現地時間5月4日、2024年F1第6戦マイアミGPのスプリントが行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップチェッカーを受けた。2位にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にセルジオ・ペレス(レッドブル)が続いた。
ダニエル・リカルド(RB)が大健闘の4位で、今季初ポイントを獲得。角田裕毅(アルファタウリ)は8位で今季3度目の入賞を果たし、RBは今季初ダブル入賞を果たした。
ダミーグリッドに着くべく各車がガレージから出てくるスタート進行の最中、ピットロード走行中のシャルル・ルクレール(フェラーリ)の左リヤに、ガレージから出たエステバン・オコン(アルピーヌ)のフロントノーズがヒットするというまさかの事態が発生。
2台は大事には至らなかったが、アンセーフリリースの原因となったオコンには、10秒のタイムペナルティという裁定がスプリント開始前に降ることになった。
タイヤ交換義務のない19周のスプリント。タイヤ選択は、大多数がイエローのミディアム(C3)をチョイスするなか、15番グリッドの角田、18番グリッドのローガン・サージェント(ウイリアムズ)の2台はレッドのソフト(C4)を選択した。
なお、スプリント予選後のパルクフェルメ管理下においてサスペンションのセットアップ変更を行なったアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)はピットスタートに。スプリント予選SQ1でオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に対する走路妨害のあったバルテリ・ボッタス(キック・ザウバー)は3グリッド降格ペナルティを受け19番手スタートとなった。
現地時間4日12時(日本時間5日1時)開始のフォーメーションラップを経て、気温29度、路面温度45度、マイアミらしさを感じさせる強めの日差しが差し込む夏日となるなか、今季2度目のスプリントのスタートは切られた。
フロントロウスタートのルクレールが抜群の蹴り出しを見せるも、フェルスタッペンがホールショットを守る。その後方では2列目4番グリッドスタートのダニエル・リカルド(RB)がペレスを攻略し3番手に浮上する。
さらにその後方ではフェルナンド・アロンソとランス・ストロールのアストンマーティン勢2台がターン1で接触。そのあおりを受けたランド・ノリス(マクラーレン)がストロールと接触し、ストロールとノリスはリタイア。パンクしたアロンソはハードタイヤに履き替え隊列の最後尾にポジションを下げる。
これでオープニングラップからセーフティカー(SC)導入に。この時点で角田は10番手、サージェントは12番手と、ソフトタイヤを選択した2台が混乱を避け大幅なジャンプアップに成功した。
レースは4周目にリスタートを迎えた。DRSが使える5周目を迎えると、ターン11への飛び込みでペレスが難なくリカルドから3番手のポジションを取り戻す。続いてリカルドの背後にはカルロス・サインツ(フェラーリ)が接近するが、3番手に浮上したペレスもペースが伸びず、ペレスを先頭に5台ほどが隊列を形成する。
角田は9番手ルイス・ハミルトン(メルセデス)の背中を追う状況となるなか、8周目にハミルトンは8番手ケビン・マグヌッセン(ハース)に仕掛ける。ただ、ハミルトン本人が「ストレートが遅い」と無線を飛ばしたように、ストレートで秀でるハースの攻略に手間取る。
なお、マグヌッセンはハミルトンとの攻防の最中、セクター2終盤のシケインをカットしアドバンテージを得たとして、10秒のタイムペナルティが下ることに。
角田にとってはチャンスも見えたが、逆に角田はこの周ハミルトンに1.2秒差をつけられてしまい、ハミルトンに対しDRSが使えない状況に。逆に、11番手ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が0.6秒差まで接近する状況で後半戦に突入した。
13周目にはマグヌッセンを先頭に7台がトレイン状態となり、角田もハミルトンのDRS圏内に復帰する。そんななか、14周目のターン11でマグヌッセンとハミルトンがサイド・バイ・サイドの末2台ともにオーバーラン。
その間隙をついた角田がターン12でハミルトンをパス。さらに、コースオフの続いたマグヌッセンがポジションを戻したことで、角田が入賞圏内の8番手に浮上する。なお、マグヌッセンには後にさらなる走路外走行により2度目の10秒ペナルティと5秒ペナルティ、さらに3度目の10秒ペナルティ(累計35秒)が降ることに。
角田は9番手ハミルトン、リカルドは5番手サインツと、終盤RBは揃って入賞県内で上位チームとのポジション争いを繰り広げる。ただ最終ラップ、セクター2のシケイン区間でハミルトンが角田を先行し、角田は入賞圏外の9番手にポジションダウンとなる。
19周目を終えると、フェルスタッペンが今季2度目のスプリント戦でも他を寄せ付けない強さを見せつけてトップチェッカーを受けた。2.9秒差の2位にルクレール、4.9秒差の3位にペレスが続いた。
スプリントでは上位8台までがポイント獲得となるなか、4位リカルド、5位サインツ、6位オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、7位ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、8位にハミルトンと続き、角田は9位でチェッカーを受けた。
ただチェッカー直後、ハミルトンに対し、SC導入中ターン1でのマシン回収のため全車がピットレーンを走行する中でのピットレーンスピード違反により、ドライブスルーペナルティ(チェッカー後のため20秒のタイムペナルティ)が下り、ハミルトンは16位に後退。角田が8位に繰り上がり、今季3度目の入賞、RBはダブル入賞を果たし6ポイントを獲得する結果となった。
続いて日本時間5日の5時からは、6日に行われる57周の決勝レースのスターティンググリッドを決する公式予選が行われる。
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