現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > “バイクの免許”で運転できる「“軽”自動車」!? 400kgの“超軽量ボディ”&MT採用! RRで全長2.7mで“2人乗り”!? 前輪ブレーキもなかった「フライングフェザー」とは

ここから本文です

“バイクの免許”で運転できる「“軽”自動車」!? 400kgの“超軽量ボディ”&MT採用! RRで全長2.7mで“2人乗り”!? 前輪ブレーキもなかった「フライングフェザー」とは

掲載 24
“バイクの免許”で運転できる「“軽”自動車」!? 400kgの“超軽量ボディ”&MT採用! RRで全長2.7mで“2人乗り”!? 前輪ブレーキもなかった「フライングフェザー」とは

■前輪ブレーキは省略!徹底した合理主義で開発された“軽自動車”

 世界中を見ても「軽自動車」規格があるのは日本のみ。今や新車販売の約4割が軽自動車という特殊な市場となりました。

【画像】超カッコイイ! 38万円で“運転免許不要”な「“軽”自動車」を画像で見る(55枚)

 そんな軽自動車の歴史を振り返ると、非常に興味深いクルマがあります。

 日本の自動車史で初めて軽自動車が登場したのは1949年(昭和24年)です。当時は戦後の復興まっただ中、日本のモータリゼーションは欧米に比べると大きく遅れを取っていました。

 ただ、終戦(1945年)直後の自動車製造は、GHQ(連合国軍総司令部)による許可が必要で、その生産数は非常に少なかった一方で、米軍の軍用車が2万4000台払い下げられていました。

 GHQによる自動車生産制限の解除は、軽自動車規格が初めて登場した年と同じ1949年でした。

 1950年代前半までは、名も知られていないような多数・多業種の企業が軽自動車を開発・生産していくのですが、町工場で手作りしたようなクルマが多く、性能に問題を抱えていた軽自動車が多かったものでした。

 そんな中、東京・大森の「住之江製作所」が開発、1954年(昭和32年)に発表、翌年に製造された「フライングフェザー(飛ぶ羽根)」は、物資が乏しい中、確かな技術で開発されました。

 フライングフェザーは、車名が示すとおりの超軽量車で、「最も経済的なクルマを」という思想で徹底した合理主義で設計されました。現代でいう”究極のミニマリズム”で、前輪ブレーキは省略され後輪のみとなる仕様など、メカニズムは必要最小限とされていました。

 いっぽう乗り心地を重視され、当時の高級車でも採用されなかった四輪独立懸架が採用されていました。

 ボディサイズは、当時の軽自動車規格に収まる全長2767mm×全幅1296mm×全高1300mm、2人乗りの2ドアのオープンカーとなりますが、おそらくルーフに鉄板を使うより、コストを抑えるために幌にしたという、結果としてオープンカーとなったものと思われます。

 徹底的な合理主義で開発され、デザインしたというより、必要最小限の灯火類、ボディパネルで構成された外見となり、インテリアも鉄板を折り曲げただけの真っ平らなインパネに、最小限の計器類を備えただけのものでした。

 リアエンドは、リアライトを取り外したような空洞があり、灯火類はナンバープレートの上に小さく1灯だけ装備していました。

 ステアリングホイールは、鉄パイプを円形にし内側に直線のパイプを溶接してくみ上げただけの潔いまでのシンプルさで、現代の価値観で見れば機能美すら感じるものとなっています。

 シートは折り曲げた鉄パイプと、むき出しのスプリングを座面と背面に、その上に座布団と書いたほうがより正しいかもしれないクッションが置かれたものでした。

 パワートレインは、当時の軽自動車規格の排気量350ccの4サイクル・V型2気筒エンジン、最高出力12.5馬力・最大トルク約2.2kgf-mを発生、エンジンは車両後方に置く後輪駆動となっていました。また、車両重量は425kgという超軽量でした。

 タイヤは、19インチのバイク用のワイヤースポークリムが使用され、ここにも徹底的な合理主義が現れています。

 非常に画期的なフライングフェザーでしたが、あまりにもシンプルすぎるデザインと装備が市場に受け入れられず、わずか1年で販売終了、その生産台数は200台(48台という説もあり)という幻の軽自動車となってしまいました。

 フライングフェザーのデビューと同じ年には、スズキが初の軽自動車「スズライト」を発売、このクルマは商業的に成功を収めて自動車史上では初の量産軽自動車となりました。

 その当時の軽自動車は、二輪自動車免許を持っていれば軽自動車に限って四輪車が運転できた時代でした。

 現在とは大きく異なる自動車市場と制度だった1950年代には、いま見ると斬新なモデルがあったのでした。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【欧州】ヤマハの「斬新“4人乗り”ATVスポーツモデル」が凄い! 全長4m級ボディ×「1リッターエンジン」採用! 本格「4WD」搭載で超楽しそう! ほぼ“乗用車”な「四輪マシン」とは
【欧州】ヤマハの「斬新“4人乗り”ATVスポーツモデル」が凄い! 全長4m級ボディ×「1リッターエンジン」採用! 本格「4WD」搭載で超楽しそう! ほぼ“乗用車”な「四輪マシン」とは
くるまのニュース
ダイハツの「“元祖”軽SUV」がスゴすぎた! タフデザイン×「四駆ターボ」の“遊べる軽”!? 「オープン」にもできちゃう「ミラRV-4」とは
ダイハツの「“元祖”軽SUV」がスゴすぎた! タフデザイン×「四駆ターボ」の“遊べる軽”!? 「オープン」にもできちゃう「ミラRV-4」とは
くるまのニュース
「販売台数はイマイチだった…」ホンダ初の4輪車は、とんでもない高性能エンジンを搭載したぶっ飛びトラックだった!【ホンダ・T360】
「販売台数はイマイチだった…」ホンダ初の4輪車は、とんでもない高性能エンジンを搭載したぶっ飛びトラックだった!【ホンダ・T360】
月刊自家用車WEB
マツダ「“新”2ドアスポーツカー」まもなく登場! “200万円台”で買える「ちょうどイイ価格」&“匠”の手仕上げ「高性能モデル」も設定!? 2リッター“最高モデル”登場予定の「ロードスター」どんなクルマ?
マツダ「“新”2ドアスポーツカー」まもなく登場! “200万円台”で買える「ちょうどイイ価格」&“匠”の手仕上げ「高性能モデル」も設定!? 2リッター“最高モデル”登場予定の「ロードスター」どんなクルマ?
くるまのニュース
【米国】ライバルは「アルファード」!? トヨタ「エスティマ“後継車”」全長約5.2mの流麗ボディ×低燃費パワトレ搭載の「8人乗りミニバン」がスゴい!「シエナ」どんなモデル?
【米国】ライバルは「アルファード」!? トヨタ「エスティマ“後継車”」全長約5.2mの流麗ボディ×低燃費パワトレ搭載の「8人乗りミニバン」がスゴい!「シエナ」どんなモデル?
くるまのニュース
全長3.2m! スズキの斬新「めちゃ小さいスポーツカー」のスゴさとは!? 伝説の「フロンテ」蘇る“レトロデザイン”に美麗ボディのハイパワー“2人乗り”「LC」コンセプトカーの魅力とは
全長3.2m! スズキの斬新「めちゃ小さいスポーツカー」のスゴさとは!? 伝説の「フロンテ」蘇る“レトロデザイン”に美麗ボディのハイパワー“2人乗り”「LC」コンセプトカーの魅力とは
くるまのニュース
新車64万円! 斬新「めちゃ小さいクルマ」に反響殺到!「これぞ令和の国民車!」「高齢者に最適だね」「若くて賢いユーザーにも良いよ」の声も! サイコーに“ちょうどいい”4輪車「アントレックスEV-eCo」がスゴイ!
新車64万円! 斬新「めちゃ小さいクルマ」に反響殺到!「これぞ令和の国民車!」「高齢者に最適だね」「若くて賢いユーザーにも良いよ」の声も! サイコーに“ちょうどいい”4輪車「アントレックスEV-eCo」がスゴイ!
くるまのニュース
トヨタ「新型ハイエース」なの!? 全長“5.2m”超&斬新「4灯テール」採用の可能性あり! 「特許庁公表」で現実的になった「グローバルハイエース」ってどんなクルマ?
トヨタ「新型ハイエース」なの!? 全長“5.2m”超&斬新「4灯テール」採用の可能性あり! 「特許庁公表」で現実的になった「グローバルハイエース」ってどんなクルマ?
くるまのニュース
660ccで「800万円」オーバー! 斬新「2人乗りスポーツカー」に反響殺到! 「かなり速い」「デザインがいい」 スズキエンジンד軽量ボディ”のケータハム「スーパーセブン600」が話題に
660ccで「800万円」オーバー! 斬新「2人乗りスポーツカー」に反響殺到! 「かなり速い」「デザインがいい」 スズキエンジンד軽量ボディ”のケータハム「スーパーセブン600」が話題に
くるまのニュース
【スイス】スバルの斬新「“4人乗り”クーペ」がスゴかった! 400馬力の「水平対向6気筒ツインターボ」搭載! 観音開きドア×ユニーク顔の「B11S」コンセプトカーとは?
【スイス】スバルの斬新「“4人乗り”クーペ」がスゴかった! 400馬力の「水平対向6気筒ツインターボ」搭載! 観音開きドア×ユニーク顔の「B11S」コンセプトカーとは?
くるまのニュース
全長3.7m! スズキ“斬新”「小型トラック」が超スゴい! 精悍“カクカクデザイン”×画期的な荷台を採用! 1.4Lエンジン&高性能4WDで悪路OKな「X-HEAD」コンセプトの凄さとは
全長3.7m! スズキ“斬新”「小型トラック」が超スゴい! 精悍“カクカクデザイン”×画期的な荷台を採用! 1.4Lエンジン&高性能4WDで悪路OKな「X-HEAD」コンセプトの凄さとは
くるまのニュース
全長5m! 日産の最高級「“2ドア”爆速クーペ」に大反響!「これは素晴らしい!」「日産の反撃がはじまる」とファン歓喜! 4.5リッター“V8エンジン”搭載した超豪華「トライエックスコンセプト」とは!
全長5m! 日産の最高級「“2ドア”爆速クーペ」に大反響!「これは素晴らしい!」「日産の反撃がはじまる」とファン歓喜! 4.5リッター“V8エンジン”搭載した超豪華「トライエックスコンセプト」とは!
くるまのニュース
【インドネシア】160万円以下! ダイハツの斬新「“9人乗り”ミニバン」がスゴい! 全長4m級の「超コンパクトサイズ」×「対面シート」? 「グランマックス ミニバス」どんなクルマ!?
【インドネシア】160万円以下! ダイハツの斬新「“9人乗り”ミニバン」がスゴい! 全長4m級の「超コンパクトサイズ」×「対面シート」? 「グランマックス ミニバス」どんなクルマ!?
くるまのニュース
660ccのダイハツ「小さな高級車」に反響多数!?「いいクルマ」「売れそう」の声も! 超快適「セルシオ“風”豪華シート」に快速ターボ搭載!? 長さ2m級の「めちゃ広い室内空間」実現した「ソニカ」のスゴさとは
660ccのダイハツ「小さな高級車」に反響多数!?「いいクルマ」「売れそう」の声も! 超快適「セルシオ“風”豪華シート」に快速ターボ搭載!? 長さ2m級の「めちゃ広い室内空間」実現した「ソニカ」のスゴさとは
くるまのニュース
6速MT搭載! ホンダが「名車“Z”を復活!?」に反響殺到!「ちゃんと初代Zっぽい!」「ガンダムに出てきそう」「マジで買います」の声も! 超レトロな「旧車デザイン」ד丸目ライト”の「Re:Z」コンセプトに大注目!
6速MT搭載! ホンダが「名車“Z”を復活!?」に反響殺到!「ちゃんと初代Zっぽい!」「ガンダムに出てきそう」「マジで買います」の声も! 超レトロな「旧車デザイン」ד丸目ライト”の「Re:Z」コンセプトに大注目!
くるまのニュース
トヨタ「リッター47km」走る“エンジン車”に反響殺到!「プリウス」超える“超低燃費”実現した「3ドアハッチ」に「マジで買います!」の声も!「究極のエコカー」目指した“ES3”コンセプトに注目!
トヨタ「リッター47km」走る“エンジン車”に反響殺到!「プリウス」超える“超低燃費”実現した「3ドアハッチ」に「マジで買います!」の声も!「究極のエコカー」目指した“ES3”コンセプトに注目!
くるまのニュース
トヨタ斬新「小さな爆速カー」に注目!全長3.1mの「ほぼ“軽サイズ”」ボディに「6速MT×スーパーチャージャー」搭載! “赤い専用内装”も目を惹く「iQ GRMN スーパーチャージャー」とは?
トヨタ斬新「小さな爆速カー」に注目!全長3.1mの「ほぼ“軽サイズ”」ボディに「6速MT×スーパーチャージャー」搭載! “赤い専用内装”も目を惹く「iQ GRMN スーパーチャージャー」とは?
くるまのニュース
スバル新「“2ドア”スポーツカー」登場! 6MTのみ&ガチガチボディ採用の「超スポーティ仕様」もスゴイ! 約370万円の「BRZ Cup Car Basic」とは
スバル新「“2ドア”スポーツカー」登場! 6MTのみ&ガチガチボディ採用の「超スポーティ仕様」もスゴイ! 約370万円の「BRZ Cup Car Basic」とは
くるまのニュース

みんなのコメント

24件
  • ハトムギ
    タイトルを「バイクの免許で運転できた」にしないと、よからぬ勘違いを生むと思うのだが。
  • gan********
    二輪オートバイを運転出来れば軽自動車免許がもらえたら時代です。オートバイはハーレー、陸王、メグロの時代で軽自動車は、オート三輪です。
    オート三輪は初めてはオートバイのハンドルと同じバーハンドルです。
    メーカーも今は存在しない小さなメーカーがいっぱいあったみたいです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村