オールシーズンタイヤの真価は、雪道そのものよりも、むしろ雪のない日常環境でどれだけ違和感なく使えるかにある。コンチネンタル「オールシーズン・コンタクト 2(AllSeasonContact 2)」は、その点で従来のオールシーズン像を大きく更新する存在だ。ここでは「ボルボ V60 T4 T4 Rデザイン」に装着して一般道を中心に、ドライ、ウェット、快適性という観点から評価を行った。
今回はちょっと古い「ボルボ V60 T4 T4 Rデザイン(2012)」を使ってテストした。この「ボルボ V60 T4 Rデザイン」は、標準のV60にバンパー、18インチホイール、スポーツシートなどの専用の内外装に変更された上に、専用チューニングされた足回りが加えられた特別仕様車で、1.6Lターボエンジンは180馬力を発生。1,560kgと比較的軽い車重とあいまって実にスポーティーな走りを見せる。ちなみに、トランスミッションはVWの6速DSGが装備されているのが特徴だ。
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タイヤ交換前に履いていたのは国内ブランドのスポーツタイヤだった。乗った感じは、明らかにV60にマッチしていないのが、その走りから感じ取られた。スポーツサスペンションと40タイヤの組み合わせに乗り心地の良さを求めてはいけないのだが、それにしても“硬くてグリップしない”タイヤであった。さらに、突然クラッチがつながるように走り出すDSGなので、トルコンATのようにアクセルを踏むとホイールスピンしてしまうから注意が必要だ。恐らくスポーツタイヤ故に相当温まらないとグリップしない特性のタイヤなのだろう。
オールシーズン・コンタクト 2(AllSeasonContact 2)に履き替えそんなこともあって、5分山を迎えたところで、オールシーズンタイヤに履き替えることにした。3年ほど前に我々は先代の「オールシーズン・コンタクト」をテストしたこともあり、モデルチェンジされてどれだけ進化したのかを確認すべくコンチネンタルタイヤの「オールシーズン・コンタクト2」を選んだのであった。サイズは235/40R18で、前回のメルセデスGLAでテストした235/50R19よりも明らかに“薄い”ため、乗り心地の良さは期待せずにテストを開始した。
いかにも排水性が高そうなトレッドパターン。今話題のオールシーズンタイヤを検証する コンチネンタルタイヤ「AllSeasonContact」https://autobild.jp/13841/
交換後のファーストインプレッションは、大げさではなく“別のクルマ”になったかのようで、カドが取れて、グリップ性能に優れ、しかも静か。であった。しかも出だしにホイールスピンすることはなくなった!
サイドウォールのグラフィックがカッコイイ「オールシーズン・コンタクト 2」。オールシーズンであることを忘れる感覚ここからは交換して10,000kmを後にしたこれまでの印象を一般道と雪道の2回に分けてレポートする。
市街地および郊外のドライ路面では、サイドウォールの剛性が高く、ステアリング操作に対する初期応答が明確で、高速道路でのレーンチェンジでタイヤのヨレを感じるようなことはない。言い換えれば、操舵に対して車両がワンテンポ遅れるような感覚はない。
ボルボV60のシャシー特性とも相性が良く、直進安定性とコーナリング時の安心感はまさにサマータイヤである。従来のオールシーズンタイヤ特有の、ロードノイズが高いうえに、どこか曖昧なハンドリングは、このタイヤには一切当てはまらない。これは、10,000kmを走った今でも変わっていない。
最も得意とするシチュエーション雨天時には、オールシーズン・コンタクト 2の完成度がより明確になる。「アダプティブ・パターン」というV字型トレッドパターンによる排水性は高く、水膜の上を滑るような感触はほとんどない。
接地性の高さが路面状況に関わらずしっかりとグリップしてくれる。ブレーキング時の安定性も高く、ウェット路面での制動距離に対する不安は小さい。市街地走行から高速道路まで、天候に左右されず一貫したグリップ感を提供してくれる点は、日本の使用環境において大きなアドバンテージだ。
「アダプティブ・パターン」と「スマート・エナジー・カーカス」が低燃費性能の向上とロングライフをもたらす。Photo:コンチネンタルタイヤ・ジャパン
しなやかさと節度のバランスサイドウォールは剛性を持ちながら適度にしなやかで、段差や荒れた舗装を通過した際もショックが角張らない。スタッドレスタイヤほど柔らかすぎず、サマータイヤよりは若干マイルドという、実用性重視のセッティングだ。性能的にはVWパサートでテスト中のコンフォートタイヤの「ウルトラコンタクト UC7」の弟分的であるともいえる。
パット見もサマータイヤと変わらない。右はコンチネンタルタイヤの「ウルトラコンタクト UC7」。結果として、長距離移動でも疲労が少なく、同乗者からの評価も高い。日常的に使うタイヤとしての完成度は非常に高いという印象だ。
C字型ブロック・パターンによりトレッド剛性が向上。優れたハンドリング性能が持続する。Photo:コンチネンタルタイヤ・ジャパン
静粛性と転がり抵抗ロードノイズは速度域を問わず抑えられており、特に粗いアスファルトでの不快な音の侵入が少ない。エンジン音や風切り音が支配的となるため、タイヤの存在感は希薄だ。
転がり抵抗についても、アクセルオフ時の惰性走行が伸びやすく、燃費面での不利は感じられない。年間を通して使うタイヤとして、経済性の面でも説得力がある。スポーツタイヤを履いていた時と比較して、明らかに燃費は向上している。
チリ・ブレッド・コンパウンドが優れたグリップ力とブレーキ性能を発揮する。Photo:コンチネンタルタイヤ・ジャパン
一般道インプレッション総括オールシーズン・コンタクト 2は、「雪のために我慢するタイヤ」ではない。むしろ、日常域での完成度を高めた結果として、雪道にも対応できる懐の深さを獲得したタイヤだと言えよう。
ハンドルを切ったときの応答性が速く、安心かつ楽しい運転ができる。タイヤ交換の手間や保管場所の問題を考慮すれば、その価値は単なる性能比較を超える。都市部を拠点とし、ときどき雪道を走るユーザーにとって、オールシーズン・コンタクト2は最も現実的で完成度の高い選択肢のひとつである。
Text&Photo:アウトビルトジャパン
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みんなのコメント
オールシーズンタイヤの存在意義ってのは
ドライ路面での検証でどうなるもんでもないでしょ?
積雪路や氷結路での検証を行ってから記事にしなよ。
ドライ路面だったら絶対にオールシーズンタイヤではない方が良いでしょうよ!