バブル時代の高性能コンセプトカー「4500GT」
クラシックカーを中心とした自動車文化を愉しむイベント「オートモビルカウンシル2025」において、トヨタ自動車は「TOYOTA CLASSIC」と題してヘリテージカーに対する取り組みを紹介しました。
【画像】「えっ!…」これがトヨタブースを彩った「4500GT」と美しい「セリカ リフトバック」です(25枚)
会場では、日本車メーカー共通の展示企画テーマ「過去から見た未来」に合わせ、往年のコンセプトカーである「4500GT」を展示。また、美しくレストアされた「セリカ リフトバック1600GT」もトヨタブースを彩りました。
目玉となったトヨタ「4500GT」は、トヨタ博物館に収蔵されていた4人乗りクーペのコンセプトカー。トヨタ博物館では「4500GT」の企画展で展示されたことがありますが、それ以外でお披露目されることは非常に珍しく、今回は非常に貴重な場となりました。
「4500GT」は、バブル真っ只中の1989年に開催された「フランクフルトモーターショー」で世界初公開。同年秋の「東京モーターショー1989」でも披露され、大きな話題となりました。
300km/h巡航が可能な未来の高性能スポーツカーを目指したコンセプトカーで、快適性が犠牲となりがちな2ドアクーペながら、大人4名が快適に移動できる空間とともに十分な大きさのラゲッジスペース確保にもこだわったグランツーリスモの理想像を目指していました。
駆動方式はFR(フロントエンジン/リアドライブ)で、フロントのボンネットフード下には1気筒当たりの5つのバルブを持つ4.5リッターV型8気筒DOHCエンジンを搭載。最高出力は300psを発生しました。
組み合わされる6速MTはリアアクスル上に配置したトランスアクスル方式とすることで、前後の重量バランスにも配慮していました。
「4500GT」は“ハリボテ”ではなく走行可能なコンセプトカーで、当時、モータージャーナリストたちに試乗もさせた記事も残っています。それだけ完成度の高いコンセプトカーだったことを物語るエピソードといえるでしょう。
その低いフロントノーズやツルンとしたリアスタイル、そして戦闘機のようなコックピットデザインは、1993年に登場するA80型「スープラ」と重なります。
当時、最新型だったA70型「スープラ」発売時のキャッチコピーが、往年の名車「2000GT」を意識した「TOYOTA 3000GT」だったこともあり、「4500GT」は次期型「スープラ」のスタディかとウワサされました。
当時の最新鋭技術として「4500GT」に搭載された機能には、現代では実用化されているものも多く、例えば、ラジエーターに当たる空気を自動で可変させるアンダーカバーやランフラットタイヤ、空気圧センサーなどが例として挙げられます。
また、エンジンの5バルブ技術は名機とうたわれた4A-Gエンジンに採用され、多くのトヨタ車に搭載されています。こうした点を見ても「4500GT」は市販化こそ実現しませんでしたが、その技術的知見の素晴らしさは歴史が証明しています。
●一部パーツを手づくりした「セリカ 1600GTリフトバック」
そんなトヨタブースのもうひとつの目玉となったのが、トヨタ自動車の「グローバル生産推進センター」がレストアした、初代「セリカ」のファストバッククーペ「セリカ 1600GTリフトバック」です。
クラシックカーとしても人気の初代「セリカ」ですが、今回の展示車は、まるで工場から出荷されたばかりの新車のような輝きを放っていました。
この車両のレストアを手がけたトヨタ自動車の「グローバル生産推進センター」は、国内外の事業体へのさまざまな研修活動を通じて「ヒトづくり」をおこなっている部署なのだそう。
「セリカ 1600GTリフトバック」のレストアでは、技術育成を中心にさまざまな生産現場からメンバーを集め、レストア作業を通じて先人の挑戦のDNAを学びながら、もう一度工場出荷状態に復元することを目指したといいます。
そのため、傷みやすいものの新品の入手が難しいテールレンズやマフラーは、新車当時の部品を手づくりで再現するなど、徹底した復元に挑んでいます。
現車のエンジンルームは、金属パーツがまばゆいばかりの輝きを放ち、室内もステアリングやシフトノブ、シートなど、傷みやすい箇所にもキズひとつ見られません。
会場では、特に当時を知る来場者たちから熱い視線が注がれ、トヨタの車両担当者たちと思い出話に花を咲かせていました。
* * *
トヨタ自動車の「TOYOTA CLASSIC」では、クルマ好きとの直接的な接点として、クルマ文化を知る場である「トヨタ博物館」や「富士モータースポーツミュージアム」を運営するほか、愛車を通じた仲間づくりの場としてクラシックカーフェスティバル(トヨタ博物館)やオーナーズミーティングを実施。
さらに、クラシックカーの魅力を体験するためのヘリテージパーツ販売(GAZOO Racing)やクラシックカーレンタル事業(KINTO Vintage Club)などもおこなっています。
多彩な取り組みを通じて、ヘリテージカーの保存・継承や末永く乗り続けるためのパーツ供給、クルマ⽂化に触れる場づくり、仲間と集うコミュニティ⽀援などを展開している「TOYOTA CLASSIC」。クルマ好きとしては今後の活動にも期待が高まります。
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