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ランボルギーニ新型「テメラリオ」に試乗! 1万回転まで回る920馬力エンジン搭載、正真正銘の“Fuoriclasse(規格外)”とは何かを確かめた【試乗レビュー】

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ランボルギーニ新型「テメラリオ」に試乗! 1万回転まで回る920馬力エンジン搭載、正真正銘の“Fuoriclasse(規格外)”とは何かを確かめた【試乗レビュー】

販売状況が好調なテメラリオ

伊アウトモビリ・ランボルギーニの最新ラインアップは、彼らが提唱する「コル・タウリ(電動化戦略)」に則ったフラッグシップの「レヴエルト」、ベビーランボの「テメラリオ」、スーパーSUVの「ウルスSE」の3モデル。
同社の販売は好調のようで、今年1月から9月までのグローバルで8140台が納車されていて、依然として業界最高水準の売上高を記録中だそうだ。その登場によってハイブリッド化を完了させたばかりの「テメラリオ」も然りで、すでに1年先までの受注が確保されたという。
そんなテメラリオの日本初試乗会が、千葉県南房総市の高級プライベートサーキット「THE MAGARUGAWA CLUB」で開催された。“Fuoriclasse(フォーリクラッセ=規格外)”とされるその性能はいかに。ノーマルバージョンと、軽量化モデルの「アレジェリータ・パッケージ」の2台に乗ってみた。

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1万回転を実現した4リッターV8ツインターボ

テメラリオが搭載するプラグインハイブリッド・パワートレイン(同社ではHPEV=ハイパフォーマンスEVと呼ぶ)は、4.0リッターV8ツインターボエンジンと3つの電気モーターを組み合わせたもの。最大出力は920PSを発生し、0-100km/h加速2.7秒、最高速度340km/h超えという、同クラスのスーパースポーツカーと比べても突出した性能を発揮する。同社のステファン・ヴィンケルマンCEOが「超一流のアスリートで、正真正銘のFuoriclasse(規格外)だ」と言うわけだ。


その主役となる4.0リッターV8ツインターボは、アウディとの共同開発ではなくサンタアガタ・ボロネーゼ(=ランボルギーニ)が独自開発したもので、9000~9750回転で800PS、4000~7000回転で730Nmを発生、リッターあたり200PSという高性能・高回転エンジンだ。
ウラカンの5.2リッターV10エンジンと比べると、最大出力は640PSから800PSへ25%、最大トルクは600Nmから730Nmへと21%、最大回転数は8500から10000へ17%、リッターあたりの出力は123PSから200PSへと62%、それぞれアップを果たしている。
モーターはフロントアクスルに2基、エンジンと8速DCTの間に1基搭載され、最大出力920PSで4輪を駆動。センタートンネル内のバッテリーは容量3.8kWhで、家庭用交流電流や前輪の回生ブレーキのほか、V8エンジンから直接充電することができ、ウラカン比で50%のCO2排出量削減にも成功している。


ストレートの加速力とサウンドは?

試乗パターンは、これまでのカルガモ走行とは異なり、インストラクター同乗のもと、各車が車間を保ったままそれぞれのペースで走る、という願ってもないパターンで行われた。
その性能をMAGARUGAWAの800mのストレート(ブレーキングポイントが150m手前に設定されているので、実質650m)で紹介すると、「コルサモード」では3速110km/hからの全開加速で185km/h 1万回転で4速へ、250km/hで5速へ、一瞬の加速で265km/hに達して、その間8.7秒ほど。またコルサモードでは、90km/hで加速を始めて180km/h 9600回転で4速へ、250km/h 9500回転で5速に入れ、263km/hまで8.8秒。
さらに3周目では河村直樹インストラクターの提案で、全開放フルパワーの「パフォーマンスモード」に入れることができ、(シフトタイミングのばらつきがあるものの)265km/hまで8.4秒で到達できた。


そして1万回転までの加速サウンドは、まるでリッターバイクのそれのよう。筆者が1990年代に所有していたカワサキ「ZZ-R1100」(147PS ,0-100km/h加速3.0秒、最高速度290km/h超)とそっくりの「ギュィィイイイーン」といった感じ。回転数が上がるにつれて4ストロークエンジンの2次と4次の倍音と吸気音、高い位置に配されたテールパイプが発する高周波、フラットプレーン型のクランクシャフトが発生する微妙なバイブレーションがミックスされた、V10とは異なるサウンドになっていることに気がつく。
それがドライバーの全身に伝わってくるので、もう堪えられないほどの快感が味わえるのだ。


専用BSポテンザの高性能さも規格外!

テメラリオが装着するタイヤは、ブリヂストンがこのクルマのために専用開発した「ポテンザ スポーツ」だ。
上り20%、下り16%という強烈なアップダウンとブラインドコーナーが繰り返すコース後半部分でも、ステアリングを右、左と切るだけで、一発で鼻先がエイペックスに向かっていく。その安心感たるや超絶レベル。
同じコースを走ったプロドライバーの土屋圭一氏が「サスペンションとタイヤが同じように動いている」という言葉に集約される。


忘れ難きウラカン!

テメラリオの先輩たるウラカンは、個人的に大好きなモデルだった。初めて乗ったのは、2014年9月の「ESPERIENZA」と題された試乗会で、日本だけでなくアジアから数多くの報道陣が参加していた。
2015年2月には米コロラド州デンバーで開催された610-4の「ウインターアカデミア」に参加。サンフランシスコに移動して、映画ブリットで有名な坂道や、ゴールデンゲートブリッジなどを巡ったのが懐かしい。
2016年6月には後輪駆動のLP-580-2で雨の鈴鹿に挑戦。デグナーでお尻が滑って初のヒヤリ体験だった。


2019年12月はサンタアガタから高速と一般道で雪のアルプスに向かう「クリスマスドライブ」に参加。アイスバーンではサンタの格好でEVOのクーペに乗ったり、標高3000mのスキー場に置かれたウラカンを撮影したりした。
2022年7月にはウラカン最終型と言われたテクニカにスペイン・バレンシアでサーキット走行。2023年5月はオフローダーのウラカンステラートにパームスプリングスの砂漠のサーキットで試乗。ジョシュアツリー国立公園を縦断する一般道で、砂塵を巻き上げながらウラカンで走るという貴重な体験もできた。
こんな楽しい体験をもたらしてくれたウラカンを今、ガレージに収めているオーナーは、テメラリオに乗ってしまうとどう反応するのだろうか。乗り換えるのか、追加で並べるのか、悩ましい選択を迫ってくるに違いない。
とかく無機質な高性能さだけをアピールするEVスーパースポーツが乱立する中、それらが持ち得ないドライビング・エクスペリエンスや“感応性”こそが、ランボルギーニの生きる道だと宣言したような、試乗会だった。


SPECIFICATIONS
ランボルギーニ・テメラリオ|Lamborghini Temerario
ボディサイズ:全長4706×全幅2246(ミラー含む)×全高1201mm
ホイールベース:2658mm
乾燥重量:1690kg
エンジン:3995.2cc V8ツインターボ
エンジン最高出力:800ps/9000-9750rpm
エンジン最大トルク:730Nm/4000~7000rpm
モーター最高出力:220kW(299ps)
システム最高出力:677kW(920ps)
0-100km/h加速:2.7秒
最高速度:343km/h
トランスミッション:8速DCT

文:くるくら
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