現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ACサンクチュアリー Z1(カワサキ Z1)ノスタルジックさを残しつつ現代的要素を採り入れる【Heritage&Legends】

ここから本文です

ACサンクチュアリー Z1(カワサキ Z1)ノスタルジックさを残しつつ現代的要素を採り入れる【Heritage&Legends】

掲載
ACサンクチュアリー Z1(カワサキ Z1)ノスタルジックさを残しつつ現代的要素を採り入れる【Heritage&Legends】

相反する各部の要素をクリアした18インチカスタム
ACサンクチュアリーが手がけたZ1。いつもの同店コンプリートカスタム、RCMとは少し趣が異なるようだ。18インチの前後ホイールや細身のフロントフォーク、ショート管が醸し出すシンプル感というかノスタルジック感がそう思わせるのか。

「そうですね。今回は’70~’80年代の印象を強めに持たせて製作しています。もちろんRCMの1台として製作していて、シリアルナンバーは581。RCMでは動力性能のアップや機能向上というコンセプトがあって、そこはきちんとクリアしています。その上で、パーツのセレクトや仕上げをこのようにしていますが、じつは難しいんですよ」

原付二種125ccバイクの人気ランキングTOP10【JAPAN BIKE OF THE YEAR 2022】

ACサンクチュアリー・中村さんはこの18インチRCM・Zの背景をこう言う。ではその難しさとは、どんなものなのだろう。

「一例を挙げると、マフラー。その前に車体もですね。説明しておくと、18インチホイール仕様でも各部は補強して、タンデムステップブラケットはカットします。150幅以上のリヤタイヤを履くのに合わせてスカルプチャー・スイングアームを入れるのに相性がいいんです。ここは17インチでも同じ。ただ、ショート管をそのまま付けようとするとスイングアームに干渉する。

それでマフラーはテールパイプ部をいったんカットして、少し回転させて角度を変えてスイングアームに干渉しないように、でもここと間が空いてスカスカ感が出ないような角度で接続し直します。これに合うようなマフラーステーも作りました。ステップもノーマルバーを使いつつ油圧マスターを使えるようにロッドやマスターステーをワンオフするなど、こうした作り物が多いんです。

ほかにもリヤショックは寝かせ過ぎず、テールは上げ過ぎずなど、18インチらしい車体姿勢もきちんと合わせています。エンジンもライフパッケージ仕様で電装も一新するなど、RCMとして必要な要素もきちんと押さえてあるんです」

17インチで構築されたノウハウを改めて18インチにも適用する。今ではRCM、すなわち安心のパッケージとしてこの車両のような18インチ仕様を頼むお客さんも増えているとのこと。こうしたバリエーションも、コンプリートZの魅力のひとつに加えたい。

▶▶▶ヘリテイジ&レジェンズが取材した最新のカスタム・バイクはこちら!

Detailed Description 詳細説明
メーターはZの純正をリフレッシュした上でマウント、ステアリングステムはKYBフォークに合わせたスカルプチャーφ38ステムキットTYPE-1(フォークオフセット[60→]45mm/スパンはノーマルに同じ185mm)。適度な位置設定のハンドルバーはデイトナ・RCMコンセプトハンドルバーだ。

クラッチ駆動はワイヤ式から油圧化され、クラッチマスターシリンダーにブレンボRCSを使う。フロントブレーキマスターにも当然、ブレンボRCSを装着する。

ホワイト×ブラックによる火の玉パターンの外装ペイントはエンゼルが施した。シートはデイトナ・RCMコンセプトシートのZ用だ。

エンジンはRCMメニューの中でもロングライフ方向に振った“ライフパッケージ”が選択されていて、ヴォスナーφ67mm鍛造ピストン/PAMS ESTライナーによって排気量は[STD:903→]930ccに。圧縮比は8.5から10.8:1として、今走るための好適なレスポンスも持たせる。ヘッドは純正新品で対策部品も組み、オイルポンプはSMBトロコイド式。クラッチもZ1000Pコンバートなどひと通りのメニューが入る。

キャブレターも現代らしいレスポンスとパワー感を得るべくミクニTMRφ36mmを使う。電装も一新されていて、点火ユニットはウオタニSP2だ。

フレームは18インチに合わせてサンクチュアリーオリジナルフレーム補強ST-IIとセミワイドレイダウン加工が施され、ブラスト処理後にパウダーコート仕上げされる。スイングアームとの干渉を防ぐために純正タンデムステップブラケットはカットした上で新たにブラケットを製作している。マフラーも写真右に見えるテールパイプ部をいったんカットして、少し回転させて角度を変えて装着された。

フロントフォークはφ[36→]38mmのKYBでフロントブレーキはブレンボ・アキシャルP4 30/34キャリパー+サンスター・トラッドφ320mmホールタイプディスク。キャリパーやディスクインナーはブラックを選択し、白火の玉の外装やシルバー/ブラックのパーツと合わせている。

リヤキャリパーはブレンボP2 34でリヤディスクはサンスター・トラッドφ250mm。マフラーはスチールショートタイプの加工品を組む。

スイングアームはスカルプチャー18インチ専用セミワイドスイングアーム。これにオーリンズS36DR1Lショックを組み合わせる。ホイールはPMCソードで2.75-18/4.00-18サイズ。チェーンラインは6mmオフセットし、ドライブチェーンはエヌマ製ナロータイプのEK530RCMをチョイス。

取材協力:ACサンクチュアリー(SANCTUARY本店)
レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部
▶▶▶ヘリテイジ&レジェンズが取材した最新のカスタム・バイクはこちら!

