フォードF-150 XLT
(この記事は後編です。前編の「巨大ジャンクヤードで見つけた味わい深い廃車 40選 前編 一世風靡したクルマの終着点」もあわせてご覧ください)
【画像】スウェーデン製の無骨で真面目なセダン【ボルボ144を写真でじっくり見る】 全39枚
この第7世代(1980~1986年)のフォードF-150は、2019年に引退したばかりで、4本のタイヤのうち3本にまだ空気が入っている。高級なXLTバージョンで、XLTとは「eXtra Luxurious Truck(エクストラ・ラグジュリアス・トラック)」の略だ。
これまでに4100万台以上が販売されたF-150は、1980年代初頭以来、米国で最も売れたクルマとなっている。
ポンティアック・グランプリ(1974年)
静かな夜には、この1974年型ポンティアック・グランプリの錆びる音が聞こえるという噂がある。ボディワークはひどい状態だが、当時新たに義務付けられた「5マイルバンパー」や改良されたテールライトなど、まだまだ使える部品がたくさんある。この年は4代目グランプリの発売2年目で、販売台数は前年の15万3899台から9万9817台に落ち込んだ。
ボルボ144 S
140シリーズは、アマゾンの後継としてボルボ初のボクシーなスタイリングを採用したモデルである。 142、144、145として販売され、車名の下一桁はドアの数を表す。
写真の車両は144 Sで、「S」は最もパワフルな1.8Lエンジンを搭載していることを示す。米国ではよく売れ、1975年に後継車240にバトンタッチした。
三菱トレディア
トレディアは、パートナーであるクライスラーの力を借りずに米国で販売された三菱車である。クラシックカー愛好家の間ではほとんど関心を持たれておらず、そのため大半の車両がとうの昔にスクラップになっている。しかし、もし入手困難なスペア部品を必要としているのであれば、ローナーズ・オート・パーツを訪れるといい。
デイムラーV8
楕円形のサイドマーカー・ライトから、この車両が1997年から2002年の間に製造されたことがわかる。ロングホイールベースのジャガーX308にデイムラーのバッジと仕上げを施したバージョンで、自然吸気またはスーパーチャージャー付きのV8エンジンを搭載している。極めて良好なコンディションを保っているようで、ここにあることが残念である。
マーキュリー・モントレー
ローナーズ・オート・パーツは、マーキュリー・モントレーの印象的なコレクションを誇っている。左上のクリーム色の個体は1969年製で、1971年モデルの上に置かれているようだ。右上の2ドアは1970年モデルだと思われるが、その下の車両の年式を特定するのは難しい。
モントレーの名前は1975年に廃止されたが、2004年にマーキュリーのミニバンで短期間復活した。
AMCホーネット
このような生い茂ったヤードではよくあることだが、我々取材班は下草に住むさまざまな生き物から身を守るため、しっかりと身体を覆うように気をつけている。蚊やダニはたくさんいたし、スズメバチもいた。
スズメバチといえば、1970年にAMCホーネットが発売され、事実上ランブラーの名を歴史に残すことになった。ホーネットのプラットフォームは、グレムリン、スピリット、イーグルなど、AMCの数多くのモデルの基礎となった。
フォード・コルティナMk1
ピントを発売する前、フォードは英国製のコルティナを輸入していた時期があった。売れ行きは芳しくなく、Mk1ワゴンをサルベージヤードで見つけるにはかなりの労力が必要だった。この1台はほとんど腐食しておらず、すぐに走り出せそうに見える。
三菱サッポロ
このモデルは欧州では三菱サッポロとして、米国ではダッジ・コルト・チャレンジャーとして、または写真に見られるようにプリムス・サッポロとして販売された。いずれも基本的なドライブトレインは同じだが、ダッジ版はパフォーマンスモデルとして、プリムス版はラグジュアリーモデルと位置づけられた。これは初代の2ドア・クーペで、リアが悲惨な目に遭った後、ローナーズの手に渡った。
ランブラー・クラシック・ステーションワゴン(1963年)
この1963年型ランブラー・クラシック・ステーションワゴンは、ヤードの片隅に放置されていたが、こうして見ると絵のように美しい環境に置かれている。その状態は嘆かわしいもので、車体は完全に変形しているように見える。この車両を破砕機にかけるべきでない説得力のある理由を見つけるのは難しい。
シボレー・ベガ・カムバック
こと座で最も明るい星にちなんで名づけられたシボレー・ベガは、1970年のデビュー当初は輝きを放っていたが、耐久性や信頼性の低さに悩まされた。こうした問題にもかかわらず1977年までに200万台以上売れており、2ドア・ステーションワゴンのカムバック(Kammback)は、ハッチバックに次いで2番目に人気の高いボディスタイルであった。
写真の車両は1974年型と思われ、この年に製造された11万5337台のカムバックのうちの1台である。
トヨタ・バン
1980年代、クライスラーのミニバンが驚異的な成功を収めた一方で、トヨタは独自のセンスを持つ対抗馬を送り出す。1983年から1989年にかけて米国で販売されたトヨタ・バンは、欧州の一部ではスペースクルーザーとして、日本ではタウンエースとして知られる。米国では競合他社の人気には及ばなかったかもしれないが、信頼性では優れていた。写真のLEグレードには、冷蔵庫と製氷機まで装備されていた。後継車はプレビア(エスティマ)。
ホンダ・シビック
深刻な錆の問題に悩まされながらも、初代ホンダ・シビックは米国で驚くほどよく売れた。オイルショックが起こる直前の1972年という絶好の時期にデビューしたことが功を奏した。驚くほど腐食のないこの個体は、おそらく1979年ごろのもので、初代の後期型である。
ポンティアック・カタリナ(1970年)
ポンティアック・カタリナは、1971年モデルで大幅なモデルチェンジが予定されており、1970年モデルの販売に悪影響を及ぼした。生産台数は19万4000台に落ち込み、この世代のカタリナとしては最低の成績となった。1970年モデルではVノーズグリルとホーンポートを特徴とするが、この車両では後者が欠落している。
シボレー・マリブ・エステート(1983年)
2024年春、シボレー最後のセダンであるマリブが年内に生産終了すると発表され、大きな話題となった。1983年から1997年までの休止期間を除けば、1964年から生産され続け、数十年間で1000万台の販売台数を記録した。これはマリブ・エステートで、1983年に製造された4万5332台のうちの1台である。
日産パルサーNX
日産パルサーNXは最近あまり見かけなくなったが、ローナーズには2台ある。T型ルーフが特徴で、この個体にはルーフパネルがそのまま残っている。特徴的なテールライトに注目してほしい。インテリアのスピーカーグリルにも同じパターンが施されている。
ビュイック・スペシャル(1963年)
この広大なヤードには何マイルもの未舗装路が縦横に走っているので、訪れる際は歩きやすいブーツを履いたほうがいい。ローナーズでは、自分でパーツを取り外すことを奨励しているが、自分のクルマをヤードに持ち込むことは禁止されている。取り外したパーツが大きすぎて運べない場合は、トラックで回収してくれる。
この1963年型ビュイック・スペシャルから、何か欲しいものはあるだろうか?
フォード(1963年)
1963年型フォードの開いたドアから植物が入り込み、室内が温室に変身している。この年に150万台生産されたフォードのうちの1台だが、ライバルのシボレーの220万台には及ばなかった。ポンティアックは59万台を生産して3位についた。
オースチン・アメリカ
オースチン1100/1300(モーリス、MG、バンデンプラ、ライリー、ウーズレーのリバッジ車)は1960年代の英国ではよく売れたかもしれないが、米国では話が違った。オースチン・アメリカという名を冠しても、この小さくてパワー不足の錆びたバケツを買わせることはできなかったのだ。
信じられないことに、取材班はローナーズで4台のオースチン・アメリカを発見した。写真のものは一番きれいで新しい。
ランブラー・アメリカン(1961年)
こちらも愛国的な響きを持つ車名だ。しかし、オースチン・アメリカとは異なり、ランブラー・アメリカンは大ヒットした。もちろん、国産車の中で最も安かったことも手伝っている。
これは1961年型で、この年に製造された37万7900台のうちの1台である。
シボレー・シェベル (1972年)
1972年型シボレー・シェベルのパーツをお探しなら、あるいはここで紹介した他車のパーツをお探しなら、ローナーズ・オート・パーツにお電話を。実際に訪れることを強くお勧めする。ミネアポリスとセントポールから西へ約100マイル、ハイウェイ12号線沿いにこの素晴らしいヤードがある。
ポンティアック・アズテック
美的センスに欠けるポンティアック・アズテックは、同じく美的センスに欠けるAMCグレムリンやペーサーのように、コレクターズ・アイテムになるのではないだろうか? いずれも急速に道路から姿を消しつつあるので、価値が上がり始める前に手に入れるには今がチャンスかもしれない。リアフェンダーのへこみはさておき、このアズテックのコンディションは驚くほど良く、特に内装はきれいだ。
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