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【機敏なシャシー、活発なエンジン】ミニ・コンバーチブル(2) 長期テスト 乗り心地に不満

掲載 更新 1
【機敏なシャシー、活発なエンジン】ミニ・コンバーチブル(2) 長期テスト 乗り心地に不満

積算5149km ハチの侵入にはご用心

執筆:Kris Culmer(クリス・カルマー)

【画像】ミニ・コンバーチブル クーパーSとJCW 純EV版エレクトリックも 全67枚

翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)


筆者はオープンカーの運転も、気温の高い日も好き。ミニ・コンバーチブルを、毎日心から楽しんでいる。今まで急な雨に振られたことも、鳥の糞を掛けられたこともない。

だがある日、ミニのステアリングホイールにミツバチが止まった。幸いにも、駐車場を出ようとした直前。走行中だったら、少し慌てていただろう。

積算6038km 楽しむ条件はスピードではない

筆者は以前まで、英国南部に住んでいた。以前はロンドンの北にあるワトフォードを拠点とするサッカーチーム、ワトフォードFCの悪口のような歌を口にしたこともある。

その影響というわけではないが、ワトフォードのさらに北部にある、ピーク・ディストリクト国立公園を訪れたこともなかった。先日までは。

実際に訪れてみたら、とても美しい場所だった。緑豊かで、切り立った山々が連なり、広い渓谷が幾筋もある。泥炭の沼地のそばに、放牧される羊たちが群れを作っていた。

古い鉄道が残り、カーブが連続する道が美しい村々を巡るように伸びる。石壁のコテージが点在し、街路樹も目に鮮やか。都市部で暮らす人々の気持ちを、程よく鎮めてくれる。

周辺の道路のスピードは控えめだが、町外れでは短いながらも97km/hまで出せる区間もある。英国では、郊外の一般道での最高速度だ。だが、多少ゆっくりでも構わない。

コーナリングを楽しむ前提条件は、通過スピードではない。入り口から出口までの、質感がすべてといって良い。

機敏なシャシー、活発なエンジン

先日筆者は、ミニ・コンバーチブル・クーパーSに友人と乗り、ノッティンガムからピーク・ディストリクト国立公園を目指した。

コンパクトなコンバーチブルのボデイに、機敏なシャシー、正確で重み付けの良いステアリング、力強いパフォーマンスという組み合わせを、存分に堪能できた。まるで1960年代の、アルファ・ロメオ・スパイダーのように。

迫ってくるコーナーに合わせて、適切な速度へ調節する。そのままミニは素直に頂点を目指し回頭し、出口の接近とともにパワーを与える。

ミニの走りでしばしば使われる、ゴーカート・フィーリングという表現は、筆者はあまり好きではない。カートに乗った経験があればわかると思うが、シャシーはまったく洗練されていない。それは、ミニには当てはまらない。すべてではないが。

新生ミニ・ブランドの特長ともいえる、操縦性は本当に見事。路面が多少濡れていても、その輝きは失われない。

ATをマニュアル・モードにし、ステアリングホイールに取り付けられたシフトパドルで必要なギアを自ら選べば、運転は一層楽しさを増す。コーナーのきつさや求める加速力に、ドライバーが関与できる。

残念だったのは天候が安定せず、ソフトトップを開けられた時間が短かったこと。遠くには霧がかかり、雨が降ったり止んだりだった。まあ、緑を美しくするうえで必要なことではある。

しばしば不快に感じる硬い乗り心地

そして、ミニ・コンバーチブルの乗り心地が、残念な気持ちを増長させてしまった。機敏な身のこなしは、引き締められたサスペンションのおかげだとはわかる。でも、しばしば不快にすら感じるほど硬い。

舗装の良くない場所では、ワダチや舗装の剥がれた場所を避けて走ろうと、意識が向かってしまう。友人はガタガタと揺さぶられ、お尻が浮いてしまう場面もあった。

表面がざらついた舗装では、絶え間なくロードノイズが響いてくる。少し欲張って、遠くを目指し過ぎたかもしれないと思うほど。オプションで選択できる調整式のスポーツ・サスペンションなら、少しは改善するのだろうか。

しかし、英国中部のピーク・ディストリクト国立公園での体験には感謝したい。それと、今回のドライブではミニが隠し持つ、「パーティーモード」の存在も知ることができた。

同行した友人は、ミニで働いていた過去がある。アンビエントライトの設定画面を開いて、ライトのスイッチを押し続けると、虹色のようにフェードしながらカラフルに点灯することを教えてくれた。

雨の夜の運転を、楽しい気分にしてくれる隠しコマンドのようだ。

テストデータ

気に入っているトコロ

アスリートな走り:敏捷なシャシーと心地いいステアリングの操作感が相まって、郊外の道では本当に運転が楽しい。

気に入らないトコロ

強すぎる揺れ:積極的に運転を楽しんでいる間は、硬い乗り心地は忘れてしまう。でも、市街地では本当に疲れると感じることもある。

テスト車について

モデル名:ミニ・コンバーチブル・クーパーS エクスクルーシブ DCT(英国仕様)
新車価格:2万9035ポンド(447万円)
テスト車の価格:3万5310ポンド(543万円)

テストの記録

燃費:15.3km/L
故障:なし
出費:なし

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みんなのコメント

1件
  • NewMINIのコンバーチブルはとても欲しい、乗り換えたくはあるけど。

    友達二人が同時期に206CCとNewMINIに乗り換えたけど、206CCはいまだに維持して乗ってるけど、NewMININIに乗ってた友達は電装品故障に悩まされて3年で乗り換えた。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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