F1バーレーンGP、平川亮含む5名のルーキーが登場予定。FP1でステアリングを握る

　F1第4戦バーレーンGPのフリー走行1回目に、5名のルーキーが登場予定だ。

　まず、メルセデスはフレデリック・ベスティが、レギュラードライバーであるジョージ・ラッセルの2025年マシンW16をドライブすることとなる。

　2019年のフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパのチャンピオンであり、2023年にはFIA F2でドライバーズランキング2位となったベスティは、2021年からメルセデスに所属しており、現在はキャデラックからIMSAスポーツカー選手権GTPクラスに参戦する傍ら、バルテリ・ボッタスとともにチームでF1リザーブドライバーを務めている。

　2025年のF1レギュレーションでは、グランプリ出場2回以下のルーキードライバーを、チームはシーズン中にフリー走行1回目もしくはフリー走行2回目で各車2回ずつ起用する必要がある。

　今年メルセデスでデビューしたアンドレア・キミ・アントネッリが、開幕2戦のオーストラリアGPと中国GPに出走した時点でルーキー起用義務を2回消化。チームはバーレーンGPでラッセルのマシンにベスティを乗せることで、条件をひとつこなすこととなる。

　ベスティは2023年のメキシコシティGPとアブダビGPでメルセデスW14をドライブ。昨年はアントネッリがルーキー枠の走行を担当したため、ベスティとしてはそれ以来のF1公式セッションとなる。

「バーレーンのFP1で初めてW16の走りを味わうのが本当に楽しみだ」とベスティは語った。

「シミュレータ作業の全てを、サーキットで実践できるのは、僕にとって本当にエキサイティングなことなんだ」

「今年のはじめに、2025年にF1マシンのステアリングを握るチャンスを最大限に活かすという目標を立てた。チームとジョージ、そしてキミが残りの週末を乗り切れるよう、全力を尽くすつもりだ」

「このチャンスを再び与えてくれたメルセデスに感謝している」

　一方でアストンマーティンはリザーブドライバーのフェリペ・ドルゴビッチが、フェルナンド・アロンソのAMR25に乗り込み、6回目のFP1出走を果たすことになる。

　2022年のF2チャンピオンであるドルゴビッチは、翌年のプレシーズンテストでランス・ストロールの代役を務めており、チーム曰く既にF1で「9100km以上」の走行経験があるという。

「フェリペにバーレーンでAMR25をドライブさせる機会を提供できることを嬉しく思う」

　アストンマーティンのCEO兼チーム代表を務めるアンディ・コーウェルはそう語った。

「彼はAMRテクノロジカル・キャンパスでのシミュレータ・プログラムに欠かせない存在であり、常に貴重かつ洞察に満ちたフィードバックを提供してくれる」

「フェリペは信頼できる仲間であり、FP1で素晴らしい仕事をし、レース週末の準備に貢献してくれると確信している」

　ウイリアムズは、バーレーンGPのFP1で育成ドライバーのルーク・ブラウニングを起用する。

　マカオGPウィナーであり、今年のF2開幕戦では表彰台を獲得したブラウニング。昨年のアブダビではグランプリ週末にFP1を担当し、ポストシーズンテストにも参加した。先週末には2023年のFW45で旧車テスト（TPC）を行ない、バーレーンGPのFP1ではカルロス・サインツJr.のマシンに乗り込むことになる。

「ウイリアムズから再びフリー走行に参加する機会が与えられたことは夢のようだし、マシンをドライブするたびに自信を深めている」とブラウニングは言う。

「FP1での主な目標は、F1に伴う手順や環境にもっと慣れることで、昨年の12月のアブダビで得た経験をベースに築いていく。FW46からFW47の進歩を感じられることにワクワクしている」

　ウイリアムズのスポーティングディレクターを務めるスヴェン・スミーツは、次のように説明した。

「ルーキは昨年初めてF2に参戦して以来、力強い進歩を遂げ、オーストラリアでの開幕戦では好ポイントを獲得した」

「彼のFP1での経験、TPCプログラムへの参加、シミュレータ作業は今週末に向けた準備としては十分なモノだ。彼が次のステップに成長するのを見るのが楽しみだ」

　なおバーレーンGPのFP1には、フェラーリから育成ドライバーのディノ・ベガノビッチがシャルル・ルクレールのSF-25をドライブ。またハースのオリバー・ベアマンは、アルピーヌからハースにリザーブドライバーとして移籍した平川亮にVF-25を託すこととなる。