7月19日(金)、WRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・ラトビア』のデイ2が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からは4台のトヨタGRヤリス・ラリー1が出走し、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合首位に立っている。
セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合3番手、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合4番手につけ、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合7番手で大会二日目を終えた。
“大型新人”セスクが破竹の走り。首位ロバンペラも連続ステージウインで応酬/WRCラトビア
前日に首都のリガで開幕し、その後ラリークロスサーキットが舞台となったスーパーSSでスタートしたラリー・ラトビアは、19日(金)から本格的な戦いが幕を開けた。
デイ2は、4日間で最長となる7本合計120.92kmのステージが行なわれた。この7本のうち3本は、再走することなく、SS4とSS7に関しては一部区間が重なるなど少し変わった構成の一日だ。金曜日は朝から概ね好天に恵まれ、路面はドライコンディションとなった。
前夜のスーパーSSでベストタイムを記録し、2.4秒のリードで首位に立ったロバンペラは、デイ2最初のSS2でもベストタイムをマークした。
続くSS3とSS4では、地元ラトビアの新星マルティン・セスク(フォード・プーマ・ラリー1)が連続ベストタイムでオジエを抜き、総合2番手に浮上してくる。
ロバンペラとの差も3.2秒まで縮まったが、その後3ステージ連続でベストタイムを記録し反撃。総合順位でのリードを15.7秒に拡げ、首位で一日を走り終えた。
SS3で総合2番手の座をセスクに渡したオジエは、SS5でベストタイムを記録。その後も安定して上位タイムを刻み続け、前と5.9秒差の総合3番手でトップ2台を狙う。
また、前戦ラリー・ポーランドで苦戦した勝田は、前日のシェイクダウンから好調を維持し、デイ2でも高い競争力を発揮して2番手タイムを2度記録、総合4番手でデイ2を終えた。
なお、グラベル(未舗装路)ラリーでは苦しい2番目という出走順でデイ2に臨んだエバンスは、滑りやすいコンディションでも健闘。タイムロスを少なく抑え、選手権を争うティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)よりも2ポジション上の総合7番手につけた。
4台のトヨタGRヤリス・ラリー1がそれぞれ好調を見せているTGR-WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、「とても良い一日だった」と総括し、ドライバー4名の走りについて次のようにコメントしている。
「ハイスピードなラリーが我々に合っていることは分かっていたが、厳しい競争となる可能性もあると思っていた。なので、我々のパフォーマンスレベルにはいい意味で驚いているよ」
「カッレ(・ロバンペラ)はもちろん速かったが、(マルティン・)セスクのドライビングも素晴らしかったので、彼にも称賛を贈りたいと思う」
「また、セブ(セバスチャン・オジエ)も素晴らしい走りを見せてくれた。最初のステージから速さがあり、最近はハイスピードなラリーにそれほど多く出場しておらず、ラリー・ポーランドも欠場したので、活躍する姿を見ることができて良かった」
「(勝田)貴元はポーランド後、しっかりと前に進んでいることを示したし、今日は一日を通してどんどん良くなり、最終的には4番手に順位を上げた」
「エルフィン(・エバンス)については、出走順を考えると難しい戦いになる可能性が高いと考えていたが、彼はここまで良い仕事をしてくれている。もしティエリー(・ヌービル)よりも前につけることができたならばポジティブだ」
「総じて、土曜に向けて良いポジションにつけているが、これから競争は激しくなると思うし、明日の夜は誰もがいい順位を目指してプッシュしてくるはずだ」
暫定ポイントがかかるデイ3は、SS9からSS16までの全8本が予定されている。全ステージの総走行距離は104.00km、リエゾン(公道区間)も含めた総距離は525.98kmだ。
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