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新型 フォルクスワーゲンTロック(2) 約30年前の古き良きブランド体験と重なる 同エンジンのアウディQ3へ勝る加速力

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新型 フォルクスワーゲンTロック(2) 約30年前の古き良きブランド体験と重なる 同エンジンのアウディQ3へ勝る加速力

同エンジンのアウディQ3へ勝る加速力

2代目へ交代した、フォルクスワーゲンTロック。試乗車は1.5L 4気筒マイルド・ハイブリッドの1.5 eTSIで、スターター・ジェネレーター(ISG)が載るシンプルな構成といえる。そのかわり、パワートレインの印象はとても自然で直観的だ。

【画像】古き良きブランド体験と重なる VW Tロック 近似サイズのクロスオーバーたち 全170枚

1.5Lガソリンターボを、ISGが5.6kg-mのトルクでアシストし、低域から力強い。回転数が上昇するほどノイズは大きくなり、それまでの洗練性は薄れ、パワーの伸びも良くはない。だが、ファミリークロスオーバーとして充分な動力性能だろう。

0-100km/h加速は、実際の計測で9.1秒。約50km/hから110km/hの加速は、8.0秒と不満なし。車重はタンク内のガソリンが半分ほどで1425kgと軽く、2025年に計測した、同エンジンのアウディQ3へ勝るタイムといえる。

エンジンには、軽負荷時に2気筒を休止させるシステムを実装。惰性走行時には、積極的に回転が止まる。いずれも滑らかで静かに制御され、気になりにくい。センサーを活用し、ISGでの電気エネルギーの回生も予測的に行われるという。

多くのドライバーが共感できる絶妙な操縦性

ブレーキペダルを強く踏むと回生機能が動作し、僅かに制動力の立ち上がりが鈍く感じられる場面があった。これは、7速デュアルクラッチATやバッテリーの状態によって変化もする。すぐに慣れる範囲ではあるが。

ステアリングホイールは適度な重み付けで、手応えをしっかり伴う。フロントノーズの反応には落ち着きがあり、カーブでは意図通り正確なライン取りが可能。優れた姿勢制御を披露し、安定性も充分に優れる。

グリップ力やコーナリング性能では、マツダCX-30の方が一枚上手ながら、多くのドライバーが共感できる絶妙な操縦性のバランスにある。自然で信頼感を抱きやすく、気持ちを高ぶらせることはなくても、運転しやすい。

車線変更に対応した高度な運転支援

試乗車は17インチ・アルミホイールを履き、タイヤのサイドウォールは厚めで、乗り心地は概ね良好だった。路面からの入力を見事に均すほどの処理能力ではなく、クラス最高水準の快適性とまでは呼べないとしても。

英国仕様の場合、R-ライン・グレードを指定すればアダプティブダンパーも選べる。18インチ・ホイールと組み合わせることで、より洗練された乗り心地を得られる様子。

運転支援システムは、車線変更にも対応した高度な内容。スマートフォンで遠隔操作できる、駐車アシストも実装する。アダプティブ・クルーズコントロールなどは、効果的に動作していた。やや過敏なドライバー監視など、不要な機能は簡単にオフにできる。

燃費は、高速道路の巡航で16.0km/L、市街地中心で17.1km/Lとまずまず。CX-30やミニ・カントリーマン Cなどを僅かに上回った。

古き良きフォルクスワーゲンの体験と重なる

30年ほど前の、古き良きフォルクスワーゲンの体験と重なる、2代目Tロック。堅牢な作りと確かな実用性、好印象な走りで定評のあった頃が、思い起こされる仕上がりにある。同時に洗練度は競合に劣らず、乗り心地や燃費にも優れている。

運転の印象は、どちらかといえば地味かもしれない。それでも安定性が高く扱いやすく、ブランドらしい信頼感を抱けるもの。本来の強みへ立ち返り、再び前面に打ち出そうという意思を感じ取れる。

フォルクスワーゲンらしさが醸し出され、突出した魅力までは備わらずとも、完成度は高い。2026年の激しい競争を勝ち抜く上で、賢明な差別化だと思う。

フォルクスワーゲンTロック 1.5 eTSI 150ライフ(英国仕様)のスペック

英国価格:3万3700ポンド(約708万円)
全長:4373mm
全幅:1828mm
全高:1573mm
最高速度:212km/h
0-100km/h加速:9.1秒(実測)
燃費:15.2km/L(実測)
CO2排出量:128g/km
車両重量:1425kg(実測)
パワートレイン:直列4気筒1498cc ターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:150ps/5000-6000rpm
最大トルク:25.3kg-m/1500-3500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック/前輪駆動

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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