F1アメリカGPのフリー走行2回目が行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンがトップタイムを記録した。
午前中に行われたFP1は、気温9度と非常に寒いコンディションで始まった。しかしそこから気温は徐々に上がり、FP2の開始時には15度。路面温度も24度まで上昇した。また風がその強さを増した。
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セッション開始と同時に、ウイリアムズとマクラーレン、レッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボン、トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトらがコースインした。その中でまずはアルボンが1分36秒949を記録し、基準となるタイムを刻んだ。なおこのセッションでも、ピレリが持ち込んだ2020年のテスト用タイヤを使うことが許された。
アルボンのタイムは、すぐに数人のドライバーに更新されてしまう。しかしアルボンは2度目のアタックでタイムを削り、1分35秒411まで更新。再びタイムシートのトップに立った。
ただ、メルセデスとフェラーリも黙っていない。まずはバルテリ・ボッタスが1分35秒108を記録し、その後シャルル・ルクレール(フェラーリ)が1分34秒742までタイムを更新した。
その直後、セクター1の複合S字コーナーでアタック中だったロマン・グロージャン(ハース)が、バランスを崩して高速でクラッシュ。マシンのフロント部を大破させてしまう。これでセッションが赤旗中断となってしまった。
残り1時間12分という段階からセッションが再開。すぐに7~8台のマシンがコースインし、その他のマシンもこれを追うようにしてコースに出ていった。
テスト用タイヤを除けば、いずれのドライバーもこのセッション最初のタイヤにハードもしくはミディアムを選択。セッション序盤にソフトタイヤを履いたドライバーは誰もいなかった。
そんな中、トップ3チームのうちルイス・ハミルトン(メルセデス)とセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)はハードタイヤを装着。彼らはチームメイトよりも1セット多い2セットのハードタイヤを持ち込んでおり、ミディアムタイヤを履くチームメイトの走行データと、しっかりと比較することを目指した。なおハミルトンは、ハードタイヤを履きながらも2番手タイムを記録してみせた。
対するレッドブル・ホンダ勢は、ふたりのドライバー共に1セットしかハードタイヤを持ち込んでおらず、フリー走行で試すことができない状態。レースに向けては、これがハンデになる可能性もある。ミディアムタイヤを履いていたフェルスタッペンは11周を走り終えた段階でピットイン。大きな性能劣化(デグラデーション)が生じていると訴えた。
残り時間約50分という頃から、各陣営がソフトタイヤを履いてコースイン。まずはボッタスが1分34秒077で首位に立った。しかしそれもつかの間。すぐさまフェラーリの2台がアタックを行い、ルクレール首位、ベッテルが2番手につけた。ただここCOTAをめっぽう得意とするハミルトンがこれを上回る1分33秒232を記録し、一気に首位を奪った。
レッドブル勢は少し遅れたタイミングでアタックを実施。アレクサンダー・アルボンは5番手のタイムを記録したが、ターン19でコースオフがあり、タイム抹消となった。一方、マックス・フェルスタッペンはフェラーリ勢2台の間に割って入る3番手とした。アルボンはその後再度アタックを行い、6番手となった。
全車がソフトタイヤでのアタックを終えた段階で特筆すべきだったのは、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーだ。ガスリーは7番手タイムを記録し、中団グループ勢のトップ。その後ろに、特にここ数戦の予選で好調のカルロス・サインツJr.(マクラーレン)が続いた。
その後各車がロングランのプログラムに移行。そんな中、ベッテルがスピンし、真逆を向いてしまうシーンもあった。クビアトもスピンを喫している。
このロングラン実施中、ボッタスらはタイヤのトレッド面にグレイニングができていることを報告。しかし大事には至らず、デグラデーション(性能劣化)もメキシコGPの時ほどはひどくなさそうだった。
結局ハミルトンがトップのままセッションが終了。以下ルクレール、フェルスタッペンと続き、トップ3チームが三つ巴の戦いを繰り広げそう……そんな状況だった。
中団グループの最速はガスリー。サインツJr.らとの激しい戦いとなりそうだ。レーシングポイントのランス・ストロールが9番手、アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィが10番手となった。
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