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ヤマハ日髙祥博社長、初タイトル決めたクアルタラロに「心から祝福したい。達成できたことに感動しています」

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ヤマハ日髙祥博社長、初タイトル決めたクアルタラロに「心から祝福したい。達成できたことに感動しています」

 10月24日、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで2021年MotoGP第16戦エミリア・ロマーニャGPの決勝が行われ、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が4位入賞。2021年シーズン残り2戦を残し、最高峰クラスで初のタイトルを獲得した。この結果に対し、ヤマハ発動機株式会社の日髙祥博代表取締役社長、ヤマハ・モーター・レーシングのマネージング・ディレクターを務めるリン・ジャービスがヤマハのプレスリリースでコメントを発表している。

 2013年と2014年にFIM CEVのMoto3チャンピオンに輝いたクアルタラロは、15歳でロードレース世界選手権のデビューを果たす。2015年と2016年はMoto3クラス、2017年と2018年はMoto2クラスに参戦すると、2019年からは最高峰のMotoGPクラスに昇格。2年間はヤマハのサテライトチームであるペトロナス・ヤマハSRTで過ごし、2021年はファクトリーチームであるモンスターエナジー・ヤマハMotoGPに加入した。

ヤマハのファビオ・クアルタラロが初のMotoGPチャンピオン獲得/第16戦エミリア・ロマーニャGP

 今季は、第1戦カタールGPで5位獲得と健闘し、第2戦ドーハGPと第3戦ポルトガルGPで連勝を達成。第4戦スペインGPではアームパンプ(腕上がり)に苦しめられ手術を受けたが、1週間後の第5戦フランスGPで3位を獲得した。

 その後も好調を維持し、第6戦イタリアGPを優勝で終えるも、続く第7戦カタルーニャGPでは3位でチェッカーを受けながら、レーシングスーツのペナルティなどにより6位に後退。こうした試練を乗り越え、第8戦ドイツGPでは3位、第9戦オランダGPで今季4勝目を挙げ、ランキングトップでシーズン前半戦を終えた。

 シーズン後半戦は、第10戦スティリアGPで3位、第11戦オーストリアGPは、残り3ラップで雨が降り出し、ウエット用マシンへの交換したが7位と確実にポイントをゲット。さらに第12戦イギリスGPでは、5勝目を挙げた。

 第13戦アラゴンGPは8位となったが、第14戦サンマリノGPと第15戦アメリカズGPでは2位。そして、チャンピオンに王手をかけて迎えた第16戦エミリア・ロマーニャGPを4位で走り切り、自身初のMotoGPチャンピオンを獲得した。

 これにより、ヤマハのロードレース世界選手権(WGP)参戦60周年を迎えた2021年に最高峰クラスでの表彰台獲得数を755回とした。また、ライダーズタイトルにおいては、これまでにMotoGPでホルヘ・ロレンソが3回(2010、2012、2015)、バレンティー・ロッシが4回(2004、2005,2008、2009)。500ccではウェイン・レイニー(1990、1991、1992)、エディー・ローソン(1984、1986、1988)、ケニー・ロバーツ(1978、1979、1980)がそれぞれ3回ずつ、そしてジャコモ・アゴスティーニが1回(1975)の栄冠に輝いており、クアルタラロの活躍で通算18回目のタイトル獲得となった。

 2021年も残すは第17戦アルガルベGP、第18戦バレンシアGPの2戦。モンスターエナジー・ヤマハMotoGPとヤマハは、チームランキングとコンストラクターズランキングのを含めた三冠獲得を目指す。

 そんなクアルタラロの王座獲得に対し、ヤマハはプレスリリースを発行し、日髙祥博社長、リン・ジャービスのコメントを掲載した。

■日髙祥博代表取締役社長(ヤマハ発動機株式会社)
「はじめに、クアルタラロ選手のタイトル獲得を心から祝福したいと思います。彼がYZR-M1の性能を最大限に発揮する才能を持ち、当社が持つ大きな夢を共有していることはわかっていました。そして今、彼は努力と情熱、そしてエキサイティングでありながらクリーンな走りで夢を実現させたのです」

「この共通の目標をともに達成できたことに感動しています。グランプリ参戦は当社の伝統的な活動としてレーシングDNAを育み、このDNAは製品にも浸透しているのです。当社は今シーズン、グランプリの頂点に復帰するという明確な目標を持っていました。クアルタラロ選手とともに5回の優勝と10回の表彰台を獲得し、実に6年ぶりにその目標を達成することができました。これは素晴らしい成果です。しかもこのような激しい戦いの中でそれを達成できたことを誇りに思います」

