■ホンダのCIマイクロモビリティが体験できる!
2024年2月1日、ホンダの研究開発子会社である本田技術研究所は、人と分かり合える独自のAIである協調人工知能 「Honda CI (Cooperative Intelligence)」を搭載したHonda CIマイクロモビリティの技術実証実験の一環として、一般向け自動走行技術実証実験を2月中旬に 茨城県常総市の「アグリサイエンスバレー常総」で開始すると発表しました。
CIマイクロモビリティを一般のユーザーに体験させ、フィードバックを得ることで、CIの進化、モビリティとしての使い勝手の向上を目指すとともに、2030年頃の実用化を見据えた社会受容性の醸成を図っていくといいます。
【画像】めちゃカッコイイ! ホンダの「CIモビリティ」を画像で見る(37枚)
CIマイクロモビリティについて、ホンダは、いつでも、どこでも、どこへでも、人とモノの移動を「交通事故ゼロ」・「ストレス フリー」で可能とし、「自由な移動の喜び」を一人ひとりが実感できる社会の実現を目指し、技術開発に取り組んでいます。
2022年11月に茨城県常総市にて技術実証実験を開始し、搭乗型マイクロモビリティ「CiKoMa (サイコマ)」および、 マイクロモビリティロボット「WaPOCHI (ワポチ)」 を使用し、地図レス協調運転技術と意図理解・コミュニケーション技術を用いた自動走行技術やユーザー追従・ 先導走行機能の検証を行っていました。
今回、アグリサイエンスバレー常総にて開始するという一般向けの技術実証実験では、来場者を対象に自動走行するCiKoMaの試乗とWaPOCHIの追従先導走行体験を提供するといいます。
CiKoMa については、2024年2月より、アグリサイエンスバレー常総内の「道の駅常総」から観光農園「グランベリー大地」まで約850メートルの区間を使い、来場者を対象とした自動走行の乗車体験機会を提供。
また、2024年春には、コミュニケーション機能を搭載したCiKoMaの乗車体験も開始します。
これは、専用携帯デバイスを通じてCiKoMaを呼び寄せ、自動走行で迎えにきた CiKoMa にジェスチャーで乗車位置を指定して乗車するというもの。
乗車後は、設定した目的地まで自動走行で移動し、さらに走行中に停止位置を指示することで、任意の場所に立ち寄ることも可能です。
WaPOCHIについては、2月にグランベリー大地の屋外敷地内にて、いちご狩りの利用者を対象に移動体験を開始。
WaPOCHI が受付からビニールハウスまで荷物を積んで来場者を先導もしくは追従し、 徒歩移動をサポートします。
いちご狩りの体験中は、WaPOCHIに荷物を預けたままにできるため、手ぶらでいちご狩りを楽しむことが可能。 また、従業員向けの実証も2024年春に開始し、追従する WaPOCHIを使用した移動販売を予定しています。
さらに、2024年夏には、CiKoMaの技術を搭載した、二人乗りの四輪電動モビリティ「Honda CI-MEV (シーアイエムイーブイ)」を常総市内での技術実証実験に投入予定です。
同車は、2023年10月に開催された「東京モビリティショー2023」で初公開され注目を集めていたモデルだけに、その登場が楽しみです。
これらのCIマイクロモビリティのうち、CiKoMaとWaPOCHIについては、実際に一般のユーザーが体験する予定の試乗・試用を「くるまのニュース」編集部の記者が体験する機会がありました。
WaPOCHIについては、2月にグランベリー大地の屋外敷地内にて、いちご狩りの利用者を対象に移動体験を開始。
WaPOCHI が受付からビニールハウスまで荷物を積んで来場者を先導もしくは追従し、 徒歩移動をサポートします。
いちご狩りの体験中は、WaPOCHIに荷物を預けたままにできるため、手ぶらでいちご狩りを楽しむことが可能。 また、従業員向けの実証も2024年春に開始し、追従する WaPOCHIを使用した移動販売を予定しています。
さらに、2024年夏には、CiKoMaの技術を搭載した、二人乗りの四輪電動モビリティ「Honda CI-MEV (シーアイエムイーブイ)」を常総市内での技術実証実験に投入予定です。
同車は、2023年10月に開催された「東京モビリティショー2023」で初公開され注目を集めていたモデルだけに、その登場が楽しみです。
これらのCIマイクロモビリティのうち、CiKoMaとWaPOCHIについては、実際に一般のユーザーが体験する予定の試乗・試用を「くるまのニュース」編集部の記者が体験する機会がありました。
■対話型の自動運転モビリティCiKoMa
CiKoMaは、1人から数人までの少人数乗車を想定した、搭乗型の電動マイクロモビリティ。
必要な時に呼んで乗車し任意の場所で降車することができ、誰でも手軽に自由にラストワンマイルを移動できるというものです。
CiKoMaを呼ぶために手渡された端末は、スマートウォッチよりも大きく、スマートフォンよりも小さな電子デバイス。スマートウォッチだと文字が小さくなってしまい不便、スマートフォンだと手に余るということで選定されたそう。将来的にはユーザーのスマートフォンなどで呼ぶことも想定しているようです。
自分の場所と迎えに来てほしい旨を音声で端末に伝えると、ゆっくりとCiKoMaが近づいてきます。その間もCiKoMaは目的地を自主的にユーザーに質問、事前に目的地の入力を済ませられるという気が利く設定になっています。
CiKoMaに乗り込むと、全席には強大なモニターが。このモニターにどこに人がいると認識しているか、どのような動きを行うかが表示されています。
この情報は、カメラにより得られた360度の周辺環境のもので、交差点やカーブなどの環境に加え、歩行者や車両の進行方向などから周辺関係者の状態を把握し、その行動や潜在リスクを予測しています。
人やクルマが横切ればしっかり停止、後ろから速度の早い移動体が接近すれば事前に予想し衝突を回避、多くの人がいれば無理な追い越しはしないなど、安全な走行がしっかりプログラミングされています。
適切な走行速度や走行可能な領域を素早く判断することで、CiKoMaは、歩行者や車両との混合空間でも自動で移動することが可能なのです。
さらに、途中で立ち寄り地ができた場合、「ここで止めて」と声をかけるときちんと停止します。立ち寄り地でさらに移動した場合も、その地点まで呼び出すことが可能。まるですごく気が利くお抱えのドライバー付き送迎車のようです。
CiKoMaについて、本田技術研究所の安井裕司氏は、以下のようにコメントしています。
「今後は実際の一般ユーザーに乗ってもらうことで、多くのデータを集積します。アグリサイエンスバレー常総には、多くの来場者が集まるので、多くの方に興味を持ってもらえるのではないかと思っています」
■WaPOCHIが愛らしすぎる…!
WaPOCHIは、ユーザーを認識し、ユーザーとともに荷物を載せながら移動するマイクロモビリティロボット。
ホンダは、WaPOCHIについて「ユーザーから手荷物を持つという負担を解放し、より快適な歩行をサポートします」と説明します。
外観はなんとも可愛らしいデザイン。頭部には無数のLEDライトが装備され、様々な表現ができるようになっています。
現状、待機時は“目”のような丸い表示が行われ、まるで生きているかのように瞬きをします。また動作に応じてウィンクをしたり、困ったような顔をするなど、表情豊かです。
取り付けられたカメラを使い、服の色や髪の毛の色、背格好などの特徴を認識してユーザーを記憶。スマホで音声を記録し、ユーザー認証をすると指示ができるようになります。
「先に行って」というと、自分の前を走行し先導しながら、歩きやすいようにしてくれます。
また「ついてきて」というと、後ろからトコトコとついてきて、同時にグランベリー大地のいちご狩りについて気さくに声をかけてきます。なんとも愛らしい行動です。
そんなWaPOCHIですが見ての通り、荷物を置く台は外から丸見えでいつでも荷物を持ち去られてしまいそうです。
この点について今後は、取り付けられた静脈認証などを使い、特定のユーザーだけが荷物を取り出せるようにするなどの改良を考えているとのこと。まだまだ実運用に向けて様々な改善が行われそうです。
※ ※ ※
これらのCIマイクロモビリティは“2030年までの実用化”に向け、このような実証実験などを行い、開発を行うようです。
CiKoMaの試乗とWaPOCHIの追従先導走行体験を行うアグリサイエンスバレー常総にもつねに、ホンダのエンジニアが待機し、管理や情報収集などを行うとのこと。今後のホンダの動向に注目です。
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