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アナログさに驚く:スカイライン GT-R クロスオーバーの起源:RAV4 輝かしい1990年代のクルマ(3)

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アナログさに驚く:スカイライン GT-R クロスオーバーの起源:RAV4 輝かしい1990年代のクルマ(3)

日産スカイライン GT-R:アナログさに驚く

1990年代の日本車代表といえば、日産スカイラインがその1台。世代を経る毎に、変化を重ねてきた。初代は1960年代のプリンス・モーター社で誕生。日産が買収し、その歴史は今へ続いている。

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英国には、幸運にも10代目のR34型スカイラインが導入された。フラッグシップとなるGT-Rは、四輪駆動に四輪操舵、ツインターボの2.6L直列6気筒エンジンを搭載し、ハイスペックの塊といえた。高価でもあったが。

グレートブリテン島では、スカイライン GT-Rは珍しかった。スポーツカーとして、手荒な改造を受けるケースが少なくなかった。今回のように、オリジナル状態が保たれた例は極めて限られる。マット・ソーンダースが、興奮気味に語る。

「数年前までスカイライン GT-Rを運転する時は、熱狂する市場の重圧を感じずにいられませんでした。でも最近は、このクルマの体験をしっかり味わえる気がします。ターボブーストが高まると、完全に飲み込まれるような感じですね」

「コンパクトでライトウエイト。感触が豊かで、従来的なアナログさが濃いことへ驚きました。現代の水準でも、速さは間違いなし。姿勢制御の安定性はレーシングカー級で、後輪駆動へ近い自然なコーナリングも魅力的。やっぱり大好きです」

トヨタRAV4:魅力的なクロスオーバーの起源

自由だった1990年代を振り返れば、今ではメジャーな選択肢となった、コンパクト・クロスオーバーが誕生したことにも疑問はない。このカテゴリーの起源には、1994年に発売されたトヨタRAV4がある。

コンセプトカーは1989年に発表。当初は3ドアだけだったが、1995年には5ドアも追加されている。プラットフォームは、その頃のカローラ譲り。エンジンはカムリ、サスペンションはセリカ GT4から拝借されている。スタイリングは、今でも特徴的なものだ。

2025年のRAV4と比べると、純粋さへ改めて気付ける。「もしランドローバー・ディスカバリーが1990年代に登場していたら、RAV4は選ばれなかったかもしれません。しかし、自分はRAV4が加わって本当に良かったと感じます」。ソーンダースが笑う。

「RAV4がなければ、ランドローバーのフリーランダーも、日産キャシュカイ(デュアリス)も、ホンダCR-Vも生まれなかったでしょう。お手頃な、背の高い小型SUVを潜在的に求めていた人々の存在を、証明したモデルです」

「洗練させた、初代ディフェンダーのような印象があります。背筋を伸ばした運転姿勢で、走りは静かで機敏。適度に小さく、視界に優れ、デザインはポップ。多くの魅力を感じますね」

ヴォグゾール・ロータス・カールトン:本気を出せば暴君

ヴォグゾール(英国オペル)・ロータス・カールトン(オメガ)は、1986年にロータスの経営へ介入した、GMの成果。フォード・コルチナやタルボ・サンビームなど、他メーカーとのコラボで成功していたスポーツカーメーカーを、利用しない手はなかった。

シャシーとエンジンへ手が加えられたロータス・カールトンは、382psを獲得し、最高速度は283km/hに到達。0-100km/h加速を5.1秒で処理し、世界最速の4ドアサルーンという座を掴んだ。AUTOCARのテストでは、そのカタログ値を超えてはいないが。

「ロータス・カールトンの速さの記事を読んで、自分は成長したんですよ」。リチャード・レーンが笑顔を浮かべる。「実際に運転してみて、運転体験はそれ以上だと知りました。コクピットは上質で、視界の広さは現代のモデルでは得られないほど」

「乗り心地はしなやかで、普通に流しているだけでも気持ちが良い。本気を出せば、まさに暴君。パワーとトラクションの比率は、現代のクルマには与えられないものです」

「トルクの太い6気筒エンジンにMT、ローグリップなタイヤ。どこでもアクセルペダルの角度で振り回せる、スーパーサルーンといった感じです」

1990年代の技術力やデザイン力を称えたい

今回揃えた1990年代のモデル10台で、勝者を決めるつもりはない。この時代の技術力やデザイン力のすべてを、称えたいと思う。

アウディTTやロータス・エリーゼは、後継モデルを超える象徴性を備えていた。トヨタRAV4やMGFは、トレンドの1歩先を進んでいた。E39型BMW 5シリーズにフォード・モンデオは、新基準で作られた量産サルーンといえる。

ランボルギーニ・ディアブロと日産スカイライン、ロータス・カールトンは、大幅にそのカテゴリーを進化させた。一方のメルセデス・ベンツAクラスは、大胆な技術的挑戦で誕生したものの、メーカー自体がその発展を躊躇したといえる。

それでも、コンパクトで高効率なパッケージングは、現代の自動車でも必要とされるもの。クルマの未来を示唆したモデル、といえることは間違いないだろう。

輝かしい1990年代のクルマ(4)からは、UK編集部4名の1番のお気に入りを、もう少しだけ掘り下げてみたい。

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