■長距離バスには「謎の小部屋」が付いていることがあるが…これはナニ?
長距離の移動をリーズナブルな価格で移動できるのが、長距離高速バスです。
最近では個室に近い高速バスも増えてきて、仮眠を取りやすく快適な移動ができるなものも多いですが、一方のバスの運転手はどのようにして寝ているのでしょうか。
【画像】えっ…! 「謎の小部屋」内部はこうなっているの? 写真で見る!(30枚)
長距離の移動では、航空や鉄道など移動手段はさまざまですが、その中でも比較的リーズナブルな価格で移動できるのが、長距離高速バス(夜行バス、深夜バス、長期間バス)です。
長距離バスは多数の路線が存在しますが、長いものだと東京から福岡間など1000kmを超えるものも珍しくありません。
乗客はシートを倒しながらのんびり休憩ができますが、運転手はどのようなタイミングで休憩をしているのでしょうか。
群馬県を中心に長距離バスを運行する日本中央バスの担当者は「主にツーマン運行している夜行便においてSAなど交代を行い交代した運転者が仮眠に使用しています」と話します。
バスやタクシーなどの旅客自動車運送事業者は、適正な運営を確保できるように従業員の労働時間などを国土交通省の指導のもと行っています。
バスの運転手の場合、1運行の運転時間は最大で9時間までとなっています。
休憩時間に関しては昼間運行で4時間毎に合計30分以上 (10分以上の休憩を分割取得可) 、夜間運行では2時間毎に15分以上の休憩時間が必要です。
また、運行距離も法律で定められていて昼間運行では1運行で原則500kmまで、夜間運行では原則400kmまでとなっており、それ以上の運行は2名体制でなければなりません。
ちなみに東京ICから名古屋ICまでの距離は約315kmなので昼夜問わずひとりの運転手で対応できますが、東京から大阪までとなると約500kmとなり、2名体制の運転手での対応となります。
さらに遠方の東北方面や九州方面になると、10時間以上の時間を拘束されることになるので、夜行バスでは運転手の仮眠も必要になってくるケースも生じます。
高速バスの一部には、運転手が仮眠をとれるように乗務員専用の仮眠室が設けられている車両もあります。
運行状況に応じて運転手が交代で仮眠をとることによって、安全で快適な移動が実現できるわけです。
■外から見ると「謎の小部屋」 内部はどうなっている?
仮眠室の場所はバスにより異なり「車内後部」「車内下部」に大きく分ける事ができます。
「車内後部」は車内から出入りでき「車内下部」では車外のボディ側面から出入りする仕組みです。
なお「車内下部」にある小部屋は「乗務員の仮眠室/乗客の荷物スペース」を併設している仕様と「乗客の荷物スペースのみ」の仕様に分けられ、外観上では小窓が設置されていなければ見分けることは難しいようです。
それでは、実際にバスの仮眠室にはどのような工夫がされているのでしょうか。前出の担当者は次のように話します。
「運転手の眠りの環境を整えるため、厚生労働省のガイドラインに基づき完全に横になれるベッドを設置しています。
また、カーテンについても厚手のカーテンを用いて光が入らないようにしています。
運転している乗務員と連絡できるインターフォンを設置しており、緊急時含め連絡が取れるようになっています」
仮眠室は運転手の快適性を守るためにさまざまな工夫が施されていますが、外部との連絡手段があることが重要です。
過去に運転手が体調不良のため予定を変更して仮眠をとった際に、そのまま6時間半以上寝込んだだけでなく、バスが外側から施錠されていたために乗客が8時間以上軟禁される事件が発生しました。
乗客は警察に通報しましたが、外部から仮眠中の運転者との連絡をとる術がなかったことにより、大きな事件へと発展しました。
このようなこともあり、仮眠室にはインターホンが設置されて、いつでも外部との連絡がとれるような体制になっています。
また運転手の仮眠の際には、旅客自動車運送事業者では必須の「中間点呼」を行なう事業所も増えて、再発防止に努めています。
ほかにも仮眠室には車外からだけでなく、車内からもアクセスできるようになっている車両もあります。
車内から仮眠室へ移動する際は、設置してある専用トイレの階段付近に扉があって自由に行き来できる車両もあります。
※ ※ ※
夜行バスなど、長距離の運行をするうえでバスの「仮眠室」は欠かせません。タイムスケジュール通りにバスが運行されることも大切ですが、最も重要なことは安全面です。
乗客の安全を守るためには、もちろんバスの運転手の体調や健康を守る必要があります。
もし、長距離バスでの移動を考えている人は、そのバスがしっかりとした休憩時間をとっているか確認してみるといいかもしれません。
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