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加速する中国のEV化、3年でガラリと変わった街中の景色

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加速する中国のEV化、3年でガラリと変わった街中の景色

そもそもナンバーが取得できない!?

 コロナ禍が明けて、僕(筆者:木下隆之)は久しぶりに中国・上海を訪れましたが、3年前とは街中の景色がガラリと変わっていることに驚かされました。3年前にもすでに、上海を走るクルマは圧倒的にEVに支配されそうな雰囲気でしたが、それがさらに加速していたのです。

ホンダの軽スポーツカー「S660」の乗り味は、まるでバイクではないか!?

 ピックリさせられたのは、世界の著名なカーブランドに代わって、これまで聞いたことも見たこともない中国自動車メーカーのクルマで埋め尽くされていたことです。すでに中国には43もの自動車メーカーがあるそうです。日欧米の老舗カーブランドの苦戦は日本でもマスコミを通じて報じられていましたが、現地の状況を目の当たりにすると、危機感を意識せざるを得ません。

 3年前は、トヨタや日産のクルマを多く見かけました。ですが、気にしていなければ日本メーカーのクルマに気づくことはありません。BMWやベンツはまだまだ見かけますが、ずいぶんと少なくなったような気がします。

 これはひとえに、国策によるEV化の影響でしょう。EVは元々部品点数が少ないうえに、内燃機関よりイージーにクルマにすることができます。しかも中国メーカーには多額の補助金が投入されているため、雨後の筍のように、新興のEVメーカーが増えているのです。

 それに加えて、上海などのようにガソリン車のナンバーを取得するには、高額な資金が要求される地域もあります。ガソリンナンバーの取得は高難関の抽選方式です。一部の富裕層しか取得することができません。安価な中国製EVばかりになってしまうのも道理です。

 2輪も同様に、中国の新興メーカーの電気バイクで溢れています。ホンダやヤマハのブランドを目にすることは日本ほど多くはありません。

 かつて中国には、自転車やガソリンバイクが道に溢れ、交通法規を無視したカオス状態でしたが、そんな面影はほとんど残されてはいないのです。

 街中には、それこそ数10mおきに市民を監視するカメラが光っています。通過するたびにチカッチカッと赤く点滅するのがそれですから、交通法規を無視して速度を上げることもできませんし、信号無視も減りました。公安によって即刻逮捕、厳罰が待っているようです。

 それでも、中国には譲り合いの精神は少ないですし、慣れた市民は、監視カメラの死角をついて逆走したり、無灯火で走ったりもします。のんびりと走るのは危険です。ですが、かつての混沌を思えばずいぶんと走りやすくはなりました。

 そんな環境ですから、中国でバイクツーリングを楽しもうというのは、なかなか大変なことのようです。ガソリンバイクのナンバー取得は、クルマのナンバー取得の5倍ほど高価だと聞きます。よしんば資金を用意できたとしても、抽選に当たる確率は「宝くじに当たるようなものだ」とは友人の弁です。

 たくさんのバイクが行き交う中国はバイク天国のようでもありますが、ツーリングを楽しむという文化は、ほとんどないようです。

文:バイクのニュース 木下隆之
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みんなのコメント

66件
  • tos********
    中国上げ、日本下げ、の分断工作に騙されない様に

    中国は主要都市の排ガスの軽減が施策で
    ガソリン車にペナルティを設けて推進している
    ガソリン車は上海で登録に250万円が必要の現状
     PHVでも同様、とにかくEVの優遇
    石炭火力による発電が70%位なので
     ・・脱炭素でなくて、
    排気ガスを郊外に持って行くだけの事

    世界中が脱炭素でEV推進すれば
     国策ダンピングの中国製EVが凌駕する事になる

    過って、中国は太陽光パネルの国策ダンピングで
     日米欧の太陽光パネルメーカーを駆逐して
    実態は独占状態だろ、それと同じ・・
    日本で太陽光パネルで山野を削って
     中国製を買って馬鹿な事だ
    太陽光パネルの廃棄がこの先問題になるだろうが
    で、EVバッテリーの廃棄も同じ
    原料のリチウムは鉱山開発が世界中でされて
    バッテリーの単価が安くなれば成るほど
    バッテリーのリサイクルは原価割れで山野を荒らす
  • ヨウム
    「3年でガラリと変わった」、その5年後に又ガラリと変わる  (笑)。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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