンのようにストレートで大きな差があるわけではなく、ストレートエンドでの差は10km/h程度しかない」

「だが、僕たちはそのためにやってきたわけではない。学ぶためにここにいるんだ」

「今週末はたくさんのことを学んだ。それは信じられないほどだ。FP3ではスイートスポットを見つけることができ、チームの皆を勇気づけた。僕たちはその状態に戻って学習を続ける必要がある」

■「すべてを考慮すると、未来は明るいと思う」とウエストブルック

 彼はまた、8時間におよぶロングディスタンスレースにおいて、ピポモチュール製のエンジンを搭載するグリッケンハウスのマシンから「さらに多くのことが得られる」と考えていた。

 イギリス人ドライバーは、チームが10分間という短い予選セッションの中でグリッケンハウス007 LMHのタイヤを最適な状態にするのに苦労したと説明し、その他にもいくつかのオペレーション状の問題を示唆したが、その詳細は明らかにしていない。

「(予選で)タイヤの性能をフルに発揮できなかったのは確かだ」とウエストブルックは語った。

「FP3でクルマの可能性を感じ予選ではそれ以上のものを期待していたが、それが得られなかった。明らかにいくつかの問題があったが、これも学習曲線の一部だ」

「このマシンでの初めての予選だった。僕たちはそこで大きな教訓を得た。だから二度と同じこのようなことは起きないだろう。今後も改善を続けていくつもりだ」

「FP3のリザルトには確かに可能性があり、さらに多くのポテンシャルを秘めていると感じている。すべてを考慮すると、未来は明るいと思うよ」

 決勝を前にしてこのように語ったウエストブルックらが乗り込んだ709号車グリッケンハウスは、13日(日)の決勝ではスタートから2時間を迎える直前にGT車両と接触してしまう。ブリスコーがドライブしていたマシンはガレージに戻された後、クラッチの修復が行われ、その後ラップダウンとなりながらもレースに復帰。最終的に246周をラップし総合30位/クラス4位でデビュー戦を終えている。

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