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タイヤトラブル頻発のデイ2でオジエが首位堅持。ロバンペラも表彰台圏内に浮上/WRCサルディニア

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タイヤトラブル頻発のデイ2でオジエが首位堅持。ロバンペラも表彰台圏内に浮上/WRCサルディニア

 6月7日、イタリアのサルディニア島にて、2025年WRC世界ラリー選手権の第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』のデイ2が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からは4台のトヨタGRヤリス・ラリー1が、兄弟チームのTGR-WRT2からはさらに1台が出走した。

 スペシャルステージ(SS)12を終えた時点で、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合トップに立っており、残るマニュファクチャラー登録のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合3番手、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合4番手となっており、4台目出走の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合7番手につけている。TGR-WRT2のサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は総合5番手だ。

「パンクのリスク管理に重点」1年ぶりの“オジエVSタナック”は11.1秒差で最終日へ/WRCサルディニア デイ2コメント


■土煙によるアクシデント発生も、冷静に首位堅持

 大会折り返しのデイ2は、オルビア南西エリアにて行われた3本のステージを各2回走行する、計6本のクラシックステージで構成され、総走行距離は121.60kmに達した。3日間の中で最長のステージ距離の日であり、早朝は薄曇りであったものの、その後は青空が広がり、気温や路面温度ともに急上昇。日中の気温は30度を超え、選手たちは荒れた路面だけでなく、高温との戦いも強いられる展開となった。

 デイ1最終ステージSS6でベストタイムを記録し首位に浮上したオジエは、デイ2オープニングのSS7においてもベストタイムを記録し、総合2番手のアドリアン・フルモー(ヒョンデi20 Nラリー1)との差を7.4秒に拡げた。

 続くSS8では、表彰台圏内を走るオィット・タナック(ヒョンデi20 Nラリー1)がベストタイムを叩き出す。オジエは、前走でパンクを起こした車両が巻き上げた土煙により視界が奪われ、大幅にタイムロスを犯すものの、救済タイムが与えられ首位の座を堅持。しかしながら、総合2番手へ順位を上げたタナックとの差は4.5秒と若干目減りする結果となった。

 さらに、午前中最後のSS9では、オジエが2番手タイムのロバンペラを10秒以上上回るベストタイムを記録し、タナックとのギャップを15秒にまで拡大し、午前のループ1本目を終えた。


■3台がタイヤトラブルでタイムロス

 ミッドデイサービスを経た午後の再走ステージでは、午前中に比べ路面コンディションが一段と悪化。パンクのリスクとクルマへのダメージの回避が重要な要素となった。

 こうした状況下で、SS10とSS11においてタナックがベストタイムを記録し、オジエはいずれも2番手タイムと接戦は続く。その結果、ふたりの差は10.7秒に縮まる展開となった。

 そして、最終ステージであるSS12では、オジエが2番手タイムのタナックと0.4秒差のベストタイムを記録するとともに、総合差を僅か11.1秒に広げ、首位をしっかりと守り抜いた。

 一方、デイ1で総合5番手に位置していたロバンペラは、2番手タイムを2回、3番手タイムを3回記録するなど、デイ1よりも着実にペースアップ。SS7ではパヤリを抜き総合4番手に、SS8ではさらに総合3番手に順位を上げるなど、表彰台圏内までポジションをあげた。

 オジエとロバンペラがトラブルフリーで走行を終えたのに対し、エバンス、パヤリ、勝田はいずれもステージ途中でタイヤ交換作業を余儀なくされた。SS11では、エバンスとパヤリがクルマを停め、損傷したタイヤを交換する過程で、エバンスがパヤリを抜き総合4番手へと順位を上げる一方、パヤリは総合5番手に後退した。

 また、デイ1に総合7番手ながら横転を喫した勝田は、SS8で総合6番手へとポジションアップするも、SS10で右フロントタイヤにダメージを負いステージ途中でのタイヤ交換を余儀なくされ、総合順位は10番手に後退。その後、SS11で3番手タイム、SS12で4番手タイムを記録するなどして順位を挽回し、最終的には総合7番手でデイ2を終えた。

 マシンとクルーに対しハードな状況となったデイ2は、陣営内で明暗が分かれる結果となったが、TGR-WRTのヤリ-マティ・ラトバラチーム代表は、「厳しいコンディションのなか、多くのドラマがあった」と振り返った。

「数名のドライバーがステージ途中でクルマを停止せざるを得なかったが、我々の順位には大きな影響は及ぼさなかったと言える。今日のセブ(セバスチャン・オジエの愛称)のパフォーマンスは非常に優れ、リードのコントロールも見事であった」

「ただし、まだすべてが決定したわけではない。明日は新たなステージがあり、各ステージとも初走行が結果に大きく影響するため、非常に重要な走行となる。カッレ(・ロバンペラ)は順調に順位を上げ3番手に、エルフィン(・エバンス)もそのすぐ後ろについている。ふたりは明日、できるだけ多くのエクストラポイントを獲得するために全力を尽くすだろう」とコメントした。

 明日はラリー最終日となり、総合優勝争いに加えて、この日のみの順位で選手権ポイントを争う“スーパーサンデー”も実施される予定だ。デイ3は、SS13~16の計4本(計77.78km)で争われる。

[オートスポーツweb 2025年06月08日]

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