現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > バブル時代には日本でも大人気だった 34年前の「赤いフェラーリ」が米国オークションに登場 “スーパーカー代表”最終型の気になる落札価格とは

ここから本文です

バブル時代には日本でも大人気だった 34年前の「赤いフェラーリ」が米国オークションに登場 “スーパーカー代表”最終型の気になる落札価格とは

掲載 32
バブル時代には日本でも大人気だった 34年前の「赤いフェラーリ」が米国オークションに登場 “スーパーカー代表”最終型の気になる落札価格とは

フェラーリ「テスタロッサ」の歴史と魅力

 フェラーリ「テスタロッサ」は1984年にデビューし、500テスタロッサと250テスタロッサの名を継承したミッドシップ12気筒モデルとして登場しました。

【画像】オークションに登場した赤い最終型「テスタロッサ」の写真を見る(35枚)

 その名称は「赤いカムカバー」を意味し、当時としては市販車として最大級の4.9リッター180度フラット12エンジン(ただしフェラーリは180度V型12気筒エンジンと呼ぶ)を搭載したことから話題を集めました。

 発表当時のコンセプトはレーシングカーの性能をまとう量産型スーパーカーの創出であり、鋭角的なウエッジフォルムを丸みあるラウンドシルエットへと昇華させたピニンファリーナデザインは、他車と一線を画しました。

 デビュー当時のライバルと比較しても、380hpを発揮する米国仕様は圧倒的な動力性能を誇り、世界中のスーパーカーファンから熱い支持を集めました。

 最高速度は290km/h、加速性能は0-100km/hを5.8秒です。

 テスタロッサは初代から生産期間中に7177台が製造され、後継の「512TR」へとバトンが渡されるまでの7年間にわたり、市場を席巻しました。

 とくに1991年最終期は細部のマイナーチェンジが加えられたモデルイヤーであり、左右非対称の冷却ダクトはオリジナルを踏襲しつつドアミラーが一本ステーに統一されるなど、機能性とデザインの両立が図られています。

 そして今回落札された個体は1991年式の最終期モデルに位置付けられ、米国テキサス州リチャードソンのクラシック・イタリアに納入後、2020年8月にBaTを通じて現オーナーへと渡った一台です。

 走行距離は1万9185マイル(約3万875km)を示し、そのうち約1500マイル(約2414km)は現オーナーによる追加走行と記録されています。

 純正の4943ccティーポF113A000型フラット12は1気筒あたり4バルブを備え、ツインプレートクラッチを介する5速マニュアルトランスアクスルと組み合わされて最大380hpと354lb‐ftのトルクを生み出します。

 エクステリアはロッソコルサで仕上げられ、深く切り込まれたサイドインテークストレイクとブラック仕上げのロッカーパネルが一体化した力強いサイドビューを形成します。

 全長4485mm×全幅1976mm×全高1130mmで、ホイールベース2550mmです。

14万7000ドル(日本円で約2050万円)で落札

シルバー仕上げの16インチ5スポークアロイホイールには2020年装着のBFGoodrich g-Force Sportタイヤが組み合わされ、キャリパーは純正ブラック、ローターは通気孔付きディスクタイプにアップグレードされています。

 前後独立ダブルウィッシュボーンコイルスプリングアンチロールバー付きサスペンションと四輪通気式ディスクブレーキは、リミテッドスリップディファレンシャル経由で後輪へと的確なトラクションを伝えます。

 インテリアはベージュのコンノリーレザー張りで、シートからドアパネル下部ダッシュボードまで統一感を保ちます。

 ゲート式シフター電動シートベルトパワーウィンドウエアコンを完備し、フロアマットは当時の純正品が装着されています。

 三本スポークレザー巻きステアリングの中央には跳ね馬エンブレムが輝き、Veglia製スピードメータータコメーター油圧計冷却温度計が並ぶコクピットは、操作性と視認性に優れる空間を提供します。

 エンジンルームはオリジナル配線とホース類が鮮明に残るクリーンな状態です。サービス履歴は13件を記録し、定期オイル交換1995年冷却系統点検2000年クラッチ調整2010年電子制御ユニット点検が含まれています。

 タイミングベルト交換は2016年エアコンコンプレッサー交換は2020年燃料アキュムレータ交換は2021年に実施済みで、ガスダンパー付きエンジンフードも適度な張力を維持しています。

 ディーラー委託資料として当時のカタログサービスマニュアルも付属し、部品番号や仕上げ指示の詳細確認が可能です。

※ ※ ※

 今回オークションに出品されたフェラーリ「テスタロッサ」は、2025年5月16日のオークションにおいて14万7000ドル(日本円で約2050万円)で落札されました。

 良好なオリジナルコンディションと最終期モデルとしての希少性の高さが評価された結果といえます。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

いまや“億超え”が当たり前!? 日本車を代表するスーパーカーが海外オークションで落札 14年前の「白いLFA」とは
いまや“億超え”が当たり前!? 日本車を代表するスーパーカーが海外オークションで落札 14年前の「白いLFA」とは
VAGUE
「RX-7」なのにロータリーエンジンじゃない!? 米国オークションに“魔改造”されたFD型が登場! EV化された国産スポーツカーの価値とは
「RX-7」なのにロータリーエンジンじゃない!? 米国オークションに“魔改造”されたFD型が登場! EV化された国産スポーツカーの価値とは
VAGUE
“サーキットの狼”世代にはたまらない!? 1973年式デ・トマソ「パンテーラL」が米国オークションに登場 ネットに寄せられる反響と気になる落札価格とは
“サーキットの狼”世代にはたまらない!? 1973年式デ・トマソ「パンテーラL」が米国オークションに登場 ネットに寄せられる反響と気になる落札価格とは
VAGUE
25年ルール適合で価格高騰が止まらない!? 米国オークションにR34「GT-R」が登場 19万キロ走行でヤレた個体の アメリカでの“現在の価値”とは
25年ルール適合で価格高騰が止まらない!? 米国オークションにR34「GT-R」が登場 19万キロ走行でヤレた個体の アメリカでの“現在の価値”とは
VAGUE
“キング・オブ・スーパーカー”に挑んだ伝説のミッドシップ・フェラーリ!? F1譲りのV12を積んだ「365GT/4BB」に注目が集まる理由とは
“キング・オブ・スーパーカー”に挑んだ伝説のミッドシップ・フェラーリ!? F1譲りのV12を積んだ「365GT/4BB」に注目が集まる理由とは
VAGUE
限定500台は完売必至! スバル「S210」の抽選エントリーが6月29日まで受付中 どんなクルマ? 販売店への反響とは?
限定500台は完売必至! スバル「S210」の抽選エントリーが6月29日まで受付中 どんなクルマ? 販売店への反響とは?
VAGUE
発売から2か月 “伝統と革新”のヤマハ「XSR900」2025年モデルの進化と販売店に聞いた“市場の温度感”とは
発売から2か月 “伝統と革新”のヤマハ「XSR900」2025年モデルの進化と販売店に聞いた“市場の温度感”とは
VAGUE
アストンマーティン「V8オスカー・インディア」相場が4倍に高騰!約4620万円で落札された理由とは
アストンマーティン「V8オスカー・インディア」相場が4倍に高騰!約4620万円で落札された理由とは
Auto Messe Web
5200万円!? 1.8リッターエンジンで「325馬力」×2人乗りの究極モデル! アルピーヌ「A110 R ULTIME」登場!  世界限定110台の特別なクルマとは
5200万円!? 1.8リッターエンジンで「325馬力」×2人乗りの究極モデル! アルピーヌ「A110 R ULTIME」登場! 世界限定110台の特別なクルマとは
くるまのニュース
コルベット「Z06」に コンバーチブルを追加!日本限定モデル「イエロージャケット エディション」とともに、シボレー ファンデーで日本初公開
コルベット「Z06」に コンバーチブルを追加!日本限定モデル「イエロージャケット エディション」とともに、シボレー ファンデーで日本初公開
Webモーターマガジン
“MT離れ”なんて言葉はもういらない!? 人気のFRスポーツ スバル「BRZ」一部改良モデルが登場 販売店での反響とは
“MT離れ”なんて言葉はもういらない!? 人気のFRスポーツ スバル「BRZ」一部改良モデルが登場 販売店での反響とは
VAGUE
元F1ドライバー ミケーレ・アルボレートが所有していたフェラーリ「F355」が約2740万円で落札!
元F1ドライバー ミケーレ・アルボレートが所有していたフェラーリ「F355」が約2740万円で落札!
Auto Messe Web
80年代“レプリカブーム”をけん引した伝説の2ストマシン! ホンダ「NSR250R」ってどんなバイクだった?
80年代“レプリカブーム”をけん引した伝説の2ストマシン! ホンダ「NSR250R」ってどんなバイクだった?
VAGUE
落札予想は10億円超え!? “ファッション界のドン”が所有していた30年前の極上「黄色いフェラーリ」が米オークションに登場 一体どんなクルマ?
落札予想は10億円超え!? “ファッション界のドン”が所有していた30年前の極上「黄色いフェラーリ」が米オークションに登場 一体どんなクルマ?
VAGUE
31年前は“世界最速のスーパーカー”! 1994年式ジャガー「XJ220」がオークションで高値落札 ネットに寄せられた反響と気になる落札価格とは
31年前は“世界最速のスーパーカー”! 1994年式ジャガー「XJ220」がオークションで高値落札 ネットに寄せられた反響と気になる落札価格とは
VAGUE
令和に蘇った“伝説のマッスル・カー”がいよいよ納車開始! 663馬力のV8エンジン搭載の新型「ACコブラGTロードスター」とは
令和に蘇った“伝説のマッスル・カー”がいよいよ納車開始! 663馬力のV8エンジン搭載の新型「ACコブラGTロードスター」とは
VAGUE
【ドイツ製パワーSUV】アウディ、メルセデス、ポルシェ&VW スポーティなドイツ製パワーSUV×4台の中古車を価格も含めてチェック&レポート!
【ドイツ製パワーSUV】アウディ、メルセデス、ポルシェ&VW スポーティなドイツ製パワーSUV×4台の中古車を価格も含めてチェック&レポート!
AutoBild Japan
海外で三菱「ランサーエボリューションV」が約348万円で落札!日本の市場価格とあまり変わらない…?
海外で三菱「ランサーエボリューションV」が約348万円で落札!日本の市場価格とあまり変わらない…?
Auto Messe Web

みんなのコメント

32件
  • あいたろしょたろパパ
    やっぱりアウトランを思い出します。
  • 作造ジロ吉
    テスタロッサって言うと清原選手を思い出すなぁ

    あの頃はテスタロッサなんて雲の上の
    話しだったからね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2430 . 0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2070 . 0万円 2070 . 0万円

中古車を検索
フェラーリ テスタロッサの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2430 . 0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2070 . 0万円 2070 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村