カタルニア・サーキットで行なわれているF1プレシーズンテストの後半2日目でトップタイムを記録したのは、フェラーリのセバスチャン・ベッテルだった。ただ、1分16秒841というベストタイムは、テスト前半最終日にメルセデスのバルテリ・ボッタスが記録したものより1秒も遅かった。
昨年のフェラーリのマシン『SF90』は直線スピードに秀でたマシンだったが、今季の『SF1000』はコーナリングスピードの向上に焦点を当てて開発を行なった。しかしその結果、今度は武器であった直線スピードが損なわれてしまったようだ。フェラーリ側も、“現時点では”メルセデスやレッドブルほどの速さがないことを認めている。
■フェラーリ遂に最速&メルセデスに問題発生。ガスリー2番手の期待感|F1テスト後半2日目
ベッテルはmotorsport.comに対し、SF1000はダウンフォース量が増えた分、ドラッグ(空気抵抗)も増えてしまったと語った。
「マシンは良くなったと感じる。特にセクター3は良い」
「でもそれがトレードオフの関係であることは理解している。少しドラッグが増えた分、ストレートが前よりも遅くなってしまったんだ。僕たちにはまだやるべきことがある」
「僕たちはその現状を理解しているけど、(今季の)目標はマシンのダウンフォースを増やすことだったんだ。セクター3でのフィーリングは良くなったけど、その後(メインストレート)からターン1にかけては、昨年ほど良くはない」
「間違いなくコーナーでフィーリングの違いを感じるし、改善したと思う。でもまだ他のチームの方が少し速いみたいだから、やるべきことはたくさんある」
ベッテル曰く、ダウンフォース重視のマシンにシフトするというフェラーリの決定は、レースでのパフォーマンスに重点を置いたことによるものだという。昨年9回ものポールポジションを獲得したフェラーリだが、レースでは逆転を許すことが多く、シーズン3勝に終わった。
「僕たちはオフシーズンの間懸命に働き、前進したと思う。確かに今はドラッグが増えてしまっているけど、それは重々承知している」とベッテルは語った。
「ドラッグを低減し、空力的な効率の良いマシンにするように、懸命に取り組んでいる。ただ、今のセットアップはレースでアドバンテージをもたらすと思う。どうなるか見てみよう」
「ただ僕たちは現時点で最速ではないみたいだから、ここからのマシンの開発が重要になってくるだろう」
今回ベッテルがトップタイムを記録したとはいえ、ここまでライバルを驚かせるほどのパフォーマンスをフェラーリは見せていない。メルセデスは先日、フェラーリが意図的にパワーユニットの出力を落とし、爪を隠しているのではないかとも示唆した。
ベッテルは各チームのテストプログラムが様々であることから、上位チームの勢力図を比較することは難しいとしつつも、フェラーリがパドックを驚かせるほどの存在ではないことを認めた。
「ビッグチームを見てみると、どこも(パフォーマンスランなど)派手なことをしていないように思うし、様々な作業が水面下で進んでいるだろう」とベッテルは語った。
「(開幕戦の)オーストラリアでどの位置にいるかを確かめたい。ただ、現時点で僕たちが強烈な印象を残していないのは確かだ」
「でも僕は心配していない。(開幕戦は)数週間後だ。明日ある訳じゃないんだ」
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