2022年以降のサステナブルで魅力的なモータースポーツ業界づくりを目指す『SUPER FORMULA NEXT 50(ゴー)』プロジェクトが発表されて一夜が明けた。この発表の中で注目を集めたのは、来季からチームとドライバーの無線交信が“全て”公開され、それを専用のデジタルプラットフォーム上で楽しめるようになるという点だ。
無線交信の公開は、既にF1などで実装されており、ドライバーの感情やレースのドラマを臨場感をもって伝えることに一役買っている。これをスーパーフォーミュラでも味わうことができるという訳だ。
■スーパーフォーミュラが一大プロジェクト始動!『ドライバーズファースト』『技術開発』『デジタルコンテンツ』の3本柱で更なる発展目指す
なおこのデジタルプラットフォームの詳細は2022年1月に発表予定。無線交信だけでなく、全ドライバーのオンボード映像や様々な車両データが楽しめるようにするというもので、配信開始当初は無料で提供される計画となっている。
もちろん、これは国内トップフォーミュラ50年の歴史で初めてのこと。記者会見の質疑応答でも「無線で話すことが筒抜けになることはレース運営上まずいのではないか」との質問が飛んだが、日本レースプロモーションの取締役である上野禎久氏は「全チームが同じ条件で開示されるので、レース運営上は公平であると考えている」と回答。同席した小林可夢偉も、元F1ドライバーとしての経験も踏まえながら次のように語った。
「無線が全部公開されるとなれば、事前にどういう会話をするかというミーティングがチームで行なわれるはずですので、思っているままのことを言うのではなく、誤魔化すような作戦が出来てくると思います」
「それがモータースポーツだと思いますし、F1はずっとそういうことをやり続けています」
これに対し、同じく同席した山本尚貴も小林の意見に同意し、無線交信が公開されることによってチーム同士で心理戦が繰り広げられ、それがファンをより楽しませることに繋がるのではないかと持論を述べた。
「それ(無線交信の公開)も面白さのひとつですよね」
「可夢偉選手の言ったことの裏が本当かもしれないですし、ある時は『今回は言った通りのことを実行しているぞ』ということもあるかもしれません。複雑にはなりますけど、よりレースに入り込んでもらえるんじゃないかなと思います」
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みんなのコメント
外国語だから抑揚で感情が伝わるけど日本語だと生々しいんだよなぁ