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

サンパウロGP3位の勢いそのままに……ガスリーがラスベガス予選3番手「最後のアタックはアドレナリンが溢れたよ!」
サンパウロGP3位の勢いそのままに……ガスリーがラスベガス予選3番手「最後のアタックはアドレナリンが溢れたよ!」
motorsport.com 日本版
【旧車高騰の背景を見たり?】足を運んだファンは過去最大の1万2500人! 全米最大のJDMイベント
【旧車高騰の背景を見たり?】足を運んだファンは過去最大の1万2500人! 全米最大のJDMイベント
AUTOCAR JAPAN
アルピーヌ、東京オートサロン2025に『A110 Rチュリニ』など出展へ。山野哲也のトークショーも実施
アルピーヌ、東京オートサロン2025に『A110 Rチュリニ』など出展へ。山野哲也のトークショーも実施
AUTOSPORT web
12月1日は岡山国際でドラテク磨き! 初心者向け「カルガモクラス」もある「TOYO TIRES PROXES DRIVING PLEASURE」は要チェックです
12月1日は岡山国際でドラテク磨き! 初心者向け「カルガモクラス」もある「TOYO TIRES PROXES DRIVING PLEASURE」は要チェックです
Auto Messe Web
F1第22戦水曜会見:レースディレクター交代は「知らなかった」と驚くラッセル。一方で対話を続ける意思も明かす
F1第22戦水曜会見:レースディレクター交代は「知らなかった」と驚くラッセル。一方で対話を続ける意思も明かす
AUTOSPORT web
大人気の輸入車コンパクトSUVが進化! VW改良新型「Tクロス」はどう変わった? 乗って思った「これでいいんだよ」感とは
大人気の輸入車コンパクトSUVが進化! VW改良新型「Tクロス」はどう変わった? 乗って思った「これでいいんだよ」感とは
VAGUE
いすゞ新型「FRマシン」発表! 斬新「スポーティ顔」採用&四駆設定あり! “新開発エンジン”と8速AT搭載の「D-MAX」「MU-X」タイで発売!
いすゞ新型「FRマシン」発表! 斬新「スポーティ顔」採用&四駆設定あり! “新開発エンジン”と8速AT搭載の「D-MAX」「MU-X」タイで発売!
くるまのニュース
トラックの頭と積荷が載ったトレーラーの知られざる接続部! 最後のロックはあえて「手動」にしていた
トラックの頭と積荷が載ったトレーラーの知られざる接続部! 最後のロックはあえて「手動」にしていた
WEB CARTOP
いよいよラリージャパン最終日。勝田貴元の“全開プッシュ”は見られるか?「難しい1年を支えてくれたチームのために仕事をしたい」
いよいよラリージャパン最終日。勝田貴元の“全開プッシュ”は見られるか?「難しい1年を支えてくれたチームのために仕事をしたい」
motorsport.com 日本版
伝説のジャガーXJSが現代に蘇る、660馬力V12スーパーチャージャー搭載『スーパーキャット』誕生
伝説のジャガーXJSが現代に蘇る、660馬力V12スーパーチャージャー搭載『スーパーキャット』誕生
レスポンス
ヒョンデのタナクが総合首位をキープ。トヨタのエバンスとオジェが続く……勝田貴元5番手|WRCラリージャパンDAY3午後
ヒョンデのタナクが総合首位をキープ。トヨタのエバンスとオジェが続く……勝田貴元5番手|WRCラリージャパンDAY3午後
motorsport.com 日本版
岩佐歩夢の気になる去就。「F1に向いているハイブリッド思考」担当の小池エンジニアが話すローソンとの比較
岩佐歩夢の気になる去就。「F1に向いているハイブリッド思考」担当の小池エンジニアが話すローソンとの比較
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGP FP2:好調メルセデスのハミルトンが最速。角田は初日10番手、アルピーヌやハースもトップ10入り
F1ラスベガスGP FP2:好調メルセデスのハミルトンが最速。角田は初日10番手、アルピーヌやハースもトップ10入り
AUTOSPORT web
レクサス「FRスポーツカー」がスゴイ! 5リッター「V8」&4.7m級の“美しすぎる”「流麗ボディ」採用! 豪華内装もイイ「LC」とは
レクサス「FRスポーツカー」がスゴイ! 5リッター「V8」&4.7m級の“美しすぎる”「流麗ボディ」採用! 豪華内装もイイ「LC」とは
くるまのニュース
フェルスタッペン、特化仕様のリヤウイングがなく「2戦を棒に振っている」予算の影響で2022年から”割り切り”
フェルスタッペン、特化仕様のリヤウイングがなく「2戦を棒に振っている」予算の影響で2022年から”割り切り”
motorsport.com 日本版
高性能Aクラスの集大成、メルセデスAMG『A45 S ファイナルエディション』が限定発売
高性能Aクラスの集大成、メルセデスAMG『A45 S ファイナルエディション』が限定発売
レスポンス
「いきなりステージから現れたんだ」エバンス、WRCラリージャパン“一般車両乱入事件”を語る。当該SSは安全確保のため中止に
「いきなりステージから現れたんだ」エバンス、WRCラリージャパン“一般車両乱入事件”を語る。当該SSは安全確保のため中止に
motorsport.com 日本版
ラスベガス予選で50G超大クラッシュのコラピント、決勝前に再度メディカルチェックへ。「彼の体調が何より重要」とウイリアムズ
ラスベガス予選で50G超大クラッシュのコラピント、決勝前に再度メディカルチェックへ。「彼の体調が何より重要」とウイリアムズ
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村