■次世代のダイハツ軽自動車の内容を匂わせるコンセプト
ダイハツは「ジャパンモビリティショー2025」にて、次世代軽自動車「K-VISION」を発表しました。このコンセプトカーは、一体、何を意味しているのか…ダイハツの担当者に話を聞いてきました。
すると「K-VISIONは、次世代のダイハツの軽自動車の姿をビジョンとして示したものです。ですから、ムーヴやタントといった個別のモデルではありません。今回は、ムーヴと同じようなワゴンのスライドドアとしていますけれど、車型やデザインは関係ないんですね」と言います。
【画像】超カッコイイ! ダイハツ“新”「軽ワゴン」を画像で見る!(40枚)
つまり、「ムーヴ」や「タント」の直接の次世代ではなく、ダイハツ全体の次世代を示しているというのです。
ちなみに「K-VISION」のグリル回りのデザインは、同時に出品された「KAYOIBAKO-K」と同じテイストです。ところがKAYOIBAKO-Kのデザインは、トヨタのコンセプトカー「KAYOIBAKO」に揃えたものです。巡り巡って言えば、トヨタのデザインの流れを採用しているのが「K-VISION」ですから、このデザインがそのまま量産車につながることは、あまり考えられないでしょう。
■注目点はパワートレインとインテリア
では、そんなK-VISIONは、どこが次世代の提案になるのでしょうか。それがパワートレインと、インテリアです。
パワートレインは、なんと軽自動車初となるフルハイブリッド(ストロングハイブリッドとも呼ばれます)「e-SMART HYBRID(イースマートハイブリッド)」が搭載されています。驚いたのはエンジン+モーターのシステムの展示は、ほぼ量産レベルであったことです。
張りぼてではなく、本物のエンジンとモーター類が使われていました。システムは、エンジンで発電して、その電力を使ってモーター駆動するという、シリーズハイブリッドです。
走るだけでなく、外部給電機能も備わっているとか。ダイハツの担当者は「(小型SUVのロッキーに搭載されている)登録車用のe-SMART HYBRIDシステムを、軽自動車に使うには大きすぎました。そのため軽自動車専用のシステムを開発しています」とか。モーターだけの駆動ですから、走りは電気自動車そのもの。すでに販売されている日産「サクラ」と同等の走りが可能だと説明されていました。
もうひとつの注目点はインテリアです。それもデザインではなく、メーターとディスプレイです。どちらも平面のモニター形状をしており、平らなダッシュボードの上にパソコンディスプレイのように立てて設置されています。ダイハツの担当者は「物理スイッチを減らして、ディスプレイでの操作を増やしてゆきます」とのこと。
また、個人的に気に入ったのはシートが前後両方とも厚みのあるクッションになっていることでした。このようなシートであれば長時間座っていても、お尻が痛くなることはなさそうです。ぜひとも次世代モデルから採用してほしいデザインです。
■どんなタイミングで出てくるの?
つまるところ、K-VISIONは、シリーズハイブリッドのパワートレインと、ディスプレイ式になったメーター類が次世代の提案となります。そこで気になるのが、いつ、そうした技術が市販車に反映されるか? ということです。
フルハイブリッドのシステムは、見たところ、“いつでも量産OK“という段階のようです。そう考えれば、どこかモデルのマイナーチェンジのタイミングで採用されてもおかしくありません。
下手をすると、一部改良でパワートレインの追加という格好で登場するかもしれません。どちらにせよ、登場間近と考えていいのではないでしょうか。
一方、ディスプレイ式のインテリアは、インパネ周りの大改造が必要です。最低でも、ビッグマイナーチェンジ、できればフルモデルチェンジのタイミングになるのではないでしょうか。
ダイハツの主力モデルとなるムーヴは、2025年6月にフルモデルチェンジしたばかりですから、2つの技術を採用するのは時間がかかりそう。「タフト」のデビューは2020年ですから、ビッグマイナーチェンジは間近です。タントは2019年にフルモデルチェンジしており、「ミライース」は2017年にフルモデルチェンジしています。
つまり、タントとミライースは、どちらもモデル末期と言えます。そういう意味で、新技術採用は、このあたりの古いモデルの全面刷新からになるのではないでしょうか。期待です。(鈴木ケンイチ)
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みんなのコメント
特に車椅子代わりにして使うようなジジババ連中には使いこなせないのが予想出来る
何がしたいんだか