MotoGP参戦以来13年間一貫してレプソル・ホンダからグランプリに参戦してきたダニ・ペドロサは、2018年シーズンをもってその輝かしいキャリアを終えた。そして、2019年シーズンはKTMとテストライダーとして契約する事を選んでいる。
ペドロサは既にクリスマス前にヘレス・サーキットで行われたKTMのプライベートテストにおいてRC16の初ライドを行っている。そして、2月初頭に行われるセパンテストへの参加も予定されていた。
■MotoGPコラム:さらばサムライ。ペドロサの中で生きる武士道精神
しかし、今週水曜日に発表されたペドロサの声明によって、右鎖骨に2箇所の疲労骨折を負っていることが明らかにされた。ペドロサは治療のため、“自己幹細胞移植による組織手術”を行うことになるという。この手術は骨折している鎖骨に対し、最も効果的な補強になるとのことだ。
なお、ペドロサの受ける術式は治療プロセスに時間を必要とするため、当初予定されていたテストへの参加も妨げることになる。
「長年、僕は鎖骨周辺に幾つかの骨折を負ってきたけれど、前回の骨折では3つに分かれていて、動脈も硬化してしまっているんだ」
ペドロサはそう説明する。
「(右鎖骨の)中央部には十分な血流がなくて、それによって骨粗鬆症が引き起こされているんだ。だから、骨を再生して適切な治療効果を得られる効果的な方法が必要だったんだ」
「いくつかの検査を行って医師と相談した結果、骨折した鎖骨の治療を推奨された」
1年前、KTMのファクトリーライダーが何度か負傷を負ってマシン開発が停滞していたが、ペドロサも同じように負傷することとなってしまった。
KTMのライダーの一人であるポル・エスパルガロは、昨年負傷により4レースを欠場している。エスパルガロの代役として出場したテストライダーのミカ・カリオもまた、第9戦ドイツGPで負傷し、シーズン後半戦の出場を逃していた。
KTMはカリオの代役としてランディ・ド・プニエとテストライダー契約を結ぶ必要に迫られた。また、同様に負傷したエスパルガロの代わりとなる臨時のライダーとしてロリス・バズとも契約している。
「KTMが僕の怪我の全快に向け、とても力強くサポートしてくれていることに感謝している。KTMでの仕事にとても興奮しているんだ。そして、このエキサイティングな仕事にベストコンディションで望みたいと思っている」
ペドロサはそう締めくくった。
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