ツインリンクもてぎで開催されたスーパーGT第8戦。終盤まで首位を独走していた#65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)だったが、チェッカー目前でガス欠に見舞われ、2位でのフィニッシュとなった。
3番グリッドから決勝に臨んだ65号車は、菅波がスタートを担当。#55 ARTA NSX GT3にこそ先行を許したものの、17周を走りピットインした。
■チームルマンの脇阪寿一監督「“よくやった!”と初めてみんなを褒めてやりたい」
チームはここでタイヤ無交換作戦を選択し、蒲生をコースへ送り出した。これでピットストップを済ませた中ではトップに浮上。その後もペースは衰えず、ファイナルラップに入った時点で13秒ほどのリードを保っていた。
しかし、ファイナルラップに入った65号車はスローダウン。弱々しくフィニッシュを目指した。メインストレートに入った65号車の脇を2番手だった#11 GAINER TANAX GT-Rが通り過ぎ、トップチェッカー。65号車はなんとか2位でチェッカーを受けると、ピットロード出口でマシンを止めた。蒲生はマシンから降りる際に荒々しくドアを閉め、感情を抑えきれない様子だった。
65号車に何が起きたのか? 黒澤治樹監督に訊くと、ガス欠によってマシンが加速できない状態だったと答えた。
「最後はガス欠です」
「無交換で保つタイヤをブリヂストンさんが持ってきてくれていたので、タイヤも元気でしたし、タイムも良かったです」
「ピット作業でミスがあったわけではなく、スタートから想定よりも(ガソリンが)入っていなかったということです」
「(レース中は)すべてミスなく、順調にいっていたんですが……」
今季は第6戦オートポリスから、FIA F4などで活躍している菅波を第2ドライバーとして起用。蒲生が第1ドライバーとなり、第5戦まで第1ドライバーを務めていた黒澤が監督となった。
昨年のもてぎで優勝しGT300クラスの王者に輝きながら、若手にシートを託したいという思いからシーズン途中で体制を変更した65号車。黒澤監督は、ドライバーふたりの働きを称賛し、勝たせてやりたかったと自身の想いを明かした。
「(菅波は)頑張ってました。今回もちゃんとQ1を通ってくれたし、速く走れるようになってきました。来年は開幕戦からガンガン行ってもらいたいです」
「蒲生は経験も積んできて体力もあるし、速さもあるので今が一番良い時じゃないかな。すごく頼りにしています。エースとして良い活躍をしています」
「ふたりが頑張ってくれているから、余計今回勝たせたかったですけど……もてぎでの3連勝もかかっていましたけど、チームの責任です。申し訳ない」
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