長時間のフライトをやり過ごす、快適な空の旅を実現するための必須アイテムと計画のコツ。
長時間のフライトは、しばしば素晴らしい冒険への第一歩となる。しかし、フライトそのものが最高の体験になることはまずない。夜間フライトでも、1日でタイムゾーンをいくつも越えるフライトでも、6時間以上を狭いシートで過ごすと、心も体も疲れてしまう。ビジネスクラスの快適なシートで移動できたとしても、時差ボケや退屈、不快感が一切なくなるわけではない。
そこで、旅慣れた人たちから、長時間フライトを少しでも快適にするコツを学んでみよう。パッキング術から機内に持ち込むべきアイテムまで、様々な対策をすることで、機内で過ごす時間が楽しくなるかもしれない。
以下に、機内を快適に過ごすためのティップスをまとめた。次の長時間フライトの際に、参考にしてほしい。
旅のプロに訊く、長時間フライトを快適に過ごすコツとお勧めアイテム
リラックスした服で機内必須のアイテム睡眠は戦略的にエンタメは事前に準備水分補給を忘れずにセルフケアタイム降りる前にリフレッシュをリラックスした服で
フルフラットに倒れるファーストクラスの座席でも、限られたリクライニングのエコノミークラスでも、まずはリラックスできる着心地のいい服を着るようにしよう。短時間であれば、ピッタリとフィットするデザインの服でも問題ないが、長時間フライトならゆったりしたラウンジウェアのほうが好ましい。
「楽だけれど、だらしなく見えない服を着るようにしています」と語るのは、フライト検索・予約サイトpoint.meのコンテンツディレクターで自身も旅好きのケイティ・ハンメルだ。「ナーダムのカシミアジョガーパンツとパーカーを、記念日に夫がプレゼントしてくれました。高級感のある柔らかさがあるゆったりとしたウェアですが、きちんとして見えます」
機内では靴を脱ぐとさらにリラックスできる。スリッパなどを持ち込み、トイレに立つときなど機内を歩く際に着用しよう。長時間フライトで起こる脚のむくみや疲れ対策に、ストレッチなどで足を動かすのも大切だ。着圧ソックスでむくみを低減するのもいいだろう。
機内必須のアイテム
ハンメルが長時間のフライトに「必須」だという2つのアイテムは、とトラベルピローとレッグスリング(フットハンモンク)だ。レッグスリングは足をかけることができるので、いろいろな体勢をサポートしてくれる(編註:吊り下げ式フットレストは機内の設備に損害を与えるなどの理由から禁止している航空会社もあるので、利用する航空会社のルールを遵守しよう)。
コンテンツクリエイターで受賞歴もあるトラベルコーチのアミナ・バカリは、エコノミークラスで4歳の娘用の簡易ベッドを作るため、空気を入れて膨らませるタイプ(インフレータブル)のフットレストを使っているという(編註:床置きタイプも、航空会社によっては使用NGのケースもある。こちらについても利用する航空会社のルールを確認しよう)。
「長距離フライトでは、誰だって少しは睡眠をとりたいと思いますよね。ならば、インフレータブルなフットレストは必須アイテム。娘が使用していないときは、シンプルに親がそのままフットレストとして使います」と話すバカリは、5人家族で年に数回旅行するという。「膨らまさず畳んでしまえば、おむつバッグに入るくらいコンパクトなのも嬉しいですね」。ブランケットやロールオンタイプのアロマオイルも、寒いときや、長時間フライトでよくある頭痛や鼻詰まりに活躍するアイテムだ。
睡眠は戦略的に
長時間のフライトをやり過ごすのに最も簡単な方法は寝てしまうことだろう。ただ、到着後のことを考えると時差ボケ対策はしておきたい。「効果的に時差ボケ対策をするには、脳の概日時計を新たなタイムゾーンになるべく早く合わせることが大切です」。そう語るのは、時差ボケアプリTimeshifterの創設者でCEOのミッキー・ベイヤー=クラウセンだ。
