■新型「アクア」の最安グレード
トヨタは、2025年9月1日に「アクア」の一部改良を実施しました。
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アクアは、2011年に初代が登場したコンパクトカーで、小型で扱いやすいボディに加え、ハイブリッド専用車として低燃費性能を武器に登場し、瞬く間に国内で高い人気を獲得しました。
以降、都市部での日常利用から幅広い年齢層にまで支持を広げ、長らく国内販売の上位を維持しています。
現行モデルは、2021年に発売された2代目で、ボディサイズは、全長4080mm×全幅1695mm×全高1485mm、ホイールベース2600mmと、コンパクトカーとしての取り回しやすさを維持しつつ、広い室内空間を確保しています。
乗車定員は5名で、日常利用に適するように図られたパッケージングとされています。
エクステリアは、シンプルなフォルムを基調としつつ、コンパクトカーとしての実用性を重視したデザインとなっています。
さらに、フロントまわりには直線的な要素が取り入れられ、落ち着いた印象を与える構成です。
インテリアは、水平基調のパネル配置が特徴で、操作系を含めて機能的にまとめられています。
また、造形は簡潔で、必要な情報が視認しやすい位置に配置されており、使いやすさを重視した仕立てといえます。
パワートレインには、1.5リッター直列3気筒エンジン(最高出力91PS/最大トルク120N・m)とモーター(最高出力80PS/最大トルク141N・m)を組み合わせたハイブリッドシステムが採用されています。
駆動用電池にコンパクトかつ高出力な「バイポーラ型ニッケル水素バッテリー」を搭載したことで、EV走行可能な領域を拡大しました。
燃費は、WLTCモードで34.3km/Lを実現し、経済性を重視するユーザーに応える仕様となっています。
駆動方式は、2WDが基本ですが、電動4輪駆動仕様の「E-Four」も設定されています。
また、安全面では、トヨタの予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」が全車に標準搭載され、衝突回避支援や誤発進抑制といった機能を備え、日常利用での安心感を確保しています。
なお、今回の改良では、フロントデザインに「ハンマーヘッド」モチーフが取り入れられ、より力強い印象に進化しました。
くわえて、マルチインフォメーションディスプレイが拡大され、視認性と操作性を強化。
さらに、安全支援技術の一部も見直され、全体として質の底上げが図られています。
■最安グレードでも主要な安全装備は標準搭載
アクアには複数のグレードが用意されており、その中で最も価格を抑えたモデルが「X 2WD」です。
価格(消費税込み、以下同)は248万6000円からと、ハイブリッド専用車としては比較的導入しやすい水準です。
最上位の「Z E-Four」との差額はおよそ54万円で、価格差に応じて装備や駆動方式の違いがあります。
そして、「X 2WD」は、エントリーグレードながら、日常利用に必要な装備はしっかり備わっています。
エクステリアには、Bi-Beam LEDヘッドランプが装備され、LEDターンランプやデイライト機能付きのクリアランスランプも搭載。
これにより、夜間や悪天候でも高い視認性を確保しており、低価格帯ながら機能を削ぎ落としすぎていない点が特徴です。
インテリアも、シンプルながら実用性が重視され、ディスプレイによって、走行情報をわかりやすく表示し、日常の利用に十分な機能性を確保しています。
さらに、安全性能は上位グレードと差がなく、トヨタセーフティセンスが標準で搭載されています。
※ ※ ※
アクアの「X 2WD」は、燃費性能や安全性能といった基本的な価値を維持しつつ、価格を抑えて導入できる最安グレードとして位置付けられています。
上位グレードに見られる、快適装備は省かれているものの、LEDランプや7インチディスプレイなど、日常気な利用に必要な装備は揃っています。
そのため、初めてハイブリッドカーを購入するユーザーや、日常利用を重視してコストを抑えたい層にとって、現実的な選択肢となるモデルといえるでしょう。
なお、ミドルグレードの「G」は265万4300円から、最上位グレードの「Z」は282万4000円からとなっています。(Peacock Blue K.K.)
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