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スカイアクティブXの燃費テスト! マツダ3はライバル勢を圧倒できたか?

掲載 更新 3
スカイアクティブXの燃費テスト! マツダ3はライバル勢を圧倒できたか?

マツダ3の本命、スカイアクティブX。「思ったよりトルク感がない」とか多方面で物議を醸しているわけだが、そもそも最初から「パワー/トルクもあって燃費もいい」というのがスカイアクティブXの目指すところ。けっしてスポーツエンジンではない。「燃費も高次元で両立」とうたっているのがスカイアクティブXである。

というわけで、マツダ3のスカイアクティブX搭載車とライバルを引き連れて、高速道路を約260km、一般道を約80km走行。気になる実走燃費を計測した。高速道路は100km/h前後、一般道は流れに沿った走行。エアコン設定は全車25℃のオート。運転手は適宜乗り換えている。車両概要は、下記のとおり。

フォグランプはもはやいらない!? マツダ3やCX-30がフォグランプなしになった理由。

■マツダ3 ファストバック
グレード:X Lパッケージ
駆動方式:4WD
トランスミッション:6速AT
パワートレーン:2L直4+モーター
エンジン最高出力:132kW(180ps)/6000rpm
エンジン最大トルク:224Nm(22.8kgm)/3000rpm
WLTCモード燃費:16.2km/L(市街地モード:12.7km/L、郊外モード:16.5km/L、高速道路モード:18.1km/L)
車両本体価格:361万6963円

■メルセデス・ベンツ Aクラス
グレード:A200d
駆動方式:FF
トランスミッション:8速DCT
パワートレーン:2L直4ディーゼルターボ
エンジン最高出力:110kW(150ps)/3400~4400rpm
エンジン最大トルク:320Nm(32.6kgm)/1400~3200rpm
WLTCモード燃費:18.8km/L(市街地モード:14.2km/L、郊外モード:18.2km/L、高速道路モード:22.4km/L)
車両本体価格:406万円

■BMW 1シリーズ
グレード:118i プレイ
駆動方式:FF
トランスミッション:7速DCT
パワートレーン:1.5L直3ターボ
エンジン最高出力:103kW(140ps)/4600~6500rpm
エンジン最大トルク:220Nm(22.4kgm)/1480~4200rpm
WLTCモード燃費:13.7km/L(市街地モード:10.7km/L、郊外モード:14.2km/L、高速道路モード:15.1km/L)
車両本体価格:375万円

今回のテストに持ち込んだマツダ3は、スケジュールの都合で4WDとなった。ちなみにマツダ3のスカイアクティブX搭載車のFFと4WDをWLTCモード燃費で比較すると、およそ1km/Lほど4WDのほうが数値は下。昔ほど、FFと4WDの差はなくなってきている。マツダも、「いずれ4WDでFFの燃費を上まわれるように」と、じつは4WDの開発に熱心なのだ。

というのはさておき。マツダ3の強敵はやはりAクラス。1シリーズは苦戦するだろうと思っていたのだが……。実走燃費計測の結果は、下記のとおり。

■マツダ3
高速道路:19.9km/L
一般道:18.0km/L
総合:19.4km/L

■Aクラス
高速道路:25.8km/L
一般道:21.4km/L
総合:24.6km/L

■1シリーズ
高速道路:20.5km/L
一般道:16.7km/L
総合:19.5km/L

100km/hを目安に走行した高速道路では、Aクラスが圧勝。クリーンディーゼルはやはり巡航で数値が伸びる! そして2位はなんと1シリーズ。WLTCモードではマツダ3に差を付けられているが、実走では逆転。エンジン回転数が低く、負荷も少ない領域ではダウンサイジングターボが強いのだ。そして3位はマツダ3。一応、WLTCモードはクリアしてみせたが・・・思ったよりも燃費が伸びなかった印象だ。

そして、一般道。御殿場から都内までの道のり、しかも夕方にかけての走行となったため、最初は順調なペースで走ったが後半は渋滞にハマった時間も多かった。で、その結果だが、1位はやはりAクラスで、2位にマツダ3、3位に1シリーズという順番。

注目してほしいのが、それぞれの高速道路と一般道の燃費差だ。Aクラスも1シリーズも4km/Lほど一般道のほうが悪いが、一方でマツダ3は約2km/Lの低下にとどまっている。

一般道は発進加速が多く、エンジンに負荷がかかる領域が多いのだが、そんななかでもあまり燃費が落ちないのはさすがスカイアクティブXといったところ。Mハイブリッドのモーターアシストも効いているに違いない。一方、ダウンサイジングターボを搭載する1シリーズは、「踏めば燃費が落ちる」傾向が強かった。

マツダのスカイアクティブXは、確かに2Lのガソリンエンジンとしてはパワーもトルクも燃費も高いレベルにある。一番の魅力は、「踏んでも燃費が落ちにくい」、すなわち燃費を気にせず走ってもある程度の低燃費を達成できる、という部分だろう。だが、1.8Lのディーゼルのほうが低燃費を期待できる(実走では未計測だが)ため、そのディーゼルよりも約40万円高、という価格設定をわかりやすく広く説明するのは困難である。

ちなみに今回は、燃費も走りも高い実力を持つ同クラスのハイブリッド車、カローラ スポーツをテストに同行できなかったのが悔やまれるが、今後また別の機会にテストを行う予定だ。

より詳細な考察は、driver本誌、2月号(12月20日発売)にて掲載予定。

〈文=編集部〉

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みんなのコメント

3件
  • ん?高速と市街地の差が少ないだけで燃費は悪いんだよね?
    マツダ3 のXDとXだときっとディーゼルの方が燃費も良く軽油なのでランニングコストも安いし…。
    マジでXD買って良かったよ〜
  • sukaiakuthobu


    スカイアクティブXはHCCIに近い燃焼を実現した、というのが売りですがHCCIはそれ自体目標ではなく、超希薄燃焼を実現する手段だと思います。2Lでそこそこの出力を得て尿素還元の必要がない燃焼領域を実現するために過給機やセンサー類など高コストの補器類でなんとかしたみたいですが、ホンダやトヨタはHCCIには見切りをつけて副燃焼室を採用するようです。このあたりはガスエンジンではすでに決着がついているようです。
    昔出したミラーサイクル同様、目的を忘れて、手段を達成した感が強いですね。大排気量過給機なしで成立させればもう少しましだったような気もしますが。



※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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