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カスタマーの“下剋上”を許したポルシェ・ペンスキー。レースを通して数々のトラブルと格闘/WEC最終戦

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カスタマーの“下剋上”を許したポルシェ・ペンスキー。レースを通して数々のトラブルと格闘/WEC最終戦

 ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、2023年WEC第7戦バーレーン8時間レースで、2台双方の車両で表彰台獲得を妨げる「いくつかの問題」と格闘する忙しいレースを経験したと、ファクトリーLMDhディレクターのウルス・クラトレは振り返った。

 2台のワークス・ポルシェ963は、11月4日に行われたWEC最終戦を5位と7位で終えた一方、カスタマーチームであるハーツ・チーム・JOTAは彼らよりも前となる4位でフィニッシュしていた。

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 クラトレは、ボディワークの損傷からセンサーのトラブル、その他の故障に至るまで、車両を襲った問題に対処するため「レース全体にわたって格闘していた」とレース後に説明した。

 彼はまた、チームがオペレーション上の失敗より「あまりにも多くの時間をロスした」と嘆き、そのために2台の963が表彰台争いに加わることができなかった、と述べている。

「基本的に、我々は2台ともレース全体を通して(トラブルと)戦っていたんだ」とクラトレ。

「我々のスタッフは、金曜日の夜、ずっと5号車の作業にあたっていた。常に作業を続けていたため、誰も寝ることができなかったんだ」

「6号車では再びエアコンの問題が発生したし、ソフトウェアの問題や不具合が発生し、レース全体を通じて2台ともセンサーの不具合と戦っていた」

「いろいろなことがあったんだ。JOTAにとっても、簡単なレースではなかった。彼らはドライブスルーペナルティを受けたが、今日は我々よりも優れていた。彼らはシンプルに我々を打ち破った。おめでとうと言いたい」

 2台のファクトリーエントリーのうち、上位でフィニッシュしたケビン・エストーレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・ファントールの6号車は、序盤のうちにボディワークにダメージを負った。

 これは、トヨタのマイク・コンウェイとキャデラックのアール・バンバーによるターン1のインシデントとは無関係であったが、このダメージにより、6号車は2回目のピットストップ中にフロントカウル交換を余儀なくされた。

■「ミスが多すぎた」

 クラトレはさらに、8時間のレースを通じて、2台の963がさまざまなセンサーの問題に悩まされたと述べている。

「我々には、燃料プレッシャーの問題があった」と彼は言う。

「トルクセンサーもあった。両方の車両で、さまざまなタイミングで交換しなければならない多数のセンサーがあったんだ。簡単ではないレースのひとつだった」

「タラ・レバは重要ではない。だが、今日は表彰台に上がるチャンスが本当にあった。今日のポルシェ963のペースは良かった。JOTAでそれを見ることができた」

「ドライブスルーがあったとしても、我々はフェラーリと戦うことができたんだ。だが、我々はそれ(表彰台)を持ち帰ることができなかった」

「JOTAにも同じことが言えるだろう。タラ・レバでいえば、彼らもなんとか表彰台に立つことはできたはずだからだ」

「だが、キャデラックとのマニュファクチャラーズ・チャンピオンシップ争いでは3位と上回ることができた。数レースの間、これを獲得することが我々の主な目標だった。それは、我々にとって現実的に達成可能なことだったからだ。それが我々の達成したことだ」

 JOTAはレース後半、表彰台獲得が可能な位置を走行したが、6時間目にコースへの危険な再合流によってドライブスルー・ペナルティを科せられた。

「JOTAの件はハッピーだ」とクラトレは語った。

「私が満足していないのは、今日ここで見せたパフォーマンスのなかで、ミスが多すぎたことだ」

「JOTAにもいくつかミスがあった。最も重要なことは、時には前方に多くのポルシェがいたことだ。その時点でトラック上で誰が最速だったか、ということだ」

「今日の963は表彰台に値するクルマだった。そう言うこともできるが、我々はただ、それを管理できなかった。この点が私にとって不満だ。JOTAにとってもそうだが、最終結果が出る前に、963はもっとうまくやれた可能性があるからだ」

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