2025年9月に登場した、N-ONEのEV版であるホンダ N-ONE e:。N-ONEのルーツは1967年登場のN360にあるのだが、60年近くを経てのEV化には昔からのファンにとっては涙モノだ。しかしテリーさん的にはいささか複雑な心境のようだ!?
※本稿は2025年12月のものです
【画像ギャラリー】まったく別のデザインも見てみたかった!? N360からの伝統を受け継ぐ軽EV・ホンダ N-ONE e:(16枚)
文:テリー伊藤/写真:西尾タクト
初出:『ベストカー』2026年1月26日号
クルマに詳しくない人はN-ONE e:の存在に気付くのか?
もともとN-ONEは好きなクルマなのだ。
ルーツは1967年登場のN360で、当時の若者たちの憧れのクルマなのだから、私と同年代のクルマ好きはみんな同じ気持ちだろう。
N-ONE e:はそのEV版で、N360の登場から、実に58年を経てEVになったというわけだ。N360の活躍をリアルタイムで知るものとしては感慨深いものがある。
かつてのN360、今のN-ONE、そしてN-ONE e:は、ホンダの「軸」のようなものかもしれない。なんといってもN360はホンダが初めて作った乗用車なのだ。「ホンダらしさ」の原点であり、その伝統を最新のN-ONE e:が受け継いでいるのだろう。
「N」の伝統を引き継いでいてくれているのはありがたいのだが、一方で、N-ONE e:は専用デザインで作ってほしかったとも思う。EVの意欲作だったホンダeが販売的には失敗に終わったせいか、冒険をせず、「N-ONEをEVにしただけ」になっている。
細かい部分で差別化はしているものの、クルマに詳しくない人は「ホンダが作った新しいEV」とは思わないだろうし、そもそもホンダの新型車であることにも気づかないかもしれない。登場直後から埋没してしまうのではないかと心配になってしまう。
だから「N」が進化するのは嬉しい一方で、複雑な心境でもあるのだ。N360からN-ONEの流れに乗るのではなく、例えば1970年代にヒットしたスポーツタイプの軽自動車、初代Zをモチーフにする手もあったのではないかとも思う。
さすがに2ドアでは売れゆきも厳しくなるだろうから、初代Zのイメージを残す4ドアに挑戦し、それをEVで作ってほしかった。古くからのホンダファンと若い層の両方に、相当なインパクトを与えられたのではないだろうか。
シンプルなよさだけでは物足りない
というような個人的な願望はともかくとして、初めて乗ったN-ONE e:は「無印良品」的なクルマだと思った。シンプルだがチープではなく、お金をかけないで、賢く素敵に暮らしている人に似合いそう。クリーンなイメージと言い換えてもいい。
フル充電時の航続距離は295kmで、ライバルのサクラ/eKクロスEVは180kmだからかなりの差。国、地域の補助金とエコカー減税分を合わせると最大約109万円にもなり、安いGグレード(約270万円)だと車両価格は実質約160万円、上級のLグレード(約320万円)でも約210万円と、かなりお買い得になる。
つまり、シンプル、クリーンで補助金を使えば価格も安いのがN-ONE e:の魅力なのだが、それだけでは物足りないと感じるのも事実だ。特別感が薄く、ウキウキ、ワクワクさせてくれる感じもあまりしない。
理論は成立していても気持ちが動かないというか、いい子だけど、付き合いたいとまではいかない恋愛感情に似ているのかもしれない。シンプルなのはいいが、シンプルだけが目的になると、物足りない面も出てくるのだ。
2012年に初代N-ONEが登場した時、花柄やチェック柄などフロントグリルのデザインを替える用品が充実していて、素晴らしいアイデアと思ったものだ。
あまり売れなかったのか、その後種類がかなり減ってしまったが、このN-ONE e:で復活させるのはどうだろう。今もデカールはあるようだが種類が少ない。パレードカーのような明るくて楽しいN-ONE e:が見たいのだ。
まだ登場したばかりだから、そのあたりはこれからなのだろう。秀作を連発しているホンダアクセスの活躍に期待したい。
●ホンダ N-ONE e: G(269万9400円)
2025年9月に発売開始となった軽EV。グレードは今回試乗したGのほかにLがある。
上級のLは急速充電ポートと本革ステアリングが装備され、価格は319万8800円。東京都在住なら補助金と減税で最大108万9600円となる(’25年12月17日現在)。
全長3395×全幅1475×全高1545mm、ホイールベース2520mm、車重1130kgで、フル充電時の航続距離は295km。
【番外編】2025年に乗ったクルマBEST 3
ベストカーの連載で2025年に乗ったクルマのBEST3を挙げたら、3台中2台がEVになった。私自身は特にEV好きというわけでもないが、着実に進化しているということなのだろう。
1位はヒョンデ インスターだ。本当はEVよりも本国(韓国)にはあるハイブリッドのほうが望ましいのだが、こんなに楽しいデザインの小型車が今の日本にはないのが残念。
2025年の1位にしたのは「こんなクルマを作ってほしい!(なぜ作らないのか?)」という日本車メーカーに対するメッセージでもある。
2位はキャデラック リリックで、こちらもEV。パステルカラーでフィフティーズ風に改造したら、カッコよくて楽しいクルマになる。
3位はトヨタ クラウンエステート。見事な改革を成し遂げた新型クラウンシリーズなのに、COTYも獲れず無冠のままになっているのが惜しい。ここで3位にしたからといって名誉もないが、表彰台には上げてあげたかった。
日本車はトランプ政策に振り回されているこういう時期だからこそ、ハッピーなクルマづくりを心がけてほしい。2026年は安くて明るいクルマを期待したい。
●ベストカーの連載で2025年に乗ったクルマ
・ホンダ N-BOX JOY
・レクサス LM500h
・スズキ フロンクス
・ジープ アドベンチャー(EV)
・トイファクトリー ディズニー公式キャンピングカー
・トヨタ ランドクルーザー70
・ホンダ シビックRS
・BMW X3 M50
・VW Tクロス
・スズキ ソリオ ハイブリッドMZ
・アウディ S5アバント
・トヨタ クラウンエステート
・ヒョンデ インスター(EV)
・BMW 120
・スバル フォレスターEX
・フィアット 600ハイブリッド
・アルファロメオ ジュニアCORE
・VW ゴルフR Advance
・VW ID.Buzz(EV)
・キャデラック リリック(EV)
・プジョー 3008
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みんなのコメント
という長所があるけど外見では分からない所
だから消費者に伝わりにくいし販売に中々
繋がらないんだよな。