躍進の動力性能と操縦性、洗練性
次期BMW iX3のダッシュボードに、スタートボタンはない。キーを持って乗れば、スタンバイ状態へ自動的に切り替わる。発進するには、シフトセレクターでDを選ぶだけだ。
【画像】躍進を実感させる運転体験 新型 BMW iX3 プロトタイプ 競合クラスのBEV 現行X3も 全139枚
試乗車は、短くない開発テストを経てきたプロトタイプで、過酷さを示す小傷があちこちに残っていた。それでも従来のiX3から、動力性能と操縦性、洗練性が大幅に引き上げられていることは間違いないだろう。
ドライブモードは、パーソナル、スポーツ、エフィシェント、サイレントの4種類から選べる。パーソナルは、ドライバーが任意に設定を登録できるモード。パワートレインとステアリング、回生ブレーキの効きなどを、お好みで指定できる。
これらも含めて、iX3の電子制御システムを統合するのが、ハートオブジョイと呼ばれるコントロールユニット。現行のBMWと比較し、処理速度は10倍速いという。
最大98%の減速をエネルギーとして回収
新しいノイエクラッセ・プラットフォームでの強みとなるのが、回生ブレーキの効率。最大98%の減速を、電気エネルギーとして回収可能だという。物理的なブレーキが機能するのは、急ブレーキ時だけらしい。
ステアリングホイールの裏にパドルはなく、効きの強さはシフトセレクターで切り替える。Dでは、惰性素行もある程度可能。Bでは明確に減速が強くなり、ワンペダルドライブにも対応する。アクセルペダルの反応は極めて漸進的で、扱いやすい。
サスペンションは、前がダブルウイッシュボーン式で、後ろがマルチリンク式。これは、現行のX3譲りとなる。スプリングはエアバッグではなくスチールコイルだが、油圧バンプストッパーが採用され、しなやかな乗り心地を叶えている。
洗練度は印象的なもの。しなやかで落ち着きがあり、運転する自信を醸し出してくれる。タイヤは、21インチと大径な255/40のグッドイヤーを履いていたが、明らかに快適性は従来を上回っていた。
強みの姿勢制御 運転支援技術も大幅に進化
ステアリングは軽く正確。切り込んでいくと、可変レシオシステムが重みを与え、このクラスでは出色の一体感を味わえるように思えた。
フロントのグリップ力は素晴らしく、直進安定性も見事。車重は2300kg近くになると予想されるが、前後の重量配分は49:51と理想的で、重苦しさも感じにくい。
姿勢制御も、数多くある強みの1つだろう。ボディロールをある程度伴いつつ安定し、ドライバーはiX3の状態をしっかり把握できる。スタビリティ・コントロールをオフにし、スキッドパッドへ侵入してみたが、軽くブレーキを踏むだけでライン調整可能だった。
レベル2以上に対応する、運転支援技術も大幅に進化するようだ。介入はスムーズで、ドライバーの運転を邪魔しない印象。車線変更機能やアダプティブ・クルーズコントロールの滑らかさには、本当に驚かされた。
BMWのクルマとして哲学的にも飛躍
電気自動車としての技術だけでなく、BMWのクルマとしての哲学的な飛躍も意味する、新しいiX3。パフォーマンスにハンドリング、パッケージング、インターフェイスに至るまで、同社のバッテリーEVの理想像が体現されたように感じる。
量産仕様のお披露目は、2025年9月のドイツ・ミュンヘン・モーターショー。今回はプロトタイプを味見しただけだが、軽快な操縦性や優れたエネルギー効率、一新されたダッシュボード回りなど、成功を予見するのに充分な体験だったといえる。
◯:電動パワートレインの飛躍的な進歩 第一印象の限り、素晴らしい運転体験
△:ほぼハードスイッチが存在しなインテリア まだ多くが未知数
BMW iX3(次期型プロトタイプ)のスペック
英国価格:約6万ポンド(約1170万円/予想)
全長:−mm
全幅:−mm
全高:−mm
最高速度:199km/h(予想)
0-100km/h加速:5.0秒以下
航続距離:799km
電費:−km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:2300kg(予想)
パワートレイン:非同期モーター(前)+他励同期モーター(後)
駆動用バッテリー:−kWh
急速充電能力:400kW(DC)
最高出力:407ps(システム総合)
最大トルク:61.1kg-m(システム総合)
ギアボックス:1速リダクション(四輪駆動)
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