BMWモータースポーツ・ディレクターのマイク・クラックは、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)が2022年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権『GTDプロ』クラスにおいて新型M4 GT3を走らせる筆頭候補のチームであり、正式発表に先立って準備を進めていることを認めた。
来季、IMSAウェザーテック選手権ではLMGTE車両で争われるGTLMクラスに代わり、GT3車両を用い、オールプロ・ラインアップも許される『GTDプロ』カテゴリーが新たに導入される。
三つ巴の戦いを制した4号車コルベットが3連勝。GTDクラスは予想外の結末に/IMSA第11戦
現在開発中の新型M4 GT3を2022シーズンに全世界でデビューさせる予定のBMWは、正式なコミットメントこそまだしていないものの、おそらくは2台のファクトリー・オペレーションによるプログラムを計画しているものと理解されている。
「最終的な確約はまだしていないが、それを実現するためにパートナーとともに作業にあたっている」とクラックはSportscar365に対し語っている。
「我々はIMSAにおけるGTEからGTDプロへの移行をサポートしている。常に対話も続けているし、その場にいるべくトライしている」
「M6で6シーズン参戦し、新たなプラットフォームへの移行もサポートしているのだから、もし新車があるのであれば、そこ(GTDプロ)に参戦しないというのは、ちょっとおかしなことだろう」
「我々はIMSA(GTD)プロへの参戦を実現しようと努力している。ただ、まだ最終的なもの(決定)ではない」
「これらすべてについての予算会議が、現在行われている。このプログラムにどんな優先順位をつけるかを確認している。重要なことは何だ? と」
「(カスタマーへ)デリバリーする在庫とは別に、2台の車両が必要になる。我々が実現しようとしてるのは、この(新型M4 GT3の供給という)パズル全体の一部だ」
GTDプロ、GTDへの両クラスに参戦可能となるM4 GT3について、クラックは「多くの」チームと話をしていると述べたが、チームRLLがGTDプロのプログラムに参戦することを示唆している。
ボビー・レイホールが共同オーナーを務めるチームは、2009年にアメリカン・ル・マン・シリーズのファクトリーM3 GT2を走らせて以来、北米におけるBMWモータースポーツのパートナーとなっている。2021シーズンはミシュラン・エンデュランス・カップ戦にのみ、2台のM8 GTEで参戦する体制を採っている。
「RLLは長期的なパートナーである」とクラック。
「いま、我々がその関係を終えるのは不自然だ。我々は多くのチームと話し合いを持っているが、RLLは我々が目指すところのトップの位置にいる」
「RLLはもはや、単なるチームではない。何年にもわたって関係を築いたいま、彼らはふさわしいパートナーである。これは我々にとって重要だ。安定した、長期にわたる関係を持つこと。私の意見では、これが成功するための秘訣だからである」
来季のウェザーテック選手権のグリッドにおけるM4 GT3の台数について尋ねられたクラックは、特定の目標に言及することを避けた。
BMWの長年のエントラントであるターナー・モータースポーツは、来季に向けて4台のM4 GT3をオーダーしたことで知られており、ウェザーテック選手権のGTDクラスで少なくとも1台を走らせる計画だ。
「GTDプロとGTDの双方で、できるだけ多くのマシンがあるといい」とクラックは述べている。
「結局のところは予算と関心を持つカスタマー、そして供給できる車両があるかどうか、だ」
「ただそこにいる(参戦する)ためだけに、5台や6台ものクルマに資金を提供するというのは、持続可能な方法ではない」
「両方のクラスに、2台ずつ参戦できれば嬉しい。私はウィル・ターナーととても良い関係を築いている。彼らはとても良いチームだ。彼らは古いクルマ(M6 GT3)でも、本当に良い仕事をしてくれた」
「来年、彼らがM4 GT3を走らせてくれるのは本当に嬉しい。プロクラスでは、カスタマーを持つことは少々難しいだろう。(ファクトリーチームが)カスタマーと競合したくはない」
「それらは別々にしたい。カスタマーには真のケアをする必要がある」
2022年のGTDプロクラスはこのところ急速にその姿が明らかになってきており、BMW、コルベット・レーシング、ランボルギーニ、レクサス、ポルシェからの、7~10のエントラントによるフルシーズン参戦が見込まれている。
このなかですでに公式なコミットメントを表明しているのは、1台のレクサスRC F GT3による参戦となるバッサー・サリバンのみである。
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いっそのこと、縦ラインを省いてブガッティのようにしてしまえば潔いのに。