時差ボケ対策には目的地の時間に合わせて行動しろと昔から言うが、そう簡単にできることではない。だからこそ、Timeshifterのようなアプリが役に立つ。旅行日程やいつもの睡眠パターン(朝型・夜型)などをもとに、概日リズムを整えるために光に当たる時間、避ける時間の計画を立ててくれる。「光に当たること、または遮ることは概日時計のコントロールに最も大切なことです」と、ベイヤー=クラウセンはいつくかの研究を例に教えてくれた。脳が目的地のタイムゾーンとシンクロすれば、自然と昼は活発に動け、夜はしっかり休息できる。
機内で寝たいと思っていても、実際に眠れるかは別の話。そこで、ベイヤー=クラウセンのお勧めはアイマスクを着用し、HeadspaceやMyNoiseなどの瞑想アプリを使うこと。リラックスできる音楽や自然の音は眠りに落ちるのをサポートしてくれる。
エンタメは事前に準備
女性のトラベルコミュニティWanderfulの創設者で、ひとり旅のガイド本『Wander Woman』を著書にもつベス・サントスは、機内で過ごすためにできる準備はすべて事前にしておくべきだという。「“念のため”が本当に大切なのです」というサントス。「機内用のエンタメを準備するときは、オフラインで見られるようにしておきましょう。私はポッドキャスト、映画、本を数冊、自分のタブレットにダウンロードするようにしています」
3人の子を持つサントスには、この事前準備がとくに大切だ。3人それぞれに、おやつやお絵かき帳などを入れた旅のセットを準備しているという。ただし、小さなパーツがあるもの、散らかってしまうものはセットに入れないようにしている。
航空会社が機内用のイヤフォンを提供してくれることは多いが、ノイズキャンセリング機能がついたヘッドフォンは寝るときに耳栓代わりにもなるので重宝する。また、AirPodsなどのBluetooth対応イヤフォンを機内画面に接続できるようにする、小型トランスミッターを持ち込むのも手だ。
サントスのいちばん上の子は、パッキングしやすい折り畳みのBluetoothヘッドフォンを使用しているそうだ。しかし、小さい子やよく動く子にはヘアバンド型のイヤフォンもお勧めしている。
水分補給を忘れずに
機内は乾燥しているので、水分が不足しがちだ。テックに強いトラベル会社Foraの共同創設者ヘンリー・ヴァスケスは、「マイボトルの水筒を持参したほうがいいでしょう。どうせなら大きめのサイズのものを」とアドバイスする。「CAにお水を持ってきてもらうのに頼らないようにね。それに、水分補給は欠かさないようにしたいですから」。フライト慣れしている人のなかには、脱水状態を避けるためフライト前にはアルコールやカフェインの摂取を控える人もいる。
セルフケアタイム
水分補給は肌にも影響する。「機内の乾燥した空気は肌にとって過酷な環境です。肌の脂質を守るために保湿剤を利用しましょう」と話すのは、荷物の預かり検索・予約サイトRadical Storageの共同創設者で旅行業界のアナリストでもあるジャコモ・ピーヴァ。「フライトには保湿アイテムを持ち込み、定期的に使用しましょう。特に手ですね。むくんでガサガサした手で旅を始めるのは避けたいですから」
ピーヴァは、フライト中は自分だけのスパタイムだと思ってしまえばいいとアドバイス。お気に入りのスキンケアアイテムや厚めのフェイスマスクなどを使ってみよう。
降りる前にリフレッシュを
ロストバゲージが頻発する昨今、念のために手荷物に洗面具や服を何着か入れておくのは悪くないアイデアだ。荷物が紛失せずともこれは役に立つ。
「着陸したとき、フレッシュで身綺麗な状態だと気持ちも大きく変わります」というヴァスケス。手荷物には、歯ブラシ・歯磨き粉・保湿・香水・目薬など基本の洗面用具をいれておくのが好ましい。気持ちよく旅をスタートできるだろう。
From Condé Nast Traveler
By Jessica Poitevien
Translated and Adapted by Soko
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