■FRの小型セダンとして脚光を浴びた「アルテッツァ」
日本においてレクサスブランドは2005年より展開されていますが、同時に販売が開始されたのが「IS」です。
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ただし、日本よりも早くレクサスブランドが展開されていた欧米では、日本で販売されていたトヨタ「アルテッツァ」がISとして販売されていました。
そこで、アルテッツァ=初代ISとし、現在のISとを比較してみたいと思います。
●1998年発売、初代「アルテッツァ」
アルテッツァは1998年10月に発売され、後輪駆動という駆動方式に加え、スポーティなスタイリング、6速MTの設定が話題となります。そして、稀代の名車「AE86型 カローラレビン/スプリンタートレノ」の再来との声もありました。
アルテッツァ(ALTEZZA)という車名は、イタリア語で「高貴」という意味を持っています。
発売当初のグレード構成は、「RS200」と「AS200」のふたつで、それぞれベースグレードに加えて、走行性能や快適性、高級感を向上させるパーツが追加された「Z EDITION」が用意されていました。
アルテッツァのボディサイズは、全長4400mm×全幅1720mm×全高1410mmでホイールベースは2670mm。
エンジンはRS200が2リッター直列4気筒で出力は210馬力(ATは200馬力)、AS200には160馬力を発生する2リッター直列6気筒が搭載されています。
トランスミッションについては、RS200では6速MTもしくは5速ATが選択でき、AS200では4速ATのみの設定です。
AS200は出力こそRS200に比べて劣るものの、直列6気筒エンジンならではの滑らかなフィーリングと、低回転から発生するトルクによって「乗りやすい」性格が与えられていました。
また、アルテッツァという車名はこの1代限りで消滅してしまいましたが、後の2代目IS(日本市場では初代)、そして現在の3代目(日本市場では2代目)へとその性格が引き継がれています。
■初代発売から15年を経た現行型の「IS」
●2013年発売の最新型IS
アルテッツァの子孫にあたる、最新モデルのレクサス「IS」は、どんなクルマなのでしょうか。
なお、ISという名称は「インテリジェント・スポーツ・セダン(Intelligent sport Sedan)」の略です。
車種構成は「IS350」「IS300h」「IS300」の3つで、それぞれには「標準グレード」「version L」「F SPORT」が存在します。
F SPORTでは18インチの大径ホイールのほか、F SPORTエンブレム、ディンプル本革巻きハンドル/シフトノブ、専用デザインのスピンドルグリルやバンパーの加飾が与えられ、よりスポーティな印象へと変更されています。
一方、version Lでは、クラウンなどにも採用されている「パワーイージーアクセスシステム」や電動リヤウインドウサンシェードなどの快適装備が追加されており、アルテッツァにおける「RS200」が「F SPORT」へ、「AS200」が「version L」へと引き継がれました。
駆動方式についてはFRをベースとしているものの、IS300hのみAWDが選択可能です。
ボディサイズは初代と比べるとひとまわり拡大され、全長4680mm×全幅1810mm×全高1430mm、ホイールベースは2800mmとなりました。
エンジンはIS300に245馬力の2リッター直列4気筒ターボ、ハイブリッドのIS300hには178馬力の2.5リッター直列4気筒に143馬力を発生するモーターが組み合わされ、システム出力は220馬力です。
トップグレードのIS350には、318馬力を発揮する3.5リッターV型6気筒自然吸気エンジンが搭載され、トランスミッションは8速ATが組み合わされています。
現行モデルのISの価格は、もっとも安価なIS300のベースグレードで436万4815円(消費税込)、もっとも高価なIS300h F SPORTでは592万5000円(消費税込)です。
ちなみにアルテッツァの当時の新車価格が207万円から254万円(消費税含まず)であったことを考えると、20年の時を経て、その価格は単純に約2倍となったことになります。
※ ※ ※
前述のとおり、アルテッツァは「ハチロク」の再来といわれていました。そして、当時は小型FR車の復活を望む声が高かったのも事実です。
しかし、トヨタとしては、かつてのハチロクほどストイックなクルマではなく、大人のためのFRスポーツセダンを目論んでいて、ISになってよりそのコンセプトは色濃くなりました。
実際に初代ISでは「IS F」という5リッターV型8気筒エンジンを搭載する、スーパーセダンが登場しています。
現行のISでは、そこまで過激なモデルはありませんが、環境性能や安全性能を向上させながら、スポーティセダンとしての地位を盤石なものにしていたのです。
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