「ヤマハを代表し、すべてのスポンサーおよびパートナーの皆様に心より感謝申し上げます。皆様のサポートがなければ何ひとつ達成することはできませんでした。新型コロナウイルス感染症の拡大に見舞われたこの難しい2年間も、常に当社を応援し続けてくれました。まさに、このタイトルは皆様のものでもあるのです」

「MotoGPやその他のモータースポーツが多くのファンにとって活力の源になっていることが、この2年間で、より一層、明らかになりました。厳しい時代においてもグランプリは多くの人々にとって明るい光になったのです。私はここで、世界中のファンの皆様の揺るぎないサポートと、今年もまたコロナによる規制を忠実に守ってきた当社スタッフに感謝の気持ちを伝えたいと思います。彼らは何週間も家族から離れ、世界チャンピオンになるという目標のため100%の努力を続けてきたのです」

「当社は創業以来、すべてのお客様に感動をもたらすため常に努力してきました。これは特別な価値のあるものに出会ったときに感じる深い満足感と大きな興奮を表す言葉です。今日のチャンピオン獲得は間違いなくそうした瞬間のひとつで、クアルタラロ選手と当社のファンが増えていくなかで多くの人に喜びをもたらす重要な出来事となりました」

■リン・ジャービス(ヤマハ・モーター・レーシング マネージング・ディレクター)
「クアルタラロがエミリア・ロマーニャGPで早くもタイトルを獲得したことを心から祝福する。私たちは彼の才能を十分に理解していたので、今年、ファクトリーチームへの加入を要請した。彼は私たちの期待に応えるだけでなく、それを超えてしまったのだ」

「クアルタラロは常にファクトリーライダーになることを夢見てきて、将来にも大きな希望を抱いていたが、チームの変更は大変なこともある。新しいチームに適応しながら、ファクトリーライダーとなったことによるメディアからのプレッシャーにも対処しなければならなかった。しかし彼は難なくチームに溶け込み、ファクトリー仕様のYZR-M1で、ドーハGPとポルトガルGPで優勝した」

「この時すでに、特別なシーズンになると確信したが、続くスペインGPでは大きな困難に見舞われた。アームパンプを解決するため、タイトル候補にとっては非常に大切な時期に手術を受けることになったのだ。このことは精神的に大きなダメージになると予想されたが、彼はこの時も動じなかった。そして次のレースで復帰し、表彰台争いを展開した」

「彼のメンタルの強さに、私たちは感動を覚えた。アームパンプに見舞われたスペインGPでの13位を除き、調子の良くないときも8位を下回ることはなかった。また、現在までポイント圏外でフィニッシュしていない」

「これらの成績が示すように、クアルタラロは何事にも全力で取り組み、タイトル獲得のプレッシャーにとらわれないよう自らを管理していた。純粋に才能と技術だけでフェアに戦い、ライバルたちに打ち勝ってきたのだ。そして何よりも、勝利と向上のために絶え間なく努力し、楽しむことを両立させてきた。これはヤマハで最も成功したライダーであるバレンティーノ・ロッシに見ることができた優れた才能と言える」

「クアルタラロ、チーム、ヤマハのシナジーにより実現したこのタイトルは特別なものだ。クアルタラロと仕事をしたモンスターエナジー・ヤマハMotoGPのスタッフ、また日本のヤマハのモータースポーツ開発部門エンジニア、ヨーロッパを拠点とするヤマハ・モーター・レーシングのスタッフにも感謝と祝福を伝えたいと思う。クアルタラロの素晴らしい成績は彼らの努力の賜物だ。チームおよびコンストラクターのタイトルはまだ決まっていないが、残り2戦でも私たちは100%の力を出し切る」

■ファビオ・クアルタラロ
「まだ信じられない気持ちだよ! うまく話せないが、ただ驚いている。もう少し時間が経ったら、もっとたくさんのことを話せるかもしれないね。今はただ、夢の中にいるようだ! 家族も一緒なので、今夜、そしてシーズン終了まで、この喜びを存分に楽しむことになるだろう」

「もちろん、バニャイアがこのような形でレースを終えることを望んだわけではない。彼が無事で本当に良かったと思っている。チャンピオンになったが、今は言葉が出ない。泣くだけの水分も一滴も残っていない。とにかく最高の気持ちだが、その感覚を表現することができない。家族の大部分、そしてサーキットで家族とともに表彰台に立つこと……今は言葉が見つからないね」

「MotoGPはとても長い歴史がある。そのなかでフランス人初のチャンピオンになれたことを非常に嬉しく思っている。ヤマハにとってもまた、とても素晴らしいことだ。2015年以降タイトルから離れていたが、今日それをまた取り戻した。最高の気分だよ!」

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みんなのコメント

1件
  • おめでとう❗️
    YAMAHAそしてYAMAHAファンにとっても待ちに待ったタイトルだと思います❗️
    これからも頑張って👍
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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