輸入車 [2025.02.09 UP]
【実体験レポ】EVのある暮らしは便利?10年間乗り続けてきたプロが語るリアル
[国産・輸入EVを愛車にしたプロが語る]10年間EVと暮らしてわかったこと
9年ぶり刷新、時代とともに進化する【フォルクスワーゲン パサート】の歴史といま買いの中古車
文●片岡英明、ユニット・コンパス 写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2025年3号「[ライフスタイルに合った1台を選ぶ]電動化最前線2025」記事の内容です)
電気自動車のある暮らしは便利? それともまだ不便? EVの実際を、国産、輸入車それぞれの電気自動車を愛車にしてきた自動車ジャーナリストの片岡英明さんが語ります。
斬新なメカに魅せられEVの購入を決断!!
2014年秋、BMWの新世代ビークル、i3が我が家にやってきた。購入理由のひとつは、エンジンを回して発電するレンジエクステンダー仕様が用意されていたことだ。バッテリー容量は21.8kWhと少なめだったし、当時は充電インフラも整っていなかった。家族も乗るから安心料として航続距離を300kmまで延ばせるレンジエクステンダー仕様を選んでいる。
また、アルミ合金シャシーとカーボンファイバー製キャビン、そしてFRP製ボディなど、革新的なメカニズムにも魅せられた。風力発電の工場など、製造工程でも環境に優しい配慮が行き届いている。
i3の売りは、アクセルペダルを緩めると回生ブレーキが作動し、ブレーキペダルと同様の減速Gが立ち上がるワンペダル制御だ。慣れてくると、アクセル操作だけで停止までコントロールできるからブレーキパッドの減りが少ない。
我が家に来てからは月に1000kmほど走り続け、6年間ファーストカーとして活躍してくれた。名古屋や長野には何度も遠征したから6年間で7万km近く走っている。スタッドレスタイヤを履いて北海道や長野の雪道も走り込んだ。
最大の魅力は、パワーとトルクが気持ちよく立ち上がるモーターの特性にある。誰にでもシームレスで力強い加速を引き出すことが可能だ。また、高速走行時の優れた静粛性もEVの美点といえるだろう。オーディオマニアにとってもEVは魅力的な選択になる。
シンプル構造のEVはトラブルも少なかった
EVは構造がシンプルで、メカニズムの信頼性は高い。だが、弱点もある。充電時間は長いし、航続距離も十分ではない。ヒーターを使ってキャビンを暖かく保とうとする冬場は電費の落ち込みが大きいのも弱点のひとつ。厳寒の地だと急速充電することにも難儀した。
気になる電費は、運転の仕方と走行ルートで大きく変わる。加速に弾みが付いたら早めにアクセルを戻すのが電費を悪化させないコツだ。道路の流れを読んで早めに減速して回生量を増やす。一気に上がり、下り坂の長い道を選ぶのも有効だ。高速走行は慣性で空走させるコースティングを効果的に使った。
充電は200Vの普通充電が基本だ。が、遠出するときは急速充電器のお世話になった。ダメージを抑えるため、急速充電の上限は85%にセットし、満充電のまま長期間放置しないことを心がけている。そのためか7万km走ってもバッテリーは大きくは劣化していない。ただし、補機を動かす12Vバッテリーが上がるトラブルに見舞われた。
7年目にホンダeに買い替え、i3は娘に譲っている。i3は配線の断線やエンジン不調などを経験したし、ホンダeもナビなどのバグなどが発生した。だが、モーターとバッテリーの不具合は皆無だ。どちらもリア駆動で、前後に異なるサイズのタイヤを履いている。気持ちいいハンドリングと冴えたフットワークに加え、小まわりも利く。
久しぶりにi3のステアリングを握ったが、8万km走っている今も一充電あたり300km近く走れる実力をキープしていた。バッテリーの温度管理が上手で、アウトバーン走行も想定しているi3は高速電費も悪くない。車両重量の重いEVが多いが、i3はガソリン車並みに軽量だ。だからタイヤの摩耗もホンダeよりはるかに穏やかだった。
ただし、ホンダeは「移動可能なバッテリー」で、V2HとV2L機能を備えている。蓄電池として、非常用電源として機能させることができることも選んだ理由のひとつだ。維持費も安く済むが、EVの新車は高価である。EVに興味を持っている人は、程度のいい中古車やPHEVからスタートしたほうが無理なく入っていけるだろう。
PROFILE:自動車ジャーナリスト 片岡英明/自動車専門誌の編集者を経て、自動車ジャーナリストに転身。クラシックカーから最新のスポーツカーまで幅広く執筆を手がけている。
片岡さんの愛車 その1:BMW i3
先進的なメカと安心感のあるレンジエクステンダーに惚れ込み、発売直後にオーダーした。初期トラブルは対策済みだったため、満足度の高い買い物になる。今も魅力は色褪せない。
駆動用バッテリーによる重量増を軽減するため、車体骨格にカーボンを採用するなど軽量化を徹底。室内に使われる素材もサスティナブルなものに厳選した。現代の目線で見てもその魅力は色褪せない。
片岡さんの愛車 その2:ホンダ e|街中ベストを追求した小型EV
家族がデザインとボディカラーを気に入り、発表前に購入を決断。i3ほどモーターの存在感は強くないし、荒削りなところも多く見られる。だが、リア駆動のキビキビとした走りとパノラミックなデジタルインパネは、4万km近く走った今もお気に入りだ。わずか3年で生産終了を告げられ、ショックは大きい。
チャージイエローのボディカラーとクリーンなデザインはいまだ新鮮。カメラ式サイドミラーを採用するなど進歩的なクルマだった。
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