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小変 アウディQ7 55 TFSIe クワトロ(2) 即時なレスポンスに余裕のクルージング 総合点はマイルドHV?

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小変 アウディQ7 55 TFSIe クワトロ(2) 即時なレスポンスに余裕のクルージング 総合点はマイルドHV?

即時的なレスポンス 余裕のクルージング

プラグイン・ハイブリッドのアウディQ7 55 TFSIeは、システム総合で394psの最高出力と60.9kg-mの最大トルクを誇る。余裕ある動力性能で、安楽な高速移動を叶えている。0-100km/h加速は5.7秒。車重は約2.5tあるが、走りはかなり活発だ。

【画像】即時なレスポンスに余裕のクルージング アウディQ7 競合クラスのSUVたち 全135枚

アクセルペダルを踏み込むと、即時的なレスポンスでパワーが展開される。逆に右足を優しく傾ければ、悠々とクルージングできる。

パワートレインには、複数のモードが用意される。ホールド・モードでは、積極的に回生ブレーキが機能し、駆動用バッテリーの充電量が維持される。

デフォルトはEVモード。基本的には駆動用モーターが走行をまかない、必要な場面で3.0L V6ガソリンターボエンジンが介入する。流れに合わせて、市街地を走るような条件に好適だろう。

トルクの谷を埋めるモーター 静かな車内

駆動用バッテリーの残量が乏しくなると、ハイブリッド・モードへ自動的に変更。ガソリンエンジンが静かに始動し、駆動用モーターがトルクの谷をしっかり埋めてくれる。高負荷時には、明確な主張をエンジンは放つ。

8速ATの変速は、例によって極めて滑らか。走行中の排気音や転がり音は最小限で、風切り音も殆ど聞こえてこない。

ブレーキペダルの感触は、もう少し安定したコシが欲しい。回生ブレーキが効いている場面では、ペダルのストロークが長めに感じられ、制動力の発生でやや一貫性に欠けるようだった。

カーブで感じる大きな慣性 乗り心地は優秀

プラグインHVのQ7 55 TFSIeは、ディーゼル・マイルドHVより345kgも車重が多い。基本的には安定感が高く、姿勢制御も落ち着いているが、カーブへ積極的に侵入すると小さくないボディロールが生じる。大きな慣性は隠せていない。

ステアリングの反応には、若干リモート感が伴う。必要な回頭を得るのに、探るような操舵が必要になることも。ステアリングレシオ自体はクイックだが、リニアさやフィーリングがもう少し欲しいところ。

アダプティブ・エアサスが組まれ、乗り心地は素晴らしい。英国の高速道路に点在する目立つ凹凸も、ほぼ気にならないと表現できるほど。橋桁の継ぎ目などでは、若干不快な入力が伝わるけれど。試乗車のアルミホイールは、20インチだった。

リラックスした移動は、得意分野ではある。だが飛ばし始めると、ライバルの方が運転へは惹き込まれる。走りの上でのエンターテイメント性は、高くはないだろう。

使い勝手を踏まえると3列目付きのマイルドHV?

今回の試乗で得た燃費は、ハイブリッド・モードを中心に480kmを走らせた平均で、11.5km/L。もう少し伸びるかと期待したが、電気アシストが効果を発揮した数字であることは間違いない。

駆動用バッテリーを満充電にし、電気だけで走れた距離は約60km。ちなみにBMW X5 xドライブ50eは82km、レンジローバー・スポーツ P460eは88km走れる。

フェイスリフトを経て、魅力が強化されたQ7。プラグインHVでは車重を実感するが、こまめに充電できる環境があるなら、ガソリンを燃やさず日常利用をまかなえるユーザーは多いはず。駆動用バッテリーの容量は、従来より増えている。

それでも、電気だけで走れる距離は主なライバルに届いていない。多様な使い勝手を踏まえると、マイルドHVのディーゼルターボやガソリンターボの方が訴求力は上かもしれない。荷室が広く、3列目シートも付いてくる。

◯:インテリアの洗練度と上質さ 多くの7座SUVより広い車内空間
△:リモート感のあるステアリング 繊細さの足りない操縦性 電気だけで走れる距離が短め

アウディQ7 55 TFSIe クワトロ(英国仕様)のスペック

英国価格:7万7865ポンド(約1518万円)
全長:5072mm
全幅:1970mm
全高:1734mm
最高速度:240km/h
0-100km/h加速:5.7秒
燃費:59.5-69.4km/L
CO2排出量:28-33g/km
車両重量:2460kg
パワートレイン:V型6気筒2995cc ターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:394ps(システム総合)
最大トルク:60.9kg-m(システム総合)
ギアボックス:8速オートマティック(四輪駆動)

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