現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > モンキーより小さい「世界最小バイク」ついに新型!? シリーズ最小・公道OKの“25cc” 想像以上に小さい!?

ここから本文です

モンキーより小さい「世界最小バイク」ついに新型!? シリーズ最小・公道OKの“25cc” 想像以上に小さい!?

掲載 13
モンキーより小さい「世界最小バイク」ついに新型!? シリーズ最小・公道OKの“25cc” 想像以上に小さい!?

子どもたちに向け最小限の部品のみを提供

 ホンダ「モンキー」よりさらに小さく、公道を走れるモデルとしては”世界最小”として図鑑などでも紹介されているのが「仔猿」です。その仔猿シリーズの新作が、2025年2月に発表されました。

【衝撃!】マジで「スーツケースに入ってる」これが世界最小のバイクだ!(写真で見る)

「仔猿」は2000年代前半に、東京・調布に工房があるCKデザインによって開発された、自ら組み立てるキットバイクです。バイクの乗る楽しさ・いじる楽しさ双方を満たした、メジャーメーカーではリリースし得ない個性的で楽しいバイクでした。

 初代・仔猿発売からコアな支持を得てバイク業界でも注目を浴びるようになり、20年以上が経過する今日までに様々な排気量、複数のシリーズモデルをラインナップ。いずれも40cc未満のバイクですが、この小さなモデルにバイクの楽しさが存分に詰まっていました。

 そして登場した新作は、「C25」。歴代の仔猿シリーズ最小の排気量25ccというメタルモデルキットバイクです。

 CKデザイン代表の佐々木和夫さんはC25について「従来の仔猿をさらにタイトにした特別キットだ」と言います。

「C25はメイン部品(専用設計パーツ)を特別価格で提供するのみで、塗装、エンジン、シート、灯火電装類は付属していません。これらをネットやDIYで自ら調達することで、楽しみながらバイクを完成させる仕組みです」(佐々木さん)

 また、このようにタイトなキットにした理由は3Dプリンターの浸透もヒントになったとか。

「C25は、これまでにバイクに触れたことがない子どもたちをメインに届けたいと考えていますが、そういった子どもたちにとっては、『バイクの組み立て』はハードルが高く感じるとも思います。そこで近年数万円でも購入できるようになった3Dプリンターなどを使って、まず実物のC25よりも小さい、ミニチュアモデルから作ってみてもらうと良いなと思っています。こういった経験が楽しければ、後のものづくりの技術獲得のきっかけになるかもしれないですし。そんな理由もあって、3Dプリンター用のデータも提供もします」(佐々木さん)

バイクを作り上げた瞬間は「人生の扉が開く瞬間」でもある

 佐々木さんは、学生時代よりバイクレースに参加し、大学卒業後に本田技術研究所に入社、名だたるバイクたちを開発してきました。独立してからも国内外のバイクに様々な面で関わり続け、今日に至ります。

 その長い人生において「バイクを乗る楽しさ」「バイクをいじる技術面の楽しさ」双方を体験した思いをC25という仔猿シリーズの最小モデルに目一杯詰め込んだようにも感じます。

 聞けば、今回のC25は、「ASHITA 仔猿」というプロジェクトを冠してのリリースでもありました。

「バイクが持つ魅力を次世代に伝える存在として、この活動を通じて子どもの味方になりたいと思って立ち上げたプロジェクトです。例えば、C25をオーダーしてくれた子どもは、友達と一緒に情報交換や試行錯誤を重ねながら、バイク作りの作業に取り組んでもらいます。そんな苦労を経てようやく出来上がったC25を前に、友達同士で話し合ったり、ご飯を一緒に食べたりする時間は本当に楽しい時間でしょう。

 そして、組み立てたC25のナンバーを取りに役所に行き、社会が認めてくれた『自分が作った初めてのバイク』にナンバーをつける……それは『人生の扉が開く瞬間である』ことを僕は身をもって経験してきています。こんな『子どもたちの未来にバイクを』という思いを強く反映させたのが今回のC25でもあるんです」(佐々木さん)

 1960(昭和35)年前後、本田宗一郎は「子どもたちにバイクという乗り物に親しんでほしい」と中学校にバイクを寄贈したことがありました。また、1961(昭和36)年には東京・日野にバイクの楽しさに触れてもらうための施設・多摩テックをオープン。この多摩テックの遊具だった小さなバイクが結果的にモンキーの原型となり、市販以降50年以上、多くの世代に愛されることとなりました。

 佐々木さんのC25および「プロジェクトASHITA 仔猿」に込める姿勢は、かつての本田宗一郎の思いやホンダの黎明期の取り組みを思い起こさせます。

「宗一郎さんの当時の思いや、遊具だったモンキーの原型に込められた思いは、今の僕の気持ちとほとんど同じです。バイクを通して子どもたちに『生きる力』を見つけてくれたら良いなと思っています」(佐々木さん)

 肝心の初代C25の販売台数は10台で、価格はCKデザインが最初に提供するメタルモデルキットだけで約20万円。これに加えて残りの部品類を調達する場合は合計5~6万円の予算で収まるだろうと佐々木さんは言います。さらにネットなどでの追加部品調達で、失敗などを回避するために、必要があればCKデザインがサポートもするとも。

 バイクの楽しさを、次世代を支える子どもたちに伝えるだけでなく、その子どもたちの将来をリードするのもまたバイク……C25にはこんなアツい思いも隠されていました。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「あ、スーパーカブ!」ではありません!! 他社の「カブ・インスパイア系バイク」たち ホントにそっくり!?
「あ、スーパーカブ!」ではありません!! 他社の「カブ・インスパイア系バイク」たち ホントにそっくり!?
乗りものニュース
アメリカより先行っていた!?「日本初の四駆」富士山の麓で快音を奏でた!「唯一無二のエンジン音、ぜひ聞いて」
アメリカより先行っていた!?「日本初の四駆」富士山の麓で快音を奏でた!「唯一無二のエンジン音、ぜひ聞いて」
乗りものニュース
バイク王のリセール・プライスランキングで「ホンダ・X-ADV」が首位を獲得!
バイク王のリセール・プライスランキングで「ホンダ・X-ADV」が首位を獲得!
バイクブロス
爆発的なヒットとなった初代タクトを経て、新たな可能性を模索──主張が強い6台のホンダ製スクーター【ライター中村友彦の旧車雑感 Vol.10】
爆発的なヒットとなった初代タクトを経て、新たな可能性を模索──主張が強い6台のホンダ製スクーター【ライター中村友彦の旧車雑感 Vol.10】
WEBヤングマシン
スカートの下のぞき込むようにパシャ! イベントの「カメラ小僧問題」邪魔者…と言い切れない場合も
スカートの下のぞき込むようにパシャ! イベントの「カメラ小僧問題」邪魔者…と言い切れない場合も
乗りものニュース
どうなる!? 新型CB400。スタイルは?エンジンは?バリエーションは?【現時点情報まとめ】
どうなる!? 新型CB400。スタイルは?エンジンは?バリエーションは?【現時点情報まとめ】
WEBヤングマシン
「事故率ナンバー1」「初心者には無理」バイク史を塗り替えたナナハンキラー【1980ヤマハRZ250/350】
「事故率ナンバー1」「初心者には無理」バイク史を塗り替えたナナハンキラー【1980ヤマハRZ250/350】
WEBヤングマシン
相鉄“流麗な造形”の新型車両、2026年春デビュー! 「13000系」は開放感ある車内に
相鉄“流麗な造形”の新型車両、2026年春デビュー! 「13000系」は開放感ある車内に
乗りものニュース
【2025年4月版】400ccバイクおすすめ20選! 普通二輪免許の最高峰、車検付きでも意外と高くないって本当?!
【2025年4月版】400ccバイクおすすめ20選! 普通二輪免許の最高峰、車検付きでも意外と高くないって本当?!
WEBヤングマシン
やっぱり黄金期だった? 輝かしい1990年代のクルマ(1) アウディTT E39型BMW 5シリーズ
やっぱり黄金期だった? 輝かしい1990年代のクルマ(1) アウディTT E39型BMW 5シリーズ
AUTOCAR JAPAN
新分野の開拓を目指した、1980年代のホンダ製単気筒車──日本車初のスポーツシングル、ネオクラシック、フラットトラッカーレプリカ【ライター中村友彦の旧車雑感 Vol.9】
新分野の開拓を目指した、1980年代のホンダ製単気筒車──日本車初のスポーツシングル、ネオクラシック、フラットトラッカーレプリカ【ライター中村友彦の旧車雑感 Vol.9】
WEBヤングマシン
斬新すぎる「2人乗り“スポーツカー”」実車公開! 縦・横ドアの「キャノピーボディ」に2.2リッターターボ×高性能4WD搭載! 日本で“市販化”&公道走行OKな「アズテック」とは
斬新すぎる「2人乗り“スポーツカー”」実車公開! 縦・横ドアの「キャノピーボディ」に2.2リッターターボ×高性能4WD搭載! 日本で“市販化”&公道走行OKな「アズテック」とは
くるまのニュース
「京王初の設備」の愛称決めて! 候補は3つ 「古代魚」顔の新型車両で投票実施
「京王初の設備」の愛称決めて! 候補は3つ 「古代魚」顔の新型車両で投票実施
乗りものニュース
JALが「新型機初の“旅客機の車検”」既存機とどう違う? 同社初の客室機構&伝統破りのエアバス機…「整備士魂かけた」その内容とは
JALが「新型機初の“旅客機の車検”」既存機とどう違う? 同社初の客室機構&伝統破りのエアバス機…「整備士魂かけた」その内容とは
乗りものニュース
相鉄線の新型車両が「8両」の理由とは? “置き換え対象”は10両編成 「相鉄らしい車両」が見納めに!?
相鉄線の新型車両が「8両」の理由とは? “置き換え対象”は10両編成 「相鉄らしい車両」が見納めに!?
乗りものニュース
ヘリ+飛行機=そのまんま!? 半世紀前に作られた「オスプレイ的な何か」の顛末
ヘリ+飛行機=そのまんま!? 半世紀前に作られた「オスプレイ的な何か」の顛末
乗りものニュース
トヨタが「bZ7」世界初公開! 中国の“最新技術”を盛り込んだスマートな新型クーペセダン
トヨタが「bZ7」世界初公開! 中国の“最新技術”を盛り込んだスマートな新型クーペセダン
乗りものニュース
買える望みは「ミニカー」だけ? マクラーレンF1 UK中古車ガイド 史上最高のロードカー
買える望みは「ミニカー」だけ? マクラーレンF1 UK中古車ガイド 史上最高のロードカー
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

13件
  • カマキリライダー
    さすがに公道で乗り回すには危険過ぎる。
  • ベンガサ
    モンキーより小さいバイクにのりたければ、ヤマハのらポッケ辺りで充分だと思うがね。

    そもそもエンジンですら自分で調達しろは、いくらなんでもマニアック過ぎて、初心者だけで無く中級者にすら敷居が高く感じられるでしょうね。


※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村