価格・スペックだけじゃわからない!!! 国産最強2ドアスポーツ対決!! スバルBRZ対トヨタGRヤリス
2022/05/24 10:02 ベストカーWeb 5
2022/05/24 10:02 ベストカーWeb 5
欲しいクルマの条件は揃ったけど、車種をどっちにするか決まらない…… そんな悩みを解決するためテーマ別やカテゴリー別で2台をガチンコ勝負!
今回の対決は「スバルBRZ VS トヨタGRヤリス」。自動車評論家 永田恵一氏が、値段やカタログスペックだけではわからない性能差を5項目に分けて評価する!
価格・スペックだけじゃわからない!!! 国産最強2ドアスポーツ対決!! スバルBRZ対トヨタGRヤリス
※本稿は2022年2月のものです
文/永田恵一、写真/ベストカー編集部、撮影/平野学
初出:『ベストカー』2022年3月26日号
■後席居住性もくまなくチェック!
トヨタ GRヤリス(左)とスバル BRZ(右)
●ハンドリング
GRヤリスは4WDによる高いスタビリティとプレシジョン(ハンドル操作に対する正確性)を持ちながら、特に雪道で実感できるコントロール性の素晴らしさも備える。
BRZもそれらの向上に加え、何度かクローズドコースでドリフト練習をしたところ、特に私のRグレード(3代目プリウスの17インチタイヤ)だと遊ぶにはドンピシャの楽しさという遊び心あふれる武器を持つ。採点は両車とも甲乙つけがたい。
●動力性能(加速性能)
意外にもGRヤリスは低速トルクがちょっと細い。しかし3000rpmを超えスイッチが入るとレッドゾーンに向かってターボ車らしい爆発的な速さを持つ。回転フィールのスムーズさと重厚さも加味すると1.6Lの3気筒ということを忘れるほど。
BRZも中回転域にわずかなトルクの谷があるもののほとんど気にならず、全体的にフラットな特性でNAスポーツエンジンらしい切れ味を持つ。また、絶対的な速さも86&BRZというイメージからすると速すぎるくらいだ。が、この点についてはGRヤリスに軍配が上がる。
●ドライバビリティ
GRヤリスは1.6Lで272psというハイチューンなだけに1500rpm以上をキープしたく、街乗りでギアチェンジをサボりながら走るというのは厳しい。また、クラッチも(許容範囲だが)スポーツカーなので重たく、「街乗りは疲れるクルマ」と感じることも。
BRZも太い低速トルクこそ感じないものの、「さすが2.4L!」と感じられるトルクを備え、ギアチェンジをサボった街乗りもしやすい。またクラッチも軽いので、乗っていて楽なのは断然BRZであろう。
今クルマ好きの注目を集めているGRヤリスと新型BRZをなんと両方所有する永田氏。これぞまさに両手に花!?
●乗り心地
GRヤリスRZハイパフォーマンスだとクルマ全体の素晴らしさにダンパーだけ追いついておらず、路面の悪いところだと不快な硬さを感じる。ただ、この点は私のクルマで行ったネオチューン(ハンドリングと荒れた路面での追従性を重視したラリー仕様にした)や、サスペンションのカスタムで改善可能だ。
BRZは特にRグレードだと「路面の凹凸の乗り越えが気持ちいい」と感じることがあるくらい乗り心地は良好だ。ツアラー的な性格も持つBRZによくマッチしている。ここはGRヤリス(ノーマル)6点対BRZ8点としたい。
●リアシート
GRヤリスの後部座席は空力のため後方に向かって下がるルーフラインの影響で頭上空間が厳しいが、それ以外は充分使える広さを備える。
BRZはクーペということもあり写真のとおり「+2」の広さだが、短時間なら乗れる広さを持ち、荷物置きにも使えるなど、やはりリアシートがあるとないでは大違いだ。
なお、ラゲッジスペースはBRZのほうがだいぶ広いが、それぞれリアシートを倒せば自車のタイヤ4本が積め、実用性は申し分ない。GRヤリス7点対BRZ5点。
●迷ったらどっちを買う?
好みとイメージに加え、ツアラー的な要素を求めるなら自動ブレーキ&運転支援システム付きのGRヤリス。走って楽しめるのはBRZといったところだろうか。
●総合評価
私なら今後もしアイサイト付MTのBRZが出たらそっちを選ぶかもしれない。
トヨタ GRヤリス&スバル BRZ 主要諸元
■判定
速さを求めるならGRヤリス。走りを楽しむならBRZ。
トヨタ GRヤリス VS スバル BRZ 採点表
純ガソリン車はあと何年の命なのか? 死ぬ前に乗ってきたい「最後の純ガソリン車+MT」
初代の評価を超えたか!!? 原点回帰の新型ステップワゴンの進化具合に驚いた!!
スイフトスポーツ N-ONE マツダ2…わずか1%の少数派! ファミリーカーにも使える新車価格250万円以下の実用的なMT車5選
ついに乗った水素エンジン!! 市販に向けて大前進!! トヨタが見据える水素の勝機と試作車の現状
【試乗レポート】「GRMNヤリス サーキットパッケージ」はモータースポーツで鍛え上げた戦うスポーツカー
シームレスに速い! 最上級のスバル「レヴォーグ STIスポーツR」高性能ワゴンを選ぶ価値とは
インサイト、もっと売れてもいいんじゃない!? マニア系自動車ライターが不人気セダンを購入した理由とは
目的別クルマ選び【5】休日をランクアップ/ツーリングカー
思わずアクセルを緩めるほどキョーレツ! 高性能過ぎる走りが半端ないほどヤバかった国産車5選
いよいよレクサスIS F復活!? から考える唯一無二のスポーツセダン5選
まさにこれぞプライスショック!! 期待のSUV、マツダCX-60の価格は果たして妥当なのか!?
待望の6速MT追加! 「スープラは終わらない…」最速試乗で見えたワクドキなGRスープラの魅力は? 伝説の新章始まる!?
愚直なまでに”マツダらしさ”を追い求めたCX-60。SUVでも”人馬一体“と”美“は表現できるのか
改良でさらに商品力向上! 大人気の中型SUV「RAV4」の推しグレードとは!?
直6ディーゼル、PHV、FRプラットフォームなど見どころ多数! マツダ「CX-60」の予約を24日より開始、価格は299万円から
赤のくまどりにレーザーライトの目立ちまくりレーサー「M4CSL」にくぎ付け! 世界1000台、日本向けも瞬殺必至
GR86とロードスター990Sでワインディングへ。カーブの数だけ言葉を交わすことができる
フォレスター「STI Sport」追加! この夏のマイチェンに合わせた新グレード
最新ゴルフ風デザインに変化! フォルクスワーゲン「ポロ」改良版発売
フリード改良&特別仕様車追加! シートヒーター標準装備など快適度アップ
まさかの2シーター仕様も! 「GRカローラ RZ」「GRカローラ モリゾウエディション」世界初公開