2021年2月にオンラインでワールドプレミアされたばかりのアウディeトロンシリーズのフラッグシップ「eトロンGT」が早くも日本で実車公開された。その衝撃のパフォーマンスとアウディの戦略を報告する。(Motor Magazine2021年6月号より)
BEVならではのエクステリアデザインを採用
2021年4月6日、eトロンシリーズ屈指のハイパフォーマンスを誇るeトロン GTが、予想より早く日本での初お目見えを果たした。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
BEVの高性能車というジャンルに違和感を覚えそうな皆さんのために付け加えておくと、eトロンの名が初めて世に出たのは、2009年に発表されたコンセプトモデルのR8 eトロン。その名のとおりR8のスタイリングを借りたスーパースポーツEVだった。さらにアウディはR18 eトロン クワトロでルマン時間に3連覇するなど、eトロンは当初よりスポーティなキャラクターを備えていた。
公開されたeトロンGTはハイパフォーマンスモデルらしくワイド&ローなフォルムが印象的。まだ国内の認証を取得していないのでボディサイズは暫定値ながら、1413mmという全高はA7スポーツバックを2mm下回っている。また、ボンネット上面は中央部分がバルジ状に盛り上がっているのではなく、反対に「えぐられている」という珍しい造形で、これもまたeトロンGTのワイド&ローな印象を強調している。
一方で、アウディのアイデンティティであるシングルフレームグリルはグリル部分がボディと同色で、その周囲をブラックでペイントするという通常と反対の色遣いを採用してBEVらしさを表現。ちなみにアウディのデザイナーたちはこれを「インバーテッドグリル」と呼んでいる。
タイカンとの棲み分けも明確その本質はグランツーリスモ
eトロンGTはメカニズム的にポルシェタイカンと多くの部分を共通としているが、最高出力は標準モデルのeトロンGTクワトロが476ps、高性能版のRSeトロンGTが598psで、タイカンよりも控えめだ。これはタイカンのスポーツカー的位置付けに対してeトロンGTはグランツーリスモ、というキャラクターの違いを反映したもので、同じ理由から航続距離は500km以上とタイカンのどのモデルよりも長い。同様に、eトロンGTの乗り心地はタイカンよりも快適に設定されているらしい。
800Vの電気システムを用いていることや充電出力が最大150kWまで対応しているなどの点はタイカンと同様。チャデモ方式の150kW急速充電施設は、一部のアウディディーラーに加えてポルシェディーラーにも設置される。
eトロンGTはすでにカーボンニュートラルを達成しているドイツのベーリンガーホフ工場で生産されるほか、サステイナブルなレザーフリーのインテリアを設定するなど、環境意識の高いアウディらしい配慮が随所にうかがえる。
価格はeトロンGTクワトロが1399万円~で、RS eトロンGTが1799万円~。日本国内の正式発売は2021年秋から。(文:大谷達也/写真:アウディAG)
アウディeトロンGTクワトロ(欧州仕様)主要諸元
●全長×全幅×全高:4989×1964×1413mm
●ホイールベース:2900mm
●車両重量:2276kg
●モーター:永久磁石同期モーター
●最高出力:350kW(476ps)/*390kW(530ps)
●最大トルク:630Nm/*640Nm
●バッテリー総電力量:93.4kWh
●WLTCモード航続距離:488-452km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:前225/55R19、後275/45R19
●車両価格(税込):1399万円~
*ブーストモード
アウディRS eトロンGT(欧州仕様)主要諸元
●全長×全幅×全高:4989×1964×1396mm
●ホイールベース:2900mm
●車両重量:2347kg
●モーター:永久磁石同期モーター
●最高出力:440kW(598ps)/*475kW(646ps)
●最大トルク:830Nm/*830Nm
●バッテリー総電力量:93.4kWh
●WLTCモード航続距離:472-433km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:前245/45R20、後285/40R20
●車両価格(税込):1799万円~
*ブーストモード
[ アルバム : アウディeトロンGT はオリジナルサイトでご覧ください ]
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