2月23~25日にかけて行なわれたF1のプレシーズンテストを通じ、各チームの新車のパフォーマンスが少しずつ明らかになってきている。そして、中団グループで競い合うドライバーからは、アストンマーチンがその中でも競争力が高そうだと予測する声があがっている。
アストンマーチンは2023年シーズンに向けたテストで、正ドライバーのランス・ストロールが負傷により欠場するというハンデを負ったが、テストそのものは順調にこなしている様子だった。
■アストンマーチンが来るぞ! ライバルがアタックする中淡々とロングラン……デグラデーションゼロの印象的ペース:F1分析バーレーンテスト最終日編
同チームはF1の頂点を目指して積極的な投資や開発に取り組んでいるが、今年はテスト2日目の時点でライバルから「2023年のマシンが強力なパフォーマンスを発揮してきそうだ」と警戒する声も聞かれている。
「アストンマーチンが大きく前進しているのは明らかだ」
テスト2日目にそう語ったのは、アルファロメオの周冠宇だ。
「(フェルナンド)アロンソはこの2日間、(午前と午後)どちらのコンディションでもとても競争力があるように見えた。彼は中団グループのバトルでも、頭抜けたひとりになってくると思う」
アストンマーチンが速そうだと考えているのは、彼だけではない。ハースのケビン・マグヌッセンも、アストンマーチンの進捗具合を警戒している。
「アストンマーチンは速そうだと思うよ。ロングランでも良い感じに一貫性を見せていた」と、マグヌッセンは言う。
「そして、アタックでタイムを出したいときに、タイムを縮められているように見える。だから彼らは大きな一歩を踏み出しているんだと思う。もちろん、実際のところは分からないけどね」
中団グループでは昨年コンストラクターズランキング4位となりリードする存在だったのがアルピーヌだが、同チームのエステバン・オコンはアストンマーチンのポテンシャルを認めつつも、テストの段階で語るには時期尚早だと指摘している。
「結論を出すのにはまだ早いんじゃないかな」
オコンはそう語る。
「F1マシンなら5秒速く走るのも、5秒遅く走るのも簡単だからね……そして燃料搭載量や回生のマネジメント、エンジンモードの違いもあるから、正確に読み取るのは難しいんだ」
「現時点で、彼らは確かに速そうに思える。でもウイリアムズだって競争力はありそうだよ。接戦になってくると思うし、それはいつものことだ」
なおアストンマーチンはテスト最終日の3日目、アロンソがひたすらロングランを重ねており、そのペースは”走れば走るほどに速くなる”というタイヤのデグラデーションを感じさせないものだった。
オコンの話すとおり、勢力図を断ずるにはまだ早い時期ということも確かだが、アストンマーチンが注目を集める存在になってくるだろうことは間違いなさそうだ